『アサーション入門』平木典子著

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前回に引き続き、自分も相手も大切にする自己表現法、アサーションについて深掘りしていきたいと思います。

前回のブログ↓

前回の『マンガでやさしくわかるアサーション』の後編のような位置づけの内容となりますので、併せて読んで頂ければと思います。
それでは、後半を重点的に抜粋・要約していきたいと思います。

第一章 アサーションとは自分も相手も大切にする自己表現

1 自分も相手も大切にする
2 非主張的自己表現
3 攻撃的自己表現
4 アサーティブな自己表現
5 三つの自己表現のまとめ
<省略>

第二章 「人として誰もがやってよいこと」を認め合う

<省略>

第三章 考え方をアサーティブにする

1 日頃の考え方を確かめてみよう
五つの考え方について
A 危険や恐怖に出合うと、心配になり何もできなくなる
B 過ちや失敗をしたら、責められるのは当然だ
C 物事が思い通りにならないとき、苛立つのは当然だ
D 誰からも好かれ、愛されなければならない
E 人を傷つけてはいけない

〔回答のしかた〕
回答1
私の日頃の考えと まったく合っていない 0
         あまり合っていない  1
         どちらとも言えない  2
         かなり合っている   3
         非常に合っている   4

回答2
・自分のこととして受け取った場合       自
・他の誰かのこととして受け取った場合     他
・世間一般の常識やルールとして受け取った場合 常

2 日頃の考え方はどのようにつくられるのか
ものの見方や考え方は、親や教師、友人などとの交流の中でつくられていきます。なかには人々の習慣や文化としても守られていて、生きていくための暗黙のルールや規則になっているものもあります。
ただ、人は学習する生き物です。「子ども時代、過去の経験」を通して考え方を学習し、つくりあげ、適応して効率的に生きていきますが、成長するにつれて、また環境が変わるにつれ、自分を縛るようになったり、通用しなくなったりする考え方も出てきます。
考え方やものの見方は学習したものなので、そんなときは、それを変えたり、新しい考え方やものの見方を学習し直したりすることができます。

3 五つの考え方の影響を変えるためのヒント
危険や恐怖に出合ったとき
A 「危険や恐怖に出合うと、心配になり何もできなくなる」だろうか?
①自分の心配は、具体的にどんなことから来ているのか
②心配なことが起きたら、どうすれば対応できるか

「心配の種+アイデア」という考え方をする
「どうしようもない」と考えない
いざとなったら「明らめる」

失敗恐怖
B 「過ちや失敗をしたら、責められるのは当然だ」ろうか
自分を発揮するチャンスを失う

思い通りにならないときの悪循環
C 「物事が思い通りにならないとき、苛立つのは当然だ」ろうか?
相手の気持ちを考える
「感情は自分が起こすもの」と考える

誰でも愛されたい、でも……
D 「誰からも好かれ、愛されなければならない」だろうか
もし好かれなくても、あなたの問題ではない

大きな落とし穴
E 「人を傷つけてはいけない」だろうか?
「絶対に人を傷つけない」ことは不可能

その他の「自分を縛る」可能性のある考え方
・自分の感情をコントロールすることはできない。
・困難や責任のあることは、直面するより避ける方が簡単だ。
・無気力になったり、怠惰になったりすることは必要だし、また快い。
・常に有能で、業績をあげていなければならない。
・過去の人生経験や過去の出来事は現在の問題の原因となっている。

第四章 アサーションで身につく三つの力

1 タスクのためのアサーション
仕事をしたり問題を解決しようとしているときのアサーション。

2 メンテナンスのためのアサーション
よりよい人間関係をつくろうとしているときのアサーション。

六種類の言葉かけ
「慰め」「励まし」「労わり」「称賛」「感謝」「挨拶」

3 自己実現のアサーション
二つのアサーションのバランスは、以下のようなイメージです。
食事、睡眠、人間関係などのメンテナンス機能が不可欠であり、それが一定程度に保たれ、回復され、平常が維持されていて初めて、課題に向かった働きができできるようになります。

このような考え方について、マズローという心理学者は五つの欲求を段階的に実現しながら生きていると述べました。
マズローは、人は、「生理的欲求」がある程度充たされないと「安全の欲求」が出てこないし、それが充たされることで徐々に次の欲求が出てくると述べています。
二つの基本的欲求がある程度充たされると、三段階目の「所属と愛の欲求」が、これらのメンテナンス機能が必要な欲求が充たされると、「承認の欲求」が、そして最後に「自己実現の欲求」が出てきます。

第五章 心に届く伝え方

1 自分の思いを確かめる
2 事実や状況を共有する
3 提案は具体的に述べる
4 アサーティブな表現をしている人
5 アサーションのポイントを知って台詞を考える
6 「アサーション」についてよくある質問とアドバイス
<省略>

【感想】

第一章、第二章は内容的に前回の『マンガでやさしくわかるアサーション』でより詳細に要約しており、第五章は具体的な場面を想定した例示でしたので今回は割愛いたしました。
アサーティブなコミュニケーションができない場合には、根底に極端な思い込みがあることがわかるかと思います。また、アサーションが日々の営みの中でどのように機能するのかを見てきました。
前回の本と併せてみると、やっと入門編が終わり、次回やっと中級編が始まることになります。
セラピストとしてアサーションを実践し、セラピーに活かし、さらにお伝えできるよう、さらに勉強を深めていきたいと思います。

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心理セラピストtakashi

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