「「誰かのため」に生きすぎない」藤野智哉著※加筆しました

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今日は最近話題の本をチョイス。
精神科医藤野先生著の「「誰かのため」に生きすぎない」です。

副題『精神科医が教える力を抜いて生きるコツ』。

まず、文章から優しさがにじみ出ています。
優しい恋人に大事にされているような安心感を覚えるほどです。
しかし、内容はゴリゴリに心理学的・心理療法的です。

サクッと読めるうえ、同じ内容が前の章と後ろの章でリンクして、「あ、さっきの話だ!」と記憶に残りやすいです。

1章 まずは「お休みする」だけでいい

セルフコンパッションの要素が紹介されています。
・「こんなに体が重いのに、地面にめり込まなくてえらい!」
・疲れたら、まずやることは「休む」こと。うつ病とうつ状態はって、うつ病は病院を受診して診断されるものですが、うつ状態は誰もがなりえるもの。
・テレビや本の内容が入ってこない。そんな自分のお疲れサインを見逃さないように。
・「無理してない?」他人を気遣うように自分を気遣ってください。
・「さぼっているんじゃない。エネルギーを溜めているだけ」休む理由をたくさん考えましょう。
・「明日から本気出す」本気出す機会がなくてもいい。余裕が生まれ、何かがあったときに本気を出せる。(エッセンシャル思考エフォートレス思考
・足は「逃げる」ために使ったっていい。スヌーピーも言っています。『明日が素晴らしいといけないから、うんと休息するのさ』。逃げる先が本人にとって前なのだから。
・心を強くしようとするとぽきっと折れてしまう。受け流す力(レジリエンス)が圧倒的に大事。
・生きてるだけで素晴らしい。消えたいって思っていても、生き抜いている。
・「ちゃんと」をやめてみると楽になる。
なんて優しいんだ!!

2章 もっと自分のことを気にしてあげよう

認知行動療法でいうところの認知のゆがみについて、いろんな視点からアドバイスをしてくれています。
・がんばってもがんばっても幸せになれない。そんなときは「自分の幸せ」がわかっていないのかもしれません。他人や社会の幸せに合わせない。
・「強さ」って、「みんなと戦って勝つ」ことじゃなくて、「いらない戦いからおりる勇気を持つこと」。自分磨きが行き過ぎて自分削りになっていませんか?ありのままの自分でいい。
・自分が幸せになることを、心の底から受け入れたら勝ち。「自分なんか」って言葉とはお別れしよう。
・自分にとって何が大事か考えてみる。仕事が一番ではなく自分が一番大事。
・自分のしんどいの目安とやめることを決めておく。普通や通常に惑わされず、自分のキャパを知りましょう。
・目の前の人を「うるさい人だ」と思うか「にぎやかな人だ」と思うかで世界は変わったりします。「うるさい人だ」と感じている時、自分は調子が悪いのかもしれない。(リフレーミング
・認知のゆがみの知識があるだけでずいぶん違ってきます。自分の「べき思考」に気づいて、自分にも相手にも期待しすぎずいきましょう。
・「いつも」「絶対」も使わないほうがいい。(過度の一般化
・心配事のほとんどは起こりません。心配事が多いと幸せになれない。心配事は認知のゆがみから生まれる。
・人の目を気にしすぎず、むしろ「社会がこっちに適応してこいよ」くらいの気持ちでいい。わがまま(あるがまま)でいい。
・嫌な人のために、あなたの大切な時間を浪費しちゃダメ。時間には限りがある。「もし明日死ぬとしたら」と考えてみる。
ラスハリス著「幸福になりたければ幸福になろうとしてはいけない」「相手は変えられない ならば自分が変わればいい」。枡野俊明著「心配事の9割は起こらない」など。ほかの本のタイトルになっているような格言ですね。心に刻みたいです。

3章 あなたの体の声が教えてくれること

認知行動療法やマインドフルネスの要素が紹介されています。
・心と体はつながっている。心がしんどくなったら体を緩めてみる。漸進的筋弛緩法で体を緩めてあげる。(簡単に言うと、一度力を入れてから緩める方法)
・「今ここ」に集中する。ちょっと外に出て散歩してみませんか?五感を使って小さな幸せを感じることができます。
・ほんの少しの時間でも、ちょっとした寄り道でも、嫌な気持ちやストレスからお別れするのに必要な時間なのです。一見無駄そうに見えることに、幸せになるエッセンスが含まれている。
・大切だけど自分を変えられるかわからない。「ごっこ遊び」をして「自分の設定」を少し変えてみる。日常の自分から少し離れることで、変えられないと思っていた自分の考えや行動を変えるきっかけになる。
・同じく、自分をもっと大切にして、行動から入る。大切な人にしてあげたいことを自分にすることで、相手にすることができるようになる。
・とりあえず「休む」をスケジュールに入れてしまいましょう。
・苦手な人とはどんどん距離をとろう。心理的な距離だけではなく物理的な距離も。理想の人生にその人が登場しているか考えてみる。
・ただ、うっかり「幸せだなぁ」って感じる瞬間だけを大切にしちゃう。出来ない人は、ミニ不幸をどんどん手放すのでもいい。

4章 無理せず頑張りすぎない人間関係のヒント

人間関係に関する心理学的視点でのアドバイスが溢れています。
・人からどう思われるかではなく、失いたくないものを考える。好きに動いたらいい。ありのままの人に好感が集まることもある。
・他人に嫉妬したり、うらやましくなったりするのって、「単に暇だから」。やりたいことを書き出して、できることからトライしてみて、自分の好きなことで自分を暇じやなくさせる。そうこうしているうちに、自分の人生が充実してくる。
・「勝手にコメンテーター」の言葉なんて真に受ける必要はない。人それぞれゴールもそこに行くプロセスも違うのだから、自分の生き方を確認するために使えばいい。
・しんどさは、比べるもんじゃないし、比べられるもんじゃない。自分のしんどさ、つらさを我慢しなくてもいい。
・罪悪感を使って支配しようとしてくる人からは、距離を置く。
・あなたを不幸にした人への一番の仕返しは、あなたが幸せになること。相手を恨んで不幸に思っていたら相手の思うつぼ。
・好かれたい人に好かれる技術より、嫌われたい人に上手に嫌われる技術のほうが人生には重要。
・「コミュ力」を鍛えたかったら、「しゃべる練習」より「よけいなことをしゃべらない練習」の方が100倍大事(傾聴)。ユーモアが大事。
・「頑張り屋」から「頼り上手」へジョブチェンジ。あなたともっと親しくなりたい人が、もっと頼ってほしいな、甘えてほしいなと思っているパターンも多い。
・「自分なんて」は認知のゆがみ。セルフラブができるようになると、人生イージーモードになる。

あ、「ユーモアは最強の武器である」読まなきゃ。。。

5章 うかつに幸せになってもいいんじゃないかな

2章で触れたところの「自分の幸せ」を考えるメンタルのコツを教えてくれています。
・期待し過ぎない。完璧じゃなくていい。「べき思考」は自分も相手も苦しめる。
・甘え上手になるための3ステップ
  1.自分が完璧じゃないことを受け入れる
  2.助けてといえる相手をリストアップする
  3.誰か一人に重心をかけすぎない
・「自分で幸せをとりに行く」と自分で決める。幸せになる手段はたくさんある。なりたい自分は自分で決めていい。
・イライラ・モヤモヤが止まらなかったら書き出して整理してみる。
  1.イライラの原因を書き出す
  2.割合を書いてみる
  3.具体的な対応策を考えてみる
・不安は、未知な部分が多いと湧いてくる感情。気にしすぎると捕らわれてしまう。
・「怒りの感情」自体は悪くない。怒りは心の痛覚。そのまま相手にぶつけるのではなく立ち止まる。
・「なんとかなる」の守備範囲を広げると余裕が生まれてくる。把握可能感、処理可能感を伸ばす。
・だいたいのことは「まぁいっか」。
  1.広い視点から見る。
  2.長い時間軸で見る。



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心理セラピストtakashi

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