水は温まりにくく、冷めにくい、1番の温室効果物質?

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この地球に、当たり前に存在する『水』についてまた一つ小噺を。タイトルの通り、水は温まりにくく、冷めにくい物質だと聞いたことがあると思います。つまり、質量当たりの比熱が大きいといえます。

ここで比熱とは何か?比熱の単位はJ/(kg•℃) で、1kgの物質を1℃上げるためのエネルギーの事を言います。温度を上げるために必要なエネルギーの比較で使えます。水の比熱は4180J/(kg•℃)です。逆に温まりやすく、冷めやすいの代表とも言える鉄は444J/(kg•℃)であり、水の10分の一程度。
ここから水を温めるには鉄のほぼ10倍のエネルギーが必要になるということが分かります。
物質がエネルギー受けると原子、分子の運動が激しくなり、運動の激しさの指標が温度という事になります。原子、分子の運動はおおまかに4つからなります。
・原子(分子)振動:固体及び液体における原子や分子の振動であって、互いにある程度の拘束をしている状態。
・分子の回転運動:液体、及び気体における分子が回転する状態。
・分子(原子)の運動:気体における分子や原子(単原子分子)の運動そのものであって、互いの衝突は考慮するものの、相互の拘束はないものとして扱う。
・分子中原子、イオン同士の相互作用(振動):固体及び液体において、構成する分子中の原子の振動やイオン間で生ずる振動によるもの。
目に見えない物質もさまざまな動きをして、それが温度で表れてくるということなんです。
さて、話は地球温暖化にぶっ飛びますと、温室効果の悪者とされる二酸化炭素に比べて、なんと水(水蒸気)の方が温室効果の寄与率が2倍以上大きいんです!単純に濃度的な問題ではありますが、地球が平均して15℃程度で安定して、昼夜の寒暖差も他の星に比べれば小さい事も、大気成分や水の比熱が関係している事になります。
身近な例としても冬場に、湿度が低い部屋と高い部屋では、暖かいと感じるのは「湿度が高い部屋」で温まった部屋は冷めにくく適度に加湿した部屋は快適だと思います。
もっとも問題視されている二酸化炭素が増えると、気温が上がり、海水が蒸発し、水蒸気量が増えて、さらに温室効果が高まり、温暖化が進むという悪循環に、なっているようです。
地球規模でも水の性質一部が、さまざまな影響を与えているんです!
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