はじめに(注意書き)
この記事は、医療判断や治療アドバイスではなく
「てんかん」にまつわる偏見・差別(スティグマ)と職場・家族・周囲の関わり方について、当事者としての経験から書いたものです。
緊急時の対応は地域や状況で異なることがあります。迷ったら医療機関・救急に相談してください。
◆私がてんかんになった時
高校3年生の秋、私は家で倒れて「てんかん」になりました。
「何が起きたのか分からない」
日常がいきなり別の世界になった感覚は今でも体の奥に残っています。
そこから約10年、投薬治療を続けました。
発作が出ない状態が続いて寛解と言われるところまで来て
自分の中では、ようやく“普通の未来”に戻れる気がしていました。
だから就職活動では、そのことも含めて伝えました。
「今は発作が出ていない」「寛解している」
でも、現実は甘くありませんでした。
◆寛解しても、病名が先に歩く
私が「社会の壁」を強く感じたのは就職活動の面接です。
病気のことを伝えた瞬間、面接官に言われたのは
「週1でも多い」
その一言で分かったんです。
ここから先は、私の人柄や働き方の話じゃなくて
相手の頭の中の“イメージ”との勝負になるんだと
寛解していることも、発作が出ていないことも、努力して積み上げてきた時間も「てんかん」という病名の前で薄くなってしまう。
そしてその後も私は面接に落ち続けました。
スキルや意欲の話以前に病名を出した瞬間に結果が決まるような感覚が何度もあった。
いちばん削られるのは
という気持ちそのものです。
落とされる度に
「言わなければよかったのかな」
でも...
「言わなかったら万が一のときに迷惑が出る」
この板挟みで心がすり減っていきます。そして気付きます。
これは“私の説明が下手”だけの問題じゃなくて
社会に残る「てんかんのイメージ」が私の未来を先に決めてしまうことがあるんだと。
◆“知らない→怖い→責任回避”が差別を作る
私が感じている偏見の正体は、だいたいこの流れです。
知らない(知識がない)
怖い(想像が膨らむ)
責任回避(関わらない/任せない/遠ざける/落とす)
面接での「週1でも多い」は③責任回避が言葉になった形だったと思います。
“もしも”が怖い。
だから「条件の相談」ではなく「不採用」で終わらせてしまう。
ここで伝えたいのは誰かを責めたいという話ではありません。
ただ、“知らない”まま怖くなって怖いまま距離を取ると当事者の人生は説明する前に小さくなってしまいます。
◆家族の“応援”が刺さるとき
親と一緒に出かけるときに言われた
「発作起こさないでね」
言った側は心配で応援のつもりかもしれません。
でも言われた側には、こう聞こえることがあります。
起こしたら迷惑
起こすな=コントロールしろ
起こしたらあなたのせい
発作は気合いで止めるものではありません。
だからこの言葉は当事者にとって
「コントロールできないことを責められる」感覚になってしまう。
家族にお願いしたいのは言葉を少しだけ変えることです。
✕「発作起こさないでね」
○「無理しないでね」「不安になったら言ってね」「一緒に対応するよ」
言い方が変わるだけで当事者は“守られている側”に戻れます。
◆冗談が冗談で済まない理由
友達に言われた
「てんかんって泡吹いて倒れるやつでしょ?」
という言葉。
冗談のつもりでも笑いながらでも
当事者にとっては“自分の人生が娯楽として消費された”感覚に近いことがあります。
ここで関係を壊さず返すコツは3つ。
否定だけで終わらせない
短い事実を足す
次からの言い方を提案する
例えば、こう返す。
「それ、よくあるイメージだけど全員がそうじゃないよ。気になるなら“どう対応したらいい?”って聞いてくれるのが一番助かる」
相手の顔を潰さずに次の行動へ繋げられます。
◆必要なのは特別扱いじゃなく設計
職場で起きがちなのは心配がそのままルールになってしまうことです。
勝手に仕事を外される
任せてもらえない
評価が下がる
腫れ物扱いになる
でも本当は「できない」ではなく
“リスクが上がる条件”を外して設計できる場面も多い。
もし、あなたが採用担当や上司、同僚なら
お願いがあります!
で終わらせる前に一度だけこう聞いてください。
「どんな条件なら大丈夫?」
「困ることがあるとしたら何が一番困る?」
「私にできることは何?」
それは特別扱いではなく現場を守るための“設計の会話”です。
この会話があるだけで当事者は“孤立”から戻れます。
◆理解ある職場に出会って、今
今は理解のある職場に出会い介護福祉士として働いています。
正直、ここに来るまで長かった。
だからこそ私は思うんです。
「てんかんがある=働けない」じゃない。
必要なのは、排除じゃなくて働ける形にするための設計と対話です。
そして私には次の目標があります!
サービス管理責任者(サビ管)を取って私と同じように障害があっても働きたい人、生活したい人のサポートをすることです!
当事者として“言葉に刺さった経験”があるからこそ、支援の現場で「心配だから」の一言がどれだけ人を小さくするかも知っています。
逆に言葉と関わり方が変わるだけで人は前を向けることも知っています。
私がやりたいのは誰かを特別扱いすることではありません。
その人が持っている力が、ちゃんと発揮できるように環境と関係を整える支援です!
◆最後に伝えたいこと
病名を聞いた瞬間に
と結論を出さないでください。
まずは一度だけ“条件”を聞いてください。
偏見は特別な知識よりも、まず問いかけで減らせます。
ここまで読んでくれたあなたへ。
もしあなたが当事者なら、たぶん一度はこう思ったことがあるはずです。
そして周りの人(上司・同僚・家族・友人)も、たぶんこう感じています。
「どう接したらいいか分からない」
「もしもの時が怖い」
「責任を背負うのが不安」
この“分からなさ”が距離になったり腫れ物扱いになったり、最悪の場合は「採用しない」「任せない」という結論に変わってしまうことがあります。
でも本当に難しいのは正しさの話ではなく
たった一つ「じゃあ、具体的にどう言うか」です。
面接で、どこまで話せば“条件の相談”になる?
上司に何をどう頼めば“特別扱い”に見えない?
同僚には、どこまで共有すれば安心してもらえる?
家族や友人に刺さらない言葉に変えてもらうには?
ここから先は気持ちの整理ではなく、この“現場の言葉”をコピペで使える形に落とし込みます。
【有料パート】は持病がある人なら誰でも使える「言い方」と「設計」のテンプレ道具箱です。
病名を言わなくても成立する形にしてあるので、あなたの状況に合わせて[ ]の部分を埋めるだけで使えます。
はじめに(注意書き)
この記事は、医療判断や治療アドバイスではなく
「てんかん」にまつわる偏見・差別(スティグマ)と職場・家族・周囲の関わり方について、当事者としての経験から書いたものです。
緊急時の対応は地域や状況で異なることがあります。迷ったら医療機関・救急に相談してください。
◆私がてんかんになった時
高校3年生の秋、私は家で倒れて「てんかん」になりました。
「何が起きたのか分からない」
日常がいきなり別の世界になった感覚は今でも体の奥に残っています。
そこから約10年、投薬治療を続けました。
発作が出ない状態が続いて寛解と言われるところまで来て
自分の中では、ようやく“普通の未来”に戻れる気がしていました。
だから就職活動では、そのことも含めて伝えました。
「今は発作が出ていない」「寛解している」
でも、現実は甘くありませんでした。
◆寛解しても、病名が先に歩く
私が「社会の壁」を強く感じたのは就職活動の面接です。
病気のことを伝えた瞬間、面接官に言われたのは
「週1でも多い」
その一言で分かったんです。
ここから先は、私の人柄や働き方の話じゃなくて
相手の頭の中の“イメージ”との勝負になるんだと
寛解していることも、発作が出ていないことも、努力して積み上げてきた時間も「てんかん」という病名の前で薄くなってしまう。
そしてその後も私は面接に落ち続けました。
スキルや意欲の話以前に病名を出した瞬間に結果が決まるような感覚が何度もあった。
いちばん削られるのは
働きたい
役に立ちたい
という気持ちそのものです。
落とされる度に
「言わなければよかったのかな」
でも...
「言わなかったら万が一のときに迷惑が出る」
この板挟みで心がすり減っていきます。そして気付きます。
これは“私の説明が下手”だけの問題じゃなくて
社会に残る「てんかんのイメージ」が私の未来を先に決めてしまうことがあるんだと。
◆“知らない→怖い→責任回避”が差別を作る
私が感じている偏見の正体は、だいたいこの流れです。
知らない(知識がない)
怖い(想像が膨らむ)
責任回避(関わらない/任せない/遠ざける/落とす)
面接での「週1でも多い」は③責任回避が言葉になった形だったと思います。
“もしも”が怖い。
だから「条件の相談」ではなく「不採用」で終わらせてしまう。
ここで伝えたいのは誰かを責めたいという話ではありません。
ただ、“知らない”まま怖くなって怖いまま距離を取ると当事者の人生は説明する前に小さくなってしまいます。
◆家族の“応援”が刺さるとき
親と一緒に出かけるときに言われた
「発作起こさないでね」
言った側は心配で応援のつもりかもしれません。
でも言われた側には、こう聞こえることがあります。
起こしたら迷惑
起こすな=コントロールしろ
起こしたらあなたのせい
発作は気合いで止めるものではありません。
だからこの言葉は当事者にとって
「コントロールできないことを責められる」感覚になってしまう。
家族にお願いしたいのは言葉を少しだけ変えることです。
✕「発作起こさないでね」
○「無理しないでね」「不安になったら言ってね」「一緒に対応するよ」
言い方が変わるだけで当事者は“守られている側”に戻れます。
◆冗談が冗談で済まない理由
友達に言われた
「てんかんって泡吹いて倒れるやつでしょ?」
という言葉。
冗談のつもりでも笑いながらでも
当事者にとっては“自分の人生が娯楽として消費された”感覚に近いことがあります。
ここで関係を壊さず返すコツは3つ。
否定だけで終わらせない
短い事実を足す
次からの言い方を提案する
例えば、こう返す。
「それ、よくあるイメージだけど全員がそうじゃないよ。気になるなら“どう対応したらいい?”って聞いてくれるのが一番助かる」
相手の顔を潰さずに次の行動へ繋げられます。
◆必要なのは特別扱いじゃなく設計
職場で起きがちなのは心配がそのままルールになってしまうことです。
勝手に仕事を外される
任せてもらえない
評価が下がる
腫れ物扱いになる
でも本当は「できない」ではなく
“リスクが上がる条件”を外して設計できる場面も多い。
もし、あなたが採用担当や上司、同僚なら
お願いがあります!
「採用しない」
「任せない」
で終わらせる前に一度だけこう聞いてください。
「どんな条件なら大丈夫?」
「困ることがあるとしたら何が一番困る?」
「私にできることは何?」
それは特別扱いではなく現場を守るための“設計の会話”です。
この会話があるだけで当事者は“孤立”から戻れます。
◆理解ある職場に出会って、今
今は理解のある職場に出会い介護福祉士として働いています。
正直、ここに来るまで長かった。
だからこそ私は思うんです。
「てんかんがある=働けない」じゃない。
必要なのは、排除じゃなくて働ける形にするための設計と対話です。
そして私には次の目標があります!
サービス管理責任者(サビ管)を取って私と同じように障害があっても働きたい人、生活したい人のサポートをすることです!
当事者として“言葉に刺さった経験”があるからこそ、支援の現場で「心配だから」の一言がどれだけ人を小さくするかも知っています。
逆に言葉と関わり方が変わるだけで人は前を向けることも知っています。
私がやりたいのは誰かを特別扱いすることではありません。
その人が持っている力が、ちゃんと発揮できるように環境と関係を整える支援です!
◆最後に伝えたいこと
病名を聞いた瞬間に
無理
危ない
任せられない
と結論を出さないでください。
まずは一度だけ“条件”を聞いてください。
偏見は特別な知識よりも、まず問いかけで減らせます。
ここまで読んでくれたあなたへ。
もしあなたが当事者なら、たぶん一度はこう思ったことがあるはずです。
「説明しても、結局“病名(持病)”だけで判断される」
「心配の言葉が、なぜか責められているように聞こえる」
「分かってほしいけど、説明するほど自分が疲れる」
そして周りの人(上司・同僚・家族・友人)も、たぶんこう感じています。
「どう接したらいいか分からない」
「もしもの時が怖い」
「責任を背負うのが不安」
この“分からなさ”が距離になったり腫れ物扱いになったり、最悪の場合は「採用しない」「任せない」という結論に変わってしまうことがあります。
でも本当に難しいのは正しさの話ではなく
たった一つ「じゃあ、具体的にどう言うか」です。
面接で、どこまで話せば“条件の相談”になる?
上司に何をどう頼めば“特別扱い”に見えない?
同僚には、どこまで共有すれば安心してもらえる?
家族や友人に刺さらない言葉に変えてもらうには?
ここから先は気持ちの整理ではなく、この“現場の言葉”をコピペで使える形に落とし込みます。
【有料パート】は持病がある人なら誰でも使える「言い方」と「設計」のテンプレ道具箱です。
病名を言わなくても成立する形にしてあるので、あなたの状況に合わせて[ ]の部分を埋めるだけで使えます。