『マンガでやさしくわかるアサーション』平木典子著/サノマリナ作画

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本日は自分も相手も大切にするコミュニケーション「アサーション」について見ていきたいと思います。
講談社現代新書から出ている平木典子著『アサーション入門』も読み直しましたが、『マンガでやさしくわかる』のほうがより初心者向けな内容だったため、改めてこちらを読み直しました。
今回はこちらを抜粋・要約していこうと思います。

Prologue アサーションとは

01 アサーションってなんだろう?
アサーションはアメリカで生まれた「自分も相手も大切にする自己表現」です。
アサーションは、自分と相手の双方を大切にするやりとりを考え、その試みをして、双方が理解し合い、葛藤があるときは歩み寄ってものごとを進めようとするコミュニケーションです。

Part1 アサーションの基礎知識

01 3つのタイプの自己表現
非主張的自己表現…「私はOKでない、あなたはOK」
自分の考えや気持ちを言わず、言いたくても自分を抑え、結果として相手の言うことを聞き入れてしまうことを「非主張的(ノン・アサーティブ)自己表現」と呼びます。
攻撃的自己表現…「私はOK、あなたはOKでない」
「攻撃的自己表現」は非主張的自己表現の逆で、自分の考えや気持ちを伝えることはできるのですが、自分の言い分を一方的に通そうとして、言い分を相手に押しつけたり、言い放しにしたりすることです。
アサーティブな自己表現…「私もOK、あなたもOK」
非主張的自己表現と攻撃的自己表現の黄金律とも言える自己表現です。

Part2 自己信頼とアサーション権

01 アサーションに必要な自己信頼
自己信頼とは、簡単に言うと自信のことです。自信(自己信頼)は、自分ができることは実行し、できないことを認めて助けを得ることから培われます。

02 自信を育む人権としてのアサーション
人権とは、男性と女性、大人と子ども、社会的役割や地位、人種などに関係なく、人が生まれたときから誰にも与えられている権利で、簡単に言うと、「人間として誰もがやってよいこと」を意味します。

03 アサーション権とは?
代表的な2つの「アサーション権」
「私たちは誰もが自分らしくあってよい」…私たちの顔がそれぞれ違うように、私たちの考えや気持ちは他の人と同じでなくてよいということであり、生まれた環境や自分の気質、性格などによって違った考えや気持ちを持つことは当たり前だということを意味します。
「人は誰でも自分の気持ちや考え方を表現してよい」…自分らしくあることは、誰もがそのとき、その場で自分の考えや気持ちを持つことになり、それを表現してよいことになります。

04 互いを大切にすると起こる葛藤って?
アサーションは一発で通じるやり取りではありません。特に葛藤が起こったときは、自分の言い分だけを言い張らず、相手を大切にしたやり取りをして、わかり合っていくことでそれを乗り越えることができるのです。
自分がどう考え、どう行動するかについて決め、その結果に責任を取ることができるのは自分ですから、相手の希望に沿って動く決心をすることも、自ら意見を変えることもアサーティブなことです。

Part3 考え方のアサーション

01 自己表現の心理
新しい言動を身につけるには、心がけと訓練が必要です。
アサーション行動、そしてアサーション権の行使には、考え方が影響します。

02 ものの見方・考え方のしくみ
アサーションには、「アサーティブになりたい」「自分と相手を大切にするアサーションは必要だ」と考えることが大きな助けになります。

なかなかアサーティブになれない原因
1. ひとつの行動に慣れると、なかなか新しい行動をとれない
2. 周囲の環境に対応できるような価値観、行動がしみついている

異なった考えやものの見方は「間違い」ではないのですから、ともかく、その考えを互いに理解しようとすることが大切であり、そのためには互いが「話す」「聴く」アサーションが必要になるでしょう。

03 考え方をアサーティブにするには
相手の話を聴くときは、しばらくの間、自分の考えを横に置くことが大切です。

自分や相手を縛る思い込み
1. 「過ちや失敗をおかしたら責められて当然」
2. 「ものごとが思い通りにならないとき、いら立つのは当然」

04 考え方をアサーティブにすると気持ちが変わる
ある考え方をしていると、その考え方に伴った、ある感情が自動的に引き起こされるのです。そして、人は考え方を変えると、気持ちも変わります。

05 気持ちに素直になると、自分らしく成長する
自分の意見・考えや気持ちは自分のものです。そして、それを変える権利も自分が持っているのです。

Part4 言語・非言語レベルのアサーション

01 心がまえと実践訓練
アサーションには話し方(言語)、ふるまい(非言語)のスキルの訓練が必要です。

心がまえ① 自分をオープンにする
心がまえ② 相手に関心を寄せて、聴く
心がまえ③ 仕事や関係を促進するおまけの情報
心がまえ④ 非言語表現をアサーティブに

02 何を、どのように表現するか
DESC法とは
Discribe…描写
Express, Explain, Empathize…表現・説明
Specify…特定の提案
Choose…選択肢の提示

【D】「話始めてから1時間が経ちましたね」
【E】「私は、今日とても疲れていて、集中力が切れてきました」
【S】「今日の話はそろそろ切り上げて、続きはまたにしませんか」
【C】「切り上げてもよければ、近日中に私から連絡します。もし、このまま続ける必要があるなら、その話はあと10分ぐらいでできますか」

「DESC」は、客観性と主観性を活かしながら、人のありのままのありようを交換し、互いを大切にする思いを伝えあうことを助けます。

03 アサーションはすべての問題の解決法ではない
アサーションは、葛藤や対立をケンカやもの別れにしないコミュニケーションの方法ではありますが、「違い」を同じにするための説得法や同じ行動をとるための操作法にはなりません。
アサーションは、むしろ、わかり合うことが必要なときにきちんと話し合うための考え方と方法であり、大げさに言えば世界平和のための私たちの足もとからの関わりづくりです。

【感想】

アサーションについては、実は何冊も読んでがっつり勉強しておりましたが、ココナラブログでは初めて扱いました。人間関係のお悩みについて話しているときに、やはりどうしてもアサーションが必要と感じ、勉強し直すつもりで読み直しました。
あなたの職場にも攻撃的自己表現の人はいませんか?そんな人とのコミュニケーションは、取り付く島もないものになってしまいませんか?
そんな時、アサーションがとても役に立ちます。
今回は入門編ということで、今後さらに深掘りしていこうと思っております。

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心理セラピストtakashi

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