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「無料部分」だけでも、優良銘柄の見つけ方を知りたい方にとっては、十分過ぎるほどに有益になっていると思いますので、ぜひご一読いただけると幸いです。
はじめに:SNSに振り回されない投資へ
「あの有名人が勧めていたから」「ネットで話題の高配当銘柄だから」 そんな理由で株を買い、株価が下がると不安になって損切りしてしまう……。
前回の記事で、私は「株式投資とは、優秀な人たちの努力に相乗りすること」とお伝えしました。しかし、誰に相乗りするかを間違えると、資産は増えるどころか減ってしまいます。
投資で最も大切なのは、「自分の頭で判断できる基準」を持つことです。 私が5年かけて年15万円の配当を得られるようになったのは、決して運が良かったからではありません。
これから紹介する「銘柄分析」というフィルターを通して、相乗りする相手を厳選してきたからです。
この記事では、私が実際に行っている「優良銘柄を見極める7つの企業分析」と「損をしないための株価分析」を具体的な数字とともに全公開します。
投資の黄金ルール:
「優良企業の株をそこそこの金額で買う」
長期投資で大切なことは、この一行に集約されます。
長期投資先として優良企業がよいのは言うまでもありません。しかし、それと同じくらいリーズナブルな値段で買うことを忘れてはいけません。
資産を増やすためにと、話題の銘柄や心躍るハイテク株に過大な対価を払っては本末転倒です。
長期のリターンは、企業の増益率そのものではなく、「実際の増益率が投資家の期待に対してどうだったか」で決まるからです。
それでは、具体的な分析ステップに入ります。まずは企業の「地力」を見抜く2つのステップを紹介します。
ステップ1:消費者独占力と「陳腐化」の壁
最初の確認ポイントは、その企業が「消費者独占力」を持っているかどうかです。
① 営業キャッシュフロー(CF)マージン
私は目安として、営業CFマージンが15%以上あるかを確認します。これは「売上のうち、どれだけ現金(キャッシュ)を手元に残せたか」を示す指標です。

本業によるキャッシュの増分(営業CF)が高いということは、価格競争に陥らず、確固たるブランド力がある証拠で、競争優位性が高いことが多いです。
【具体例:コカ・コーラ】
コカ・コーラ社の直近10年の平均は24%。目安の15%を大きく上回っています。これは、ブランド力が強いために激しい価格競争に巻き込まれず、効率よく現金を得ている証拠です。
② 数十年後も必要とされるか
次に、その製品やサービスが数十年後も陳腐化していないかを考えます。以下のいずれかに当てはまる企業は長期的に強いです。
耐久性が乏しく、強いブランド力を持っており、販売業者が扱わざるを得ない製品。
他の企業が事業を続けるために使用せざるを得ないコミュニケーションサービス。
企業や個人が日常的に使用せざるを得ないサービスを提供する事業。
【具体例:コカ・コーラ】
コカ・コーラ社は1に当てはまります。
もしお店からコカ・コーラ社の商品が消えたら、その店の売上が下がるのは容易に想像できます。
コカ・コーラは他の安い製品では代替できず、業者はメーカーの言い値で仕入れざるを得なくなります。
ステップ2:経営の健全性を「数字」で裏付ける
ブランド力があっても、経営が非効率では投資対象になりません。ここで見るのは「利益の質」です。
③ EPS(1株当たりの利益)の安定成長
私は目安として、直近5年のEPS成長率が直近10年の成長率を上回っているか、EPSが減益していても一時的なものかを確認します。

EPSが安定して伸びている企業は、経営が健全です。たとえブランド力があっても、EPSが不安定であったりマイナスであれば経営に問題を抱えている可能性があります。
ただし、外的環境で一時的にEPSが減益する場合があるので、将来的な下降トレンドでないかを精査する必要があります。
【具体例:コカ・コーラ】
直近5年のEPS成長率は3.5%と、10年平均(4.4%)を少し下回っています。理想は上回っていることですが、成熟企業の場合は安定してプラスを維持しているかを重視しています。
④ ROE(自己資本利益率)の高さ
ROEは「株主から預かったお金をどれだけ効率よく増やしたか」を表します。業種により異なりますが、目安は15%以上で高いほどよいです。

自己資本とは返済の必要がない資金。
株主からのお金、純利益から配当金を支払った残りなど。
ROEは維持するのが難しいです。
例えば自己資本1,000万円、純利益100万円だとROEは10%(= 100万円 ÷ 1,000万円)となります。仮に配当金が無しだと仮定すると、翌年は自己資本が1,100万円になるので、翌年も純利益が100万円だとROEは9.1%(= 100万円 ÷ 1,100万円)に下がってしまいます。
つまりROE10%を維持するためには、少なくとも利益の伸び率も10%(= 110万円 ÷ 1,100万円)を達成しなければならないのです。
【具体例:コカ・コーラ】
コカ・コーラ社の直近10年の平均は32%という極めて高い水準を維持しています。とても効率的にお金を増やしていることがわかります。
⑤ 強固な財務基盤
「借金を何年で返せるか」を見ます。
私は目安として、3〜4年以内か確認します。

利益の中から負債を返済する能力を見ることで、強固な財務基盤を有しているかを判断します。
【具体例:コカ・コーラ】
コカ・コーラ社は長期負債は約423億ドル、純利益は約106億ドルのため、約4.0年分の利益で借金を返済できる。
⑥ 隠れたボーナス「自社株買い」
最後に、発行済み株式数が減少傾向であるかを確認します。

私が優良企業を好む理由の一つがこれです。
企業が市場から自分の株を買い戻すと、発行済み株式総数が減ります。すると、ケーキのカット数が減って一人分の取り分が大きくなるように、保有している「1株の価値」が勝手に高まっていくのです。
経営者が、株主である私たちのために市場から株を買い集め、価値を底上げしてくれる。これこそが、寝ている間も「人に働いてもらう」仕組みの真骨頂です。
【具体例:コカ・コーラ】
コカ・コーラ社は、この10年間で約1.3億株もの自社株を買い戻しており、株主に還元しています。
ここまでは、いわば「相乗りするにふさわしい優秀な人(企業)」を探す工程でした。しかし、最後にして最も重要なステップが残っています。それは「今、その株を買ってもいい価格なのか?」という判断です。
ここからのパートでは、私が実際に使っている「期待リターン」の計算方法と、買い時を逃さないための株価判断基準について詳しく解説します。
この基準を知ることで、どんなときでも自分の価値観で判断できる「投資のものさし」を持てるようになります。
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最後のパートだけ「有料」としています。
「無料部分」だけでも、優良銘柄の見つけ方を知りたい方にとっては、十分過ぎるほどに有益になっていると思いますので、ぜひご一読いただけると幸いです。
はじめに:SNSに振り回されない投資へ
「あの有名人が勧めていたから」「ネットで話題の高配当銘柄だから」 そんな理由で株を買い、株価が下がると不安になって損切りしてしまう……。
前回の記事で、私は「株式投資とは、優秀な人たちの努力に相乗りすること」とお伝えしました。しかし、誰に相乗りするかを間違えると、資産は増えるどころか減ってしまいます。
投資で最も大切なのは、「自分の頭で判断できる基準」を持つことです。 私が5年かけて年15万円の配当を得られるようになったのは、決して運が良かったからではありません。
これから紹介する「銘柄分析」というフィルターを通して、相乗りする相手を厳選してきたからです。
この記事では、私が実際に行っている「優良銘柄を見極める7つの企業分析」と「損をしないための株価分析」を具体的な数字とともに全公開します。
投資の黄金ルール:
「優良企業の株をそこそこの金額で買う」
長期投資で大切なことは、この一行に集約されます。
「優良企業」:数十年後も稼ぎ続け、利益を増やし続ける企業。
「そこそこの金額」:どれほど優れた企業でも、割高すぎる値段で買っては将来のリターンが押し下げられてしまいます。
長期投資先として優良企業がよいのは言うまでもありません。しかし、それと同じくらいリーズナブルな値段で買うことを忘れてはいけません。
資産を増やすためにと、話題の銘柄や心躍るハイテク株に過大な対価を払っては本末転倒です。
長期のリターンは、企業の増益率そのものではなく、「実際の増益率が投資家の期待に対してどうだったか」で決まるからです。
それでは、具体的な分析ステップに入ります。まずは企業の「地力」を見抜く2つのステップを紹介します。
ステップ1:消費者独占力と「陳腐化」の壁
最初の確認ポイントは、その企業が「消費者独占力」を持っているかどうかです。
① 営業キャッシュフロー(CF)マージン
私は目安として、営業CFマージンが15%以上あるかを確認します。これは「売上のうち、どれだけ現金(キャッシュ)を手元に残せたか」を示す指標です。
本業によるキャッシュの増分(営業CF)が高いということは、価格競争に陥らず、確固たるブランド力がある証拠で、競争優位性が高いことが多いです。
② 数十年後も必要とされるか
次に、その製品やサービスが数十年後も陳腐化していないかを考えます。以下のいずれかに当てはまる企業は長期的に強いです。
耐久性が乏しく、強いブランド力を持っており、販売業者が扱わざるを得ない製品。
他の企業が事業を続けるために使用せざるを得ないコミュニケーションサービス。
企業や個人が日常的に使用せざるを得ないサービスを提供する事業。
ステップ2:経営の健全性を「数字」で裏付ける
ブランド力があっても、経営が非効率では投資対象になりません。ここで見るのは「利益の質」です。
③ EPS(1株当たりの利益)の安定成長
私は目安として、直近5年のEPS成長率が直近10年の成長率を上回っているか、EPSが減益していても一時的なものかを確認します。
EPSが安定して伸びている企業は、経営が健全です。たとえブランド力があっても、EPSが不安定であったりマイナスであれば経営に問題を抱えている可能性があります。
ただし、外的環境で一時的にEPSが減益する場合があるので、将来的な下降トレンドでないかを精査する必要があります。
④ ROE(自己資本利益率)の高さ
ROEは「株主から預かったお金をどれだけ効率よく増やしたか」を表します。業種により異なりますが、目安は15%以上で高いほどよいです。
自己資本とは返済の必要がない資金。
株主からのお金、純利益から配当金を支払った残りなど。
ROEは維持するのが難しいです。
例えば自己資本1,000万円、純利益100万円だとROEは10%(= 100万円 ÷ 1,000万円)となります。仮に配当金が無しだと仮定すると、翌年は自己資本が1,100万円になるので、翌年も純利益が100万円だとROEは9.1%(= 100万円 ÷ 1,100万円)に下がってしまいます。
つまりROE10%を維持するためには、少なくとも利益の伸び率も10%(= 110万円 ÷ 1,100万円)を達成しなければならないのです。
⑤ 強固な財務基盤
「借金を何年で返せるか」を見ます。
私は目安として、3〜4年以内か確認します。
利益の中から負債を返済する能力を見ることで、強固な財務基盤を有しているかを判断します。
⑥ 隠れたボーナス「自社株買い」
最後に、発行済み株式数が減少傾向であるかを確認します。
私が優良企業を好む理由の一つがこれです。
企業が市場から自分の株を買い戻すと、発行済み株式総数が減ります。すると、ケーキのカット数が減って一人分の取り分が大きくなるように、保有している「1株の価値」が勝手に高まっていくのです。
経営者が、株主である私たちのために市場から株を買い集め、価値を底上げしてくれる。これこそが、寝ている間も「人に働いてもらう」仕組みの真骨頂です。
ここまでは、いわば「相乗りするにふさわしい優秀な人(企業)」を探す工程でした。しかし、最後にして最も重要なステップが残っています。それは「今、その株を買ってもいい価格なのか?」という判断です。
ここからのパートでは、私が実際に使っている「期待リターン」の計算方法と、買い時を逃さないための株価判断基準について詳しく解説します。
この基準を知ることで、どんなときでも自分の価値観で判断できる「投資のものさし」を持てるようになります。