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鶴村 佳輝

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第1章 自分はできる方の人間だと思っていた(無料)
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第1章 自分はできる方の人間だと思っていた(無料)

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鶴村 佳輝

2025年07月09日 18:52

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僕はずっと、自分は“できる側”の人間だと思っていた。

田舎の小学校では、双子というだけでちょっとした話題だった。

僕は短距離走が得意でリレーのアンカー、兄は長距離で表彰常連。

体育でも目立ち、運動会では名前を呼ばれることも多かった。

勉強も、塾に通っていたし、母が選んでくれた英語教材や通信教育もこなしていた。

「この子たちは賢いね」と言われることが、当たり前のような空気だった。

中学校に入っても、順調なつもりだった。

部活は野球部。1学年30人以上いる大所帯の中、

僕は中1のころから3年生に混じって試合に出ていた。

「努力したね」よりも先に、

「やっぱセンスあるよな」「持ってるね」って言われることが多くて、

どこかで自分は特別”だと本気で思っていた。

勉強だってそうだ。

塾に通っていたのは中2まで。

やめたあとも、定期テスト前に詰め込めば**「4」と「5」が並ぶ成績**は維持できていた。

「やればできる」

「今はやってないだけ」

そう思っていたし、実際それで何とかなっていた。

それに、派手でもないのに、年に2〜3人に告白されるくらいにはモテていた。

人間関係も、勉強も、部活も、

“普通にやってればそれなりにうまくいく”という感覚が、いつのまにか染みついていた。

高校に入ってすぐの国語の実力テストで、いきなり学年3位。

塾にも行ってない。受験勉強もまともにしてない。

それでも結果が出る。

僕は確信した。

「やっぱり俺は、できる方の人間なんだ」って。

――でも、このときの僕はまだ気づいていなかった。

本当の“勉強”も、“努力”も、“落ちる”という現実も、まだ何ひとつ知らなかった。

終わり

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カテゴリ

学び>自己啓発

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