レコーディングの基本1「3つのルール」

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音声・音楽
レコーディングの基本はとにかく

1,音割れが無く、
2,なおかつ音が小さすぎない事です。

もし3,があるとしたら

3,これでもダメなら死んでも良いと思えるテイクを出す。

ですが、いきなりそんな事言っても埒が明かないので、

なぜしっかりとレコーディングの基礎的な部分を踏まえるべきなのかお話します。誰かにミックスを依頼する際に必要になるレコーディングですが、

あまりに雑な録音物では最終的な結果は良いものにはならない可能性が高いです。




例えばもともとすっぴんが綺麗な女性はお化粧してもそりゃ綺麗ですよね。

レコーディングとミックスに関しても同じことが言えます。

良い録音(すっぴん)をすれば、良いミックス(お化粧)が出来る。

極端な事を言えば、

悪い録音ならば、どれだけ頑張ってもミックスで良くすることは出来ません。

良いレコーディングをすれば、

ミックス師や、ミキシングエンジニアにとって負担にならないですし、外注費用をなるべく少なくする事にも繋がりますし、注文から納品までの期間が短くなる事が多い。

人によってレコーディングに割く事が出来る時間は異なりますが、

まずは最低でも60点くらいのテイク、録音物が用意出来てから、ミックスをする。または依頼する。

それくらいの気持ちで居た方が、スムーズに行くことが多いです。


そもそもレコーディングってなんでしょうか?



すっと答えられるでしょうか?

「レコーディングはレコーディングでしょ。」「録音の事ですよね。」

はい。その通りです。

レコーディングの歴史について少しお話します。

1877年にトーマス・エジソンさんが円柱型のアナログレコードを開発した。

これが史上初のレコーディングとされているわけですが、

録音が可能になってから大きく変わった事があります。

それは、わざわざ楽譜に残す必要性があるのか?という事であったり、

いちいち会場まで行ってコンサートを観る必要があるのか?

という事であったり、今日に至っては、

楽譜を読めなくても、家から一歩も出なくても、音楽を聴き、音楽を作る事が出来るようになりました。これが一体どういう事か?


僕らは努力しなくなったんですね。



テクノロジーの進歩の副作用に人間の能力は退化していると言って良い。

今でも第一線で活躍されているアーティストや、エンターテイナーは尋常じゃない努力でようやく今の立ち位置に存在しているはずです。

ですから、例えばあなたが無名の歌ってみたこれからはじめますというレベルに位置する場合、特に最初の努力は大変かもしれません。

ですが、最低でもあなたが思う60点くらいのレコーディングをしない事には中々良いものは出来ない事は間違い無い。そのように認識頂けると良いです。

さて、それではどうやって良いレコーディングをすれば良いのでしょうか?

最初にお話した通りです。


レコーディング3つのルール



1,音割れが無い。
2,なおかつ音が小さすぎない。
3,これでもダメなら死んでも良いと思えるテイクを出す。

3は訂正しておきましょうか。

3,60点のテイクを出しちゃんと保存する。

それぞれもう少し具体的に説明しますね。

1,音割れが無い。

これが案外難しいです。ここでも60点ルールを適用してもOK。

1ヶ所、2ヶ所、音割れがあっても聴いた感じ普通はわからないんならOK。最初はそれくらいで良いんです。


スマートフォンでレコーディングする場合は、



口からスマホのマイクまでの距離くらいしかおそらく気にする事は無いと思います。

アプリの事はよくわかりませんが、入力レベル、input gain(インプットゲイン)

つまり、機械がどれだけあなたの声を拾うか?を調整する事が出来ますので、

あなたが一番大きい音を発声する場合に、クリップしない。(クリッピング、音割れ)どこも赤く点灯しなければOKです。


パソコンでレコーディングする場合は



少々複雑です。

1,あなたの声がマイクに届く

2,マイクに届いた音声信号がオーディオインターフェースに届く

3,あなたの声がオーディオインターフェースを通過し、USBケーブルなどを経由し、パソコンの中に入る。

4,パソコンの中に入ったあなたの声は、DAW(CubaseやAudacityなどのアプリ)が認識する。

5,アプリはあなたの声を認識していますが、サビで音割れが起きました。

6,アプリ内もしくはオーディオインターフェース、もしくは、マイクで入力レベルが調整できる場合は、そこで入力レベル(input gain)を下げる。

7,もしくはマイクと口の距離を調整する。

大体このような流れになるわけですが、

7でようやくレコーディングに関する重要な概念が出現しました。


マイクと口との距離、マイキングと言います。



厳密にはもっと色々ありますが、簡単に説明しますと、

例えば友達との会話。

耳元でしゃべられるのと、ソーシャルディスタンスでしゃべられるのと、

結果は同じですか?全く異なるはずです。

レコーディングに関しても同じことが言える。

マイクはつまり人の耳です。

あなたは良い。自分の声を最も速く聴いているのですから。

問題は録音です。

録音された途端にあなたが認識したはずの音がいろんな機械を通過する事によって、「こんなはずは無い!」となるのです。

ですからレコーディングはきちんと基本を理解する事によって、

「そう!これこれ!」

と後々なります。

本当に素晴らしいレコーディングをした場合、ほとんどミックスでやる事が無い事もあります。良いレコーディングをすれば、ミックスで何やっても結局良くなります。


誰に聴かせても文句無い仕上がりを目指すなら、


最低でも

1,音割れが無い。
2,音が小さすぎない。
3,60点のテイクを出しちゃんと保存する。

上記の3点のルールはなるべく守ってください。

ちなみに2,の「音が小さすぎ無い」がなぜ重要なのか?

ノイズに関わる重要な部分になってきますので、次回お話します。

次回は

レコーディングの基本2「なぜノイズが入る?」公開しました。

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