ゼロからはじめる歌ってみた~レベル別「必要な機材と予算」~

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音声・音楽
どのレベルから始めるか。あなた次第。

最初は手軽な環境から始め、徐々に機材をアップグレードも可能です。最も大切な事は、「楽しみながら成長」すること!

狭くて広い歌ってみたの世界で新たな冒険を始めてみてね。

クオリティを気にしないならスマホとネット回線だけでOK

固定費月額数千円。そもそもスマホはネットに繋がってるので、追加投資不要。

歌みたのやり方、方法や推奨スペックや推薦環境はGoogle検索すればいくらでも有益な情報を集める事は可能。

とにかく勢いで「はじめてみる」事が大切です。わからない事はその都度調べる、あるいは人に聞こう。わかる範囲から徐々に実践してみましょう!

機材や想定予算、周辺環境のレベルを順番に説明しますが、順番に通る必要はありません。

いきなりレベルマックスの道を歩んでもOK。なんならそっちの方が長くやる上では出費は少なくて済みます

「安物買いの銭失い」という言葉もあります。勢いで突っ走る事も重要ですが、落ち着いて考えながら注意深く進めていく事も大切です。

歌みた活動をやりたい!けど続くかどうかわからない。そんな中途半端な状態なら、安くて良いから格安機材を揃えてはじめてみるのもアリ。フットワークは軽いほど良い。現代は「行動スピード=有利な時代」だから。

最初っから自分の道はこれ(歌みた)だ!

そんな強い信念のもと活動する固い意思が決まっているなら、最初から良い機材を揃えるところから開始しても良いかも。

金銭的な痛みを伴ってでも「退路を断つ」という意味では長期的に見て、予算は、ある程度の余裕を持っておいた方が、功を奏すケースが多いです。

既に道具が揃っていて、周辺環境が整っている人は具体的な録音方法、レコーディングの基本を身に付けてください。

次の記事でざっくりと基礎や全体像を吸収できます。

歌ってみたレベル1スマホだけ


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必要な機材

・スマホ
・必須では無いけどスマホ用スタンド

予算:0円~約2000円

スマホでインスト(BGM)をダウンロードして、インストに合わせて歌を録音し、ミックス、動画を作るか用意して、動画とミックス済み音源を動画編集で合わせて、YoutubeやTiktokなど各種SNSやプラットフォームに対して完成した動画データ(拡張子はmp4など)をアップロード。

インストに関しては何を使うかで変わってくるので、スマホの性能は関係しませんが、歌の録音に関してはスマホの性能に依存します。

ちなみにiPhoneの方がAndroidよりもマイクの性能が優れています。

iPhoneなら、DAWアプリのGarageBandが最初から使えます。追加投資不要で録音可能。

僕はGarageBandでミックスをやった事がないですが、今までお世話になった人の話を聞く限り、ミックスも出来るらしい。

手順としては↓

ステップ0,そもそもスマホは手元にあるのでOK。
1,インスト(BGM)を用意(ダウンロード)する。
2,iPhoneならGarageBand等で録音。
3,GarageBand内でミックス
4,ミックスして出来上がった音源と映像を同期させる(動画編集アプリが必要)
5,音声編集、動画編集共に完了したら完成したデータをYoutubeなどのSNSにアップロードする。わからない事はその都度検索するなり、人に聞く。

↑こんな感じ。

あるいは、スマホではレコーディング(録音)だけ完了させ。

ミックスだけはMIX師に委託して、ミックスが出来上がったらデータを貰う。動画撮影も編集もスマホで出来ますので、完結できます。

「え?スマホだけで本当に良いの?」

→「良いです。だって実際に活動開始出来るんだから。」

「でも流石にスマホ録音ではねえ…」

と思うかもしれません。確かにそうです。

【落とし穴があります。】

スマホは録音には活用せず、スマホとは別の安いボイスレコーダーで録音する。そんなやり方をされる方がおりました。

実は、中途半端なボイスレコーダーで録音するよりも、iPhoneの方が良い音で録音できる事が多いと思います感覚的には。

ボイスレコーダーなど外部機器を買う場合は、最初にも言ったように、「安物買いの銭失い」になる事を考えると、

後に半端なボイスレコーダーが不要な機材となってゴミ同然状態になるより、無駄な買い物は最初からやめて、iPhoneで録音した方が全然マシです。

実際iPhoneで録音したものをミックスしてボーカル補正(ピッチとタイミング調整)した事が何度かありますが、別に悪く無いレベルまで持っていけます。

ただ、スマホだけでバズらせようとか、チャンネル登録者1000人目指そうって考えるのは無理では無いですが、

甘い考え方かなとは思います。

スマホだけでどこまでもやるんだ!と考えるようでしたら、歌みただけに囚われる事無く、あなたにとって得意なエンタメ要素すべてを頑張る必要があると思います。有名どころで言えば例えばふわちゃんのように。

歌ってみたレベル2スマホ用マイク

必要な機材
・スマホ用マイク

予算:3000円~10000円くらい

スマホにマイクを付けるというやり方です。

「スマホ用マイク」や「iphone用 マイク」などで検索すればたくさん商品が出てきます。

僕自身は使った事は無いですが、

この環境の人の依頼を受けた事はあります。まあまあの音質です。

思ってたより良いかなという印象。

スマホ用マイクがあってもやる事は同じです。

GarageBandで録音する。ミックスするか誰かに任せる。

その後の流れも同様。どんなスマホ用のマイクを使うかにもよりますが、

スマホだけで完結させるより音質はかなりマシになります。

パソコンを触りたくなくて、機材を増やしたく無い人にはおすすめです。

やり方によってはこの環境でも全然勝負出来ると思います。

勝負する前に最低限暗記事項は存在するので勉強したい人は次の記事を読んでおく事を推奨します。


歌ってみたレベル3スマホ用オーディオインターフェースとマイク


必要な機材
・スマホ用オーディオインターフェース
・専用マイク
・ケーブル
・マイクスタンド
・ポップガード

予算:だいたい30000円~

スマホ用のオーディオインターフェースという物があり、そこに専用のマイクを挿入して録音するやり方です。

このケースの環境を採用している人をほとんど見た事無いですが、

経済的な負担を考えると比較的安く済む事は確か。

iPhone用オーディオインターフェースを調べてみると、大体15000円前後くらいの商品が多いです。

専用マイクに関してはピンからキリまでありますが、

1万円前後でも良いものはあります。

オーディオインターフェースとマイクを接続する為の専用のキャノンケーブルという物が必要になりますが、

価格は長さやスペックによって変わり、数百円から数千円まで色々です。

(ちなみにケーブルは音に直結するので意外と大事。)

専用マイクにはスタンドも必要です。

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マイクスタンドも色々ですが、2000円~という感じです。

立って録音するのに適したものや、

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座って配信もしやすいものまで色々あります。

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ポップガードは初心者向けのマイクに付属する事がありますが、無ければ必要です。

改装中のプライベートスタジオ(自室)を写真でしたが、汚くて申し訳ありませんでした。

ポップノイズやリップノイズ対策です。

個人的にはポップガードも物によって結構変わるので大事。数千円からゲットできます。

トータルでだいたい30000円と考えると高いっちゃ高いですが、

それでひとまず全部揃うと考えればアリかも。

スマホ+オーディオインターフェース+専用マイクという環境の人を僕は知らないですが、専用マイクもオーディオインターフェースも使うので、音質の向上は確実に見込めます。

どうしてもパソコンを持ちたく無いという人にはおすすめ。

スマホ用のオーディオインターフェースを僕は使った事が無く未知数なので、

ひょっとしたらスマホ用マイクでやるのとそんなに大差が無いかも。

のちのちやっぱりパソコンも欲しいとなった時にも専用マイクに関してはそのまま使えるので良いですね。

ってかそもそも私は環境整っているから後やるだけだった。という人は次の記事を読んでから本気でレコーディングに臨んでください。


歌ってみたレベル4パソコン+オーディオio+専用マイク


必要な機材
・パソコン
・オーディオインターフェース(ioはインターフェースの略)
・専用マイク
・その他備品

予算:最低でも40000円~10万円越えは普通。

ついにパソコンが登場しました。スマホ用のオーディオインターフェースでも良いじゃんと思う人がいるかもしれませんが、

このオーディオインターフェースが肝でして、物によって結構音が違います。

簡単に言うと高価な物ほど良い音になります。

スマホ用のオーディオインターフェースは種類が少なく、

オーディオioはパソコン用に設計されているものがほとんどで、良いものはパソコン用でしか使えません。

レベル4までくればアマ~セミプロ~プロまでいけます

それだけで食べている人もいると思います。

良いオーディオインターフェースを使いたいが為にパソコンを買わなければならないわけでは無いですが、

結局パソコンを扱える人ならパソコンが有った方が、色々な面で楽ですし、有利です。

ノートパソコンかデスクトップかは問いません。

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パソコンがあると歌ってみただけでなく、ゲーム実況もやりやすいですし、

ご自身でミックスをする際にも、動画編集する際にも、便利になってきます。

パソコンの値段は最も安くて中古のノートで10000円…ただ流石にそれはおすすめ出来ないので、

例えば新品のノートパソコンで安くて30000円とか、今時50000円もあれば歌ってみただけを考えるなら全然出来ます。ミックスも全然出来ますし、動画編集もなんとか出来ると思います。

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動画のエンコードはスペックによって時間掛かる

FPSのゲーム実況とかやるならやはりデスクトップですね。

半端なデスクトップを買うのはあんまり意味が無いので(良いノートで事足りるから)折角なら10万円以上は掛けたいです。

パソコンの性能はCPUの性能と正比例しますが、CPUは新しければ新しいほど高性能になります。

例えば昔のCorei7より今のCorei5の方が高性能って事が普通に起こる世界です。

基本的には高ければ高いほど良いわけですが、

CPUの世代が最新でしたら10万円くらいでもFPSなどのゲームを問題なく動かす事が出来ると思います。

CPUの性能が良いと動画のエンコードもはやいです。

すべてにおいて処理が速いのはストレスフリーです。

でんぜるの周辺環境、機材を8つ列挙


・デスクトップパソコン30万円
・オーディオインターフェース3万円
・マイク35000円
・プリアンプ25000円
・スピーカー2万円
・ヘッドホン1万円
・cubase(10年以上前に買ったんで憶えてないけど)5万円
・プラグイン色々あわせて2万円

他にもこまかく色々ありますが、大きい金額のものだけざっくりあげても総額50万円くらい行ってました。

もちろん一度に50万支払ったわけでは無いんですが、

お金を掛けようものならどこまでも掛けられます。

現環境での僕のやっているカバーものは無いですが、ひと昔前でもそれなりに評価されるものです。


最初からそんなにお金を掛ける必要は無いですが、


「初心者3点セット+備品」予算想定は?


・パソコン10万円
・オーディオインターフェース1万円
・マイク1万円
・マイクスタンド、ケーブル、ポップガード等の備品1万円

15万円以下で十分本格的と言える環境が整います。

ちょうど初任給が丸っと無くなるくらいですかね。

歌ってみたなどの枠を越えてプロの世界になると家一件買えちゃうような額に簡単に行くので、そう考えると15万円くらいで本格的な環境が整うと考えると安いものです。

トータル15万円くらいでもプロと遜色ないクオリティには出来ます。

良い音質で録音したいと考えればそれ相応の金額、機材が必要になります。

音質はまあまあで良いけどバズらせたいとか稼ぎたい人はぶっちゃけスマホ用マイクで十分だと思います。

ただ、歌ってみたをはじめてみました。

やっているうちにのちのちあれもこれも欲しくなるのが人間です。

なので最初からカツカツに予算を絞るよりもある程度予算は余裕を持っておいた方が良いです。

レベル5ネクストレベルオーディオio+プリアンプ+マイク

必要な機材
・良いオーディオインターフェース
・良いプリアンプ
・良いマイク
・パソコン(ここでは省略)

いきなりレベル5に行くのは本当に好きな人にならばおすすめ出来ます。

歌ってみたを続けるかどうかわからない人にはおすすめしません。

良い音で世の中に届ける為に必要になるのは結局マイク、プリアンプ、オーディオインターフェース。この3点が結構大きい要素になります。

(本当は電源とかも入りますが割愛)

初心者用の1万円のマイクでも良いものはあるのですが、本当に良いマイクは40万とかします。

劇的な変化を感じられるかどうかは別にして、

良いマイクを買えば言い訳出来ない状況を作る事が出来ます。

僕は結構マイクが好きで高級品こそ持っていませんが、10種類以上は買っています。買っては売ってを繰り返しているので、

実際は30種類以上はいっちゃってると思います。もう数えたくもありません。経済的な損失を考えたくないから。

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マイクにはそれぞれキャラクターがあります。
ダイナミック、コンデンサー、リボン、真空管だなんだと。

歌い手にもそれぞれキャラクターがありますよね。

あなたのキャラクターに合った機材、やり方、考え方、心のあり方、生き方。すべて繋がっていくので、1つ1つ順番にクリアしていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

読んで満足。とならないように、今から、あなたの行動が変わり、2024年以降のあなたの成長、成功を願っています。

今更自己紹介

でんぜるです。

でんぜるの名前の由来は尊敬する俳優のデンゼル・ワシントンから拝借させて頂きました。あんまり音楽には関係無いです。

でもとっても素敵な人なんですよ。

アフリカ系アメリカ人では史上2人目のアカデミー主演男優賞を受賞された方です。アカデミー賞は白人至上主義なのでこれはとんでも無く凄い事です。

・音楽との出逢い

僕が物心が付いてから最初に音楽に出会ったのは車の中、

後部座席で両親が流しているミスチルやらドリカムやら当時のヒット曲がミックスされたテープで聴いていたのが最初でよく印象に残っています。

車の行先はスキー場で当時スマホも無い、

携帯ゲーム機も無い時代でしたので、やる事が無く退屈で、

さらに親父がたまに吸うたばこの臭いが嫌で、そんな中流れてくる音楽に妙に癒された事を憶えています。

次に音楽について印象的だったのは小学校の頃。

ドラクエ6をクリスマスプレゼントで母に買って貰ってやっていた時、

音楽がやたら良く、気付けば口ずさんでいました。

うちはスーファミ一台しか無く、兄貴がいましたから、僕だけがゲームを占領出来るわけも無く、

兄貴がゲームをやっている間はまじで暇。

兄貴のプレイを見ている事が多く、そこでも音楽が僕にとって良い暇潰しになりました。車で聴いていた頃とは違い、

ドラクエの音楽を楽しんでいる時は、既に主旋律と副旋律、

つまりメインのメロディとそうでは無いメロディが共存して音楽が成り立っている事に気付いていました。

こういう経験のある人は多いと思います。

ゲームは同じ曲がループする局面が多々あるので、口ずさんでいるうちにベースの音階を口ずさむようになったり、

主旋律だけでは満足出来なくなってくるのです。

僕は子供の頃から特別な音楽の教育を受けたわけではありませんでした。

リコーダーもそんなに好きでは無かったですし、鍵盤ハーモニカもそんな好きでは無かったですし、でもなんとなく音楽が好きという程度で、

そうこうしているに一番大きな音楽的な出来事があったのは、

中学生の時でした。

・天才中学生現る

小学生レベルとは違う多種多様な人が人が現れます。

やたらギターが上手い人。しかもそいつはちょっと太っているし、イケメンってわけでも無い。でも人気がある。

「なんでだ…俺の方が顔は良いじゃないか…でもやつの方が人気がある…。」

これだ!と思った僕は彼に粘着して、ギターを習いました。

モテたかったんです。

中学を卒業する頃にはそのギターうますぎる子がベースを弾いてくれる人を探しているという事になり、僕が抜擢されました。

ベースは弾けませんが僕にベースを叩き込むわけです。

馬鹿は優等生に粘着。これ大事。

こうして中学三年生の頃に楽器をはじめ、ベースに出逢い。

人に求められる喜びと女性にモテるという期待で胸を膨らませ、音を鳴らす側になりました。

中学生という若い時にギターうますぎる友達に出会った事が

僕にとって非常に大きかったです。彼はギターを教えるのも上手かったですし、ベースを教えるのも上手かった。

それに幼い頃から曲作りをやる大事さも彼から学び。

今の僕を形成するのに欠かせない存在となりました。

そんなギタうま友達と高校は別になり、多少の距離は出てくるのですが、

高校、新しい出逢い。性交渉の日々。

ドラムをやっている人、ギターをやっている人。

週末は家にドラムが置いてある友人の家まで行って適当にジャムセッションしたり、コピーをやったり、学園祭でコピーバンドをやったり、

この時は実際モテました。

高3の頃にはオリジナル曲を作ってライブハウスで披露したり、

バンドメンバー達で自作してCDを作って売って回ったりもしました。

この時にMTRといってマルチトラックレコーダーという機械で録音する方法に出会いました。

ゲームボーイみたいな形だ。

僕が使っていたのは4トラックしか扱えなかったので、ギター、ベース、歌の3トラック使ったら、後1トラックしかないやん!

どうするんだっていうレベルでした。

技術の進歩で今はMTRでも4トラックなんて事は無いし、

音楽制作はDAWが主流になっていって、トラック制限で困る事は無くなりましたが、昔は大変だったんです。

当時は素人に毛が映えた程度の録音技術でしたが、その後、本格的に録音、編集技術を学んでいく事になります。

高校三年生になり、進路はどうするんだという段階に入ってきて、僕は今が楽しければ良い。未来なんて無いという超テキトー人間でしたから、何も考えておらず、

そんな時また


ギタうま友達の再登場。

ギタ「大学どうする?」

でん「決まって無い」

ギタ「ええとこあるで(パンフレットふぁさッ)」

パンフレットを見るでんぜる

でん「ここにするわ」

(二人で大学の偏差値を調べる)

ギタ&でん「Fランやんw受ければ入れるわww」

でんぜるFラン大学に喜んで行く。

実際はもっと会話のラリーはありましたが、おおよそ上記の通りでした。

未来の展望が無さすぎる僕にとって4年生大学は魅力的でした。とにかく大学は遊べるというイメージがあったからです。

4年生大学なのに設備は本格的でした。

デカいスタジオがあって、レコーディングもライブも出来る。

大学で音響を学び、レコーディング、ミックスを学んでいく事になります。

僕の人生を変えたギタうま友達とは大学も別でしたが、繋がり自体はあって、
ここからさらに大きくうねりを作っていく事になります。

中学生の時にベースを死ぬほど練習した僕は高校で無事モテる事が出来て、

作曲についても独学ながらも学んでいた事で才能を認められる快感も憶え、
どんどん深みにハマっていきました。

もうこのあたりからモテ無くても良いくらいに音楽そのものに夢中だった僕は、ついにレコーディング、ミックスの世界に入っていく事になります。

大学には設備があるな。

触った事も無い高級なマイク、コンソールに囲まれてのちのちCDを作るのにも使う事が出来ました。

実はテクニック的な事はあまり大学では習わなかったんですが、真髄的な事は学ばせて頂きました。

レコーディングの基本でもある音割れが無い事や音が小さすぎない事。

レコーディングをした後のミックスでどうバランスを取るか?まずはフェーダーでバランスを取る。

EQの概念。コンプの使い方。リバーブの使い方。

俺が最優秀…でも負けた?

大学3年生の頃に授業でミックスをやってみるという事がありましたが、その時だれよりも熱心に勉強して、実践もあった僕は結果、最優秀賞的なものに選ばれました。

音源は先生が用意してくれたもので、本格的なトラックでした。

ドラムはキック、フロアタム、ハイタム、ロータム、スネア、ハイハット、トップのLR…みたいな感じで1つの曲でたくさんのトラックがあり、

10を超えるトラックを扱う本格的なミックス体験です。

歌ってみたの場合は大抵、

オケはステレオの1つのトラックしか無く、

歌もモノラルで1つで計2トラックですから実はめちゃめちゃ簡単です。ですが、普通のミックスというのはそれはそれはたくさんのトラックを扱います。

僕の他に生徒は10人居ないくらいでしたが、最優秀賞の他に

特別賞を取りやがった。ぶん殴りたい劣等生

がいました。

これが結構衝撃的でした。

どういうことか?

僕のミックスは優等生的なまとまった聴きやすい。

言ってみれば万人ウケしそうなバランスの良さが評価されたのですが、

特別賞をとった人のミックスはとてもバランスが取れたような物では無く、みんなで試聴している時も笑いが起きるほどぶっとんだものでした。

必要以上に歌にリバーブが掛かっていたり…あんまり詳細は憶えてはいませんが、ぐにゃ~っと空間が歪んだような印象でした。

大学教授がキチガ〇を評価した理由

エンジニアというのは極端な話、

僕のような小綺麗なミックスが出来る人間と、もう一方では素材をぶっ壊すくらいのぶっ飛んだミックスが出来る人間の2種類が必要とされるいう事でした。

僕達生徒には中途半端な事はしないで、

どちらかに振り切って欲しいというのが先生からのメッセージでした。

これはミックスだけに役立つ話では無くて、歌い手さんにも刺さる話だと思っています。

実際、僕に依頼してくれる人の中でもそれなりに

結果を残している人は2種類に分かれる。

1,物凄く歌が上手く隙が無いタイプ。

2,めちゃめちゃ癖があるタイプ。
しかし、どちらにも共通していえる事は問題無いレコーディングをされているという事で、

綺麗にまとめようにも、後々ぶっ飛んだ事をしようにも、素材であるレコーディングがちゃんとしていなければ、どっちにも行けないという事です。

大学時代に僕が優等生的な綺麗なミックスが出来る事は自分でもわかりましたが、一方で

常人には発想し得ないようなぶっ飛んだミックスをする事が出来ない事が負い目となり、更なる音楽的探求がはじまります。

大学が別々だったギタうま友達ですが、

彼が大学で活動していたサークルで面白いメンバーを携えて、新しいバンドを作るとなった時、僕はベース、彼はギター、ドラムは彼が大学で知り合った子。という編成でバンドがスタート。

すべてオリジナル曲で、のちにCDも作りますが、、、


僕が行っていた大学でレコーディングをし、ミックスし、マスタリングだけは外注してスタジオで見学しながら作業を見守りました。

ギタうま友達が大学の時にいろんな先輩などのコネで流通にも詳しい人と知り合いになっており、レーベル主になってもらい、

CDはタワレコやアマゾンで買えるようになりました。試聴が出来る機械にも入れて頂きました。

ここでひとつ言いたい事は、

優秀な人間には従っておけ

という事です。

僕自身はバカでコミュニケーションスキルも全然無くて、ただギタうま友達に従うだけという事を続けてきただけですが、

彼が精力的に活動する事で面白いバンドメンバーを見つけてきたり、

流通まで出来るインディーズレーベルをやっている人と知り合いになったり、

全国各地、北は北海道、南は熊本まで行って、

あらゆる場所でライブも行いましたが、企画に呼んで貰えるようになったのもすべて僕が中学生時代に粘着したギタうま友達によるものです。

時はそれから10年を過ぎ、いろんな事がありましたが、

バンドは解散して、ギタうま友達とは仲は悪く無いですが、彼とは疎遠になりました。僕は僕で自分でギターを弾いて歌うバンドをやって、

全部自分で用意してレコーディングをしてみたり、まぁ~色々やりました。

僕のソロプロジェクトですべて宅録で音源を仕上げる。

今でもお馴染みのDAWの形も大学卒業する頃くらいからやっていました。

ソロ音源は何をやっても良い

そこ(ソロプロジェクト)で優等生的では無いぶっ飛んだミックスの部分を自分なりに掘り下げていきました。今でも自分で何かやろうっていう気持ちも無くは無いんですが、

年齢はおっさんになっていって、エネルギーも無くなってきて、

逆に若い人達から刺激をうける側になっていって、やりたい事は少し変わってきました。自分が学んできた事、経験を継承する。

レコーディングの知識や方法論、

ミックスに関しても教えている人はたくさん居ますが、

これも継承していきたいです。

おっさんと言ってもまだ若い部類に入る僕自身、

挑戦者で無ければならないと思っています。

しかし同時に伝道者でもありたいと考えています。僕の人生から学んで欲しい事