メンタルを悪化させる認知のゆがみ

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皆さま

いかがお過ごしでしょうか。
仕事が始まり、しんどいなと感じている人もいるのではないでしょうか。

本日は、自分が見たものだけですべてを判断し、時には間違った解釈をしてしまう人間の癖について紹介します。


<実験デザイン>
①コンピューターの画面に表示される文字を読ませる

②被験者には視線追跡装置を装着する(被験者が画面のどこを見ているかがわかる)

③被験者が見ている箇所を装置で読み取り、その範囲だけ意味がある言葉(例:桜の木綺麗だなど)を表示する。それ以外は全く意味のない文字を表示する(例:fjhg99845ptyoなど)

<結果>
 見ている範囲に6個程度の単語数があるだけで、その他は全て意味のない単語の羅列でも、被験者は常に意味のある文章を見ていたと答えた。他の人が後ろから画面を見ると、意味のない単語の羅列にしか見えないにも関わらず。
 その時々に自分が見ているものが全て意味がある(様に視線を読み取り画面が変化する)ので、被験者は画面に映る文章全体がそうであると思い込んでしまう。

→人間は目に入ったわずかな情報から、世界に対する結論を導き出してしまうことを示唆している。


これは非常に怖いことです。周りの世界は実際に思っているような状態ではなかったとしても、自分の目から入る情報、そしてこれまでの経験から直感的に導き出される思考パターンによって解釈が決定されてしまいます。挨拶をしたけど無視された・・・。きっとあいつは私のことが嫌いに違いないと考える人もいれば、声が聞こえなかったのかな?実は今日母親が亡くなって気分が最悪だったのかも。

ある事象に対して想定される解釈は無数にあるにもかかわらず、多くの人がたった一つの解釈で物事を判断してしまいます。ネガティブ思考なら最悪です。常に最悪の判断をするので、世界が最悪であるかのように錯覚しやすくなります。

このような認知の歪みを治すには違う視点で物事をとらえなおすことが重要です。そのために手っ取り早いのは他人の意見を聞くことです。自分にとって最悪な状況と思っても、何の感情もない状態で客観的に物事を見ることが出来る人の意見は案外正しかったりします。

人間にはこのように見たものが全てと考えてしまう癖があること。特に負の感情によって認知があらぬ方向へ進んでしまうことをよく理解するとメンタルをコントロールしやすくなるかもしれません。

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