講評ってどんなもの?

記事
コラム
今回は、ココナラに出品しているサービスの「講評」について、
具体例を交えて説明したいと思います。

小説の講評サービスは、基本的には、
「全体的な講評」「よい点」「改善点」
「修正アドバイス」に分けて講評しています。
(作品によっては別項目になることがあります。
ジャンルの基本的セオリーなどを解説したり)

具体例として、今回は、「講評」「よい点」について、
作品のほんの一部だけ抜粋して解説します。
(※購入者の了承済み)

<講評、具体例1>
お話や設定自体は、とびぬけてユニークではありませんが、
「主人公の成長」と、「忌まわしい過去からの脱却」
「人の救済」という深いテーマがしっかりと感じられ、
素晴らしい物語になっていると思います。

文章は大変こなれていて、簡潔で読みやすいです。
キャラクターの心情描写も上手で感情移入しやすいですし、
物語全体が読者の共感を得やすい作りになっていると思いました。
一方で、課題点、改善点もいくつか見受けられました。
一つは視点のばらつきが見られたことです。
(※以下、具体的なアドバイスは省きます)

もう一つ、この作品で惜しいなと思った点は、
説明が多すぎる点、キャラクターの大事な背景を描写ではなく、
あらすじのように説明してしまっている箇所が、見受けられたことです。
この設定やプロットは、本来であれば長編小説用、八万字程度は必要になってくる題材かなと思います。
それを中編の長さで詰め込んだせいもあると思いますが、
主人公たちの背景をさらっと説明してしまうと、
小説としての情緒がなくなるというか、あまり「生きた」キャラクターでは
なくなってしまう、という側面があります。
こちらも「改善が必要そうな点」の項目で詳しく解説したいと思います。

それと、もう少し「溜める」部分があってもよかったかなと思います。
告白シーンにしても、主人公が過去を打ち明けるシーンにしても、
さらっとしている、あっさりしている印象で、
情緒、余韻が少し足りないように思いました。
小説は「緩急」も大事で、「溜めて溜めてじっくり描く」シーンと、「さらっとあっさり描く」シーンで、書き分けが必要です。
(※以下、具体的なアドバイスは省きます)


<よかった点、具体例2>
※1とは別作品

・冒頭部~序盤の話の展開が上手で、引き込まれる
主人公は一体何者なのか、彼の置かれた状況、どういう関係かわからないキャラクターとの接触……と、先の読めない展開で、
冒頭部からとても惹きつけられました。

・起承転結のエピソードがちょうどいいバランスで、無駄なくしっかりと入っている
無駄なエピソードというものがなく、すべてがバランスよく、しっかりとおさまっていると思いました。
ストーリー展開が、よく練られています。

・表現が詩的で、描写が美しく、文学作品のような雰囲気がある
詩のように美しいリズムの表現が随所にあることで、かなり風変わりな話にもかかわらず、とても透き通った、美しい文学作品のような雰囲気に仕上がっていると思います。

・主人公の恋心を含めた心情描写が深く描かれており、共感できる
・主人公をめぐる恋愛模様、三角関係が上手に描かれている
(※以下、具体的な箇所は省きます)

抜粋は、具体的な箇所を省いていますので、
ほんの一部になります。
講評は全体で5千字~8千字程度が多いです。
作品によって変わります)

実際は、ページ数や該当箇所も提示して、具体的に
どこがよかったのか、そしてどこをどのように修正すれば
もっとよくなるのか……というのをアドバイスしています。

例えば、描写力が素晴らしく、文学作品かと思われるような
キラリと光る筆力を持っているけれども、
読者受けがちょっと難しそうな作品があったり。

また別の方は、設定やキャラクターがとにかく個性的で、
「この設定、プロ作家にあげたら泣いて喜ぶな……」
というような上手な組み立て方をするのですが、
小説としてのまとまりが弱く、散漫な印象があったり。

他には、恋愛物語の肝と言われる部分、
二人の焦れ焦れした細やかな心情描写がとにかく上手
素晴らしかったのですが、
ジャンルにおいてのタブーを知らずに犯していたり

まぁ、各人によって、「これほどまでに違うのか」
というほど、「長所」と「短所」が違います

ですので、ココナラの講評は完全にその人だけのオリジナル
その人のその作品にしか通用しないアドバイスになっています。



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