診断型組織開発とは?

記事
コラム
おはようございます。



本日は、「診断型組織開発」について『著書:組織開発の探究 中原敦・中村和彦』より、学びを得たいなと思います。




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日頃から私のように経営コンサルタントをしていても、理論的にあるいは科学的に組織を良くするという思考に至る人はあまりいません。



医療・介護・福祉に関わらず悪くなったものを良くするためには、コンサルタントの経験則に頼った改革では、組織の中の人間が動く理由には限界がありますから、しっかりと科学的、理論的根拠がが必要なのです。



この「診断型組織開発」は、私もまだまだ未熟であり、すべてを理解したわけではありませんが、この著書を読みながら非常に重要な内容であると感じたので、一緒に考えながら共有したいと思います。



まず、組織開発そのものは1970年から進められてきましたが、診断型組織開発とは、組織開発を実践する者が、診断=課題発見のためのデータを集め、内部にフィードバックし、共にアクションを起こしながら実践する伴走型の取組であると書かれています。



おおまかな流れは、8つ。


①エントリーと契約
②データ収集
③データ分析
④フィードバック
⑤アクション計画
⑥アクション実施
⑦評価
⑧終結






エントリーと契約
ここでは組織状況を実践者が理解するフェーズです。状況やニーズ、利用できる資源を確認し、組織開発するための役割や責任を明確し、実践を共に行う仲間との心理的契約も行います。




データ収集
ここでは組織の現状をより深く理解するために調査を行います。調査は、インタビュー、質問用紙、観察などを行います。(個人的には数値分析できるところがほしいなと思いました)




データ分析
インタビューや質問用紙調査、観察で得られたデータを整理し、組織内にフィードバックするための資料を作ります。質問用紙で得られた量的データは平均値や中央値を活用し、インタビューなどの質的データは、比較的、生に近い状態で理解できるように加工します。



フィードバック
フィードバックでは調査結果を組織内に行いますが、これはあくまでも結果通知ではなく、対話の材料として提供します。当事者同士が対話を行い、そこから現状の組織に問題について話し合い共通認識を得るのが目的です。



アクション計画
計画では、目標設定やそれに向けた進め方(プロセス)を話し合い、計画を立てます。フィードバックの段階で共通認識ができている分、計画への賛同は得られやすく立案しやすいかと思います。


アクション実施
アクション計画に沿って、実践者と協力者が共同して実施します。場合によっては外部コンサルタントの介入もあり得ます。



評 価
最初のエントリー段階で決めた取り組み内容やおおまかな目標にどの程度近づいているのかを評価します。データ収集で得た内容と、アクション実施後の変化についても検討し、目標到達ができていない場合には、各段階へ戻りさらに取組を進めます。




終 結

取組の目標が達成されれば、終結となります。




いかがでしたでしょうか?


組織開発とは、現状の課題を解決するための仕組みをつくり、内部あるいは外部の人間と協力してどのように進めるか。そして計画的に実行し、最終的には目標達成できるようにするのです。


しかし、医療現場、看護現場、介護現場、障害福祉現場は、人の入れ代わりも激しく、落ち着かない状態の中で、内部の実践者を探すのも実は苦労するひとつです。



つまり、組織開発のかなめは、内部実践者と組織内部の理解と認識が重要であるということですね。




ぜひ参考にしてください。


それでは。



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