第17話「見えざる構造」
篁はケイたちとの話を終えると、足音だけを残して部屋を後にした。
その背中には何も語らぬ圧があった。
重い扉が閉まり、室内には静寂が広がる。
沈黙を破ったのは、ゆいだった。
「ねぇやるってどうゆうこと!?もともと護衛って話だったよね?」
その声は静かだったが、言葉の奥には抑えきれない違和感と怒りが滲んでいた。
「物資の回収ミッション、それが目的だって。けど、これは……“襲撃”じゃん」
拓真も顔を曇らせ、俯いたまま呟く。
「僕も……守るためならまだしも、自分から攻めるなんて……そんなの、できないです」
ふたりの言葉に、ケイはゆっくりと目を閉じ、息を吸い込んでから言った。
「……それでも俺は、受けるつもりだ」
その言葉に、ゆいと拓真がほぼ同時にケイを見た。ゆいの眉がわずかに動き、拓真は息を呑んだようだった。
「……あのとき、覚えてる? 前にプレイヤー狩りに襲われたとき、ケイは……撃たなかった。あれは、殺さないって、決めたってことじゃなかったの?」
ゆいの目はケイを真っ直ぐに捉えていた。
「それなのに、今度は殺しを“引き受ける”って……なんで、ケイがそんなこと……!」
怒り混じりの戸惑い。ゆいの声には、かすかに震えが混じっていた。
ゆいの声には明確な戸惑いがあった。言葉の端々に揺れる感情がにじむ。
拓真も俯きがちに続ける。
「僕も……守るためなら戦えます。でも、殺しに行くのは……ちょっと、無理かも」
ケイはふたりの反応を静かに受け止めるように頷いた。そして、言葉を選びながら、静かに続けた。
「わかってる。でも、俺は決めた。ここを助けるって。どんな条件でも、必ず」
ケイの目には、怒りでも焦りでもない、ただまっすぐな意志が宿っていた。
「それが、俺が選んだ”未来だから」
沈黙が落ちる。
「……もし、ふたりが嫌なら、俺一人で行く」
その言葉に、ゆいがバッと立ち上がり、怒気を込めて睨みつける。
「ダメに決まってんでしょ、バカ!」
言葉の強さとは裏腹に、その声は少しだけ震えていた。
「でも、俺の考えは変わらない」
第17話「見えざる構造」
篁はケイたちとの話を終えると、足音だけを残して部屋を後にした。
その背中には何も語らぬ圧があった。
重い扉が閉まり、室内には静寂が広がる。
沈黙を破ったのは、ゆいだった。
「ねぇやるってどうゆうこと!?もともと護衛って話だったよね?」
その声は静かだったが、言葉の奥には抑えきれない違和感と怒りが滲んでいた。
「物資の回収ミッション、それが目的だって。けど、これは……“襲撃”じゃん」
拓真も顔を曇らせ、俯いたまま呟く。
「僕も……守るためならまだしも、自分から攻めるなんて……そんなの、できないです」
ふたりの言葉に、ケイはゆっくりと目を閉じ、息を吸い込んでから言った。
「……それでも俺は、受けるつもりだ」
その言葉に、ゆいと拓真がほぼ同時にケイを見た。ゆいの眉がわずかに動き、拓真は息を呑んだようだった。
「……あのとき、覚えてる? 前にプレイヤー狩りに襲われたとき、ケイは……撃たなかった。あれは、殺さないって、決めたってことじゃなかったの?」
ゆいの目はケイを真っ直ぐに捉えていた。
「それなのに、今度は殺しを“引き受ける”って……なんで、ケイがそんなこと……!」
怒り混じりの戸惑い。ゆいの声には、かすかに震えが混じっていた。
ゆいの声には明確な戸惑いがあった。言葉の端々に揺れる感情がにじむ。
拓真も俯きがちに続ける。
「僕も……守るためなら戦えます。でも、殺しに行くのは……ちょっと、無理かも」
ケイはふたりの反応を静かに受け止めるように頷いた。そして、言葉を選びながら、静かに続けた。
「わかってる。でも、俺は決めた。ここを助けるって。どんな条件でも、必ず」
ケイの目には、怒りでも焦りでもない、ただまっすぐな意志が宿っていた。
「それが、俺が選んだ”未来だから」
沈黙が落ちる。
「……もし、ふたりが嫌なら、俺一人で行く」
その言葉に、ゆいがバッと立ち上がり、怒気を込めて睨みつける。
「ダメに決まってんでしょ、バカ!」
言葉の強さとは裏腹に、その声は少しだけ震えていた。
「でも、俺の考えは変わらない」