あなたの夢が死ぬ前に、僕の屍を越えていけ
序章 この記事を読むべき人
三十代に入ってすぐ、僕は夢を叶えた。
大手出版社から商業デビューを果たし、自分の書いた小説が全国の書店に並んだ。子供の頃からずっと夢見ていた「小説家」という肩書きを、ようやく手に入れたのだ。
これでやっと、好きなことで生きていける。
本気でそう思った。
それから十年と少し。
僕は二作連続で打ち切りを食らい、業界のブラックリストに載り、印税をキャバクラで溶かし、借金を背負い、契約書なしで引き受けた仕事で裁判沙汰になり、SNSでの発言が原因で炎上し、積み上げてきた作品を全て自分の手で削除した。
そして今では「結城らい」と名前を変えて書いている。
この記事は、成功者の体験談ではない。
「好きなことで生きていく」を本気で目指した人間が、どうやって人生を壊していったか。その全記録だ。
しかも厄介なことに、僕の失敗はどれも「一回やって懲りた」という類のものではなかった。同じ構造の過ちを、形を変えて何度も何度も繰り返していた。賞を取れば、本を出せば、人脈を作れば、新しいツールを使えば──「これさえあれば全部うまくいく」と、そのたびに信じた。何度裏切られても、また次の「銀の弾丸」を探した。
そしてこの構造は、僕だけのものじゃない。
副業で稼ごうとしている人。フリーランスになりたい人。クリエイターとして食っていきたい人。小説に限らず、「自分の好きなことや得意なことを仕事にしたい」と思っている人なら、誰でも同じ穴に落ちる可能性がある。 というより、今まさに片足を突っ込んでいる人が大半だと思う。
僕がこの記事でやりたいのは、自分の惨めな過去を晒して同情を買うことではない。
僕の失敗を分析した結果、見えてきた「五つのパターン」を、あなたに手渡すことだ。
自分がどのパターンにハマっているかがわかれば、底まで落ちる前に足を止められる。少なくとも、僕のように十年以上かけて同じ穴に落ち続ける必要はなくなる。
成功者によるキラキラした記事は世の中にたくさん溢れている。「これさえやれば稼げる」「私はこうして成功した」「さあ、あなたもどうぞ!」
嘘つくんじゃねえよ、と僕は声を大にして言いたい。てめえらは運が良かっただけだ。この世界には何千何万という失敗した人間がいる。そっちのほうが圧倒的に多い。その人間たちの無念を嘲笑うようなてめえらの成功体験を、さも僕達が同じように再現できるかのように語るのは、いい加減にやめろ!
だからこそ、僕は、語る。僕がどんな失敗をしてきたか。全部で5パターン、総数24。「好きなことで生きていく」の末路──あなたの夢が死ぬ24のパターン。
準備はいいだろうか。
ここから先は、僕の屍を越えていってほしい。
あなたの夢が死ぬ前に、僕の屍を越えていけ
序章 この記事を読むべき人
三十代に入ってすぐ、僕は夢を叶えた。
大手出版社から商業デビューを果たし、自分の書いた小説が全国の書店に並んだ。子供の頃からずっと夢見ていた「小説家」という肩書きを、ようやく手に入れたのだ。
これでやっと、好きなことで生きていける。
本気でそう思った。
それから十年と少し。
僕は二作連続で打ち切りを食らい、業界のブラックリストに載り、印税をキャバクラで溶かし、借金を背負い、契約書なしで引き受けた仕事で裁判沙汰になり、SNSでの発言が原因で炎上し、積み上げてきた作品を全て自分の手で削除した。
そして今では「結城らい」と名前を変えて書いている。
この記事は、成功者の体験談ではない。
「好きなことで生きていく」を本気で目指した人間が、どうやって人生を壊していったか。その全記録だ。
しかも厄介なことに、僕の失敗はどれも「一回やって懲りた」という類のものではなかった。同じ構造の過ちを、形を変えて何度も何度も繰り返していた。賞を取れば、本を出せば、人脈を作れば、新しいツールを使えば──「これさえあれば全部うまくいく」と、そのたびに信じた。何度裏切られても、また次の「銀の弾丸」を探した。
そしてこの構造は、僕だけのものじゃない。
副業で稼ごうとしている人。フリーランスになりたい人。クリエイターとして食っていきたい人。小説に限らず、「自分の好きなことや得意なことを仕事にしたい」と思っている人なら、誰でも同じ穴に落ちる可能性がある。 というより、今まさに片足を突っ込んでいる人が大半だと思う。
僕がこの記事でやりたいのは、自分の惨めな過去を晒して同情を買うことではない。
僕の失敗を分析した結果、見えてきた「五つのパターン」を、あなたに手渡すことだ。
自分がどのパターンにハマっているかがわかれば、底まで落ちる前に足を止められる。少なくとも、僕のように十年以上かけて同じ穴に落ち続ける必要はなくなる。
成功者によるキラキラした記事は世の中にたくさん溢れている。「これさえやれば稼げる」「私はこうして成功した」「さあ、あなたもどうぞ!」
嘘つくんじゃねえよ、と僕は声を大にして言いたい。てめえらは運が良かっただけだ。この世界には何千何万という失敗した人間がいる。そっちのほうが圧倒的に多い。その人間たちの無念を嘲笑うようなてめえらの成功体験を、さも僕達が同じように再現できるかのように語るのは、いい加減にやめろ!
だからこそ、僕は、語る。僕がどんな失敗をしてきたか。全部で5パターン、総数24。「好きなことで生きていく」の末路──あなたの夢が死ぬ24のパターン。
準備はいいだろうか。
ここから先は、僕の屍を越えていってほしい。