本当は「病院が全てではない」!?
さて、一口に「病院」と言ってもその規模、内容はそれぞれ異なります。
【メンヘラ(精神系)は何科?】
・精神科/精神神経科/メンタルヘルス科
→基本的に「メンヘラ(精神系)」と言えばここです。
・心療内科
→ストレスなどが原因で体に支障をきたすもの(胃腸系やぜんそくなど)を対象とした診療科です。しかし実際は、「精神科」などとセットの病院も多く、精神科のお医者さんが兼業で診察に当たることがほとんどです。
最近では、「精神科」と「心療内科」の定義があいまいになっています。
・神経内科
→主に、脳みそや神経系に関する診療科です。ここ最近はてんかんや認知症などを診てくれますが、「メンヘラ(精神系)」は基本的に診ません。
また、来年から始まる「医療関係者の働き方改革」に伴い、てんかんや認知症の扱いも「メンヘラ(精神系)」として変わるかもしれません。
・小児科
→主に、赤ちゃんから人によっては思春期前期までのお子さんの診療科です。
ここ最近は、発達障がい(未成年者)の診断などを行っているところもあります。
・児童精神科
→発達障がいはもちろんですが、赤ちゃんから人によっては思春期前期までのお子さんの「メンヘラ(精神系)」全般を扱っています。
しかし、全国区ではありませんので普及が急がれます。
繰り返しで申し訳ないですが、「いい子症候群」、「HSCスペクトラム(繊細っ子)」、「HSPスペクトラム(繊細さん)」、「カサンドラ症候群」、「自律神経失調症」、「ギフテッド」は'お医者さん(WHO)が正式に認めた病気ではありません'。ただの気質特性(状態)の1つとして扱われるので、どんなに困りごとなどが多くても病院での診断はつきませんし、治療もありません。
・(おまけ)民間カウンセリング
→「病気でも障がいでもない」ただの気質特性でも扱うことは可能です。
ただし、医療機関(病院)ではありませんので診断をつけることができません。
また、医療機関(病院)ではないため料金は保険適用外の全額自己負担です。
しかし、ニード(需要)はかなり右肩上がりですので、今後の改革に期待です。(ただし、一部では供給過多(レッドオーシャン)になっています)(^-^;
【病院の規模】
・精神科/心療内科クリニック(中小規模医院・開業医院)
→いわゆる「町医者」と呼ばれるところです。ほとんどは「外来(通院)治療」の施設です。中には、「発達障がい」などを専門に扱ったところもあります。
院内カウンセリングやデイケア(またはナイトケア)(治療プログラム)などユニークな特徴もあります。「児童精神科」の場合は、「療育」も行っています。
・精神科/心療内科専門病院(大規模病院など)
→入院治療も可能な病院です。精神科の救急医療や児童期思春期の病気、専門性の高い治療を継続して受けることが可能です。
・総合病院(ほぼ100%大規模)
→多くの診療科を持っています。精神科の専門性の高い治療はもちろん、他の診療科と連携しながら治療ができます。そのため、心身両方を一気に診ることができます。
ただし、ほとんどは都市部に集中していることが多いため都市部で生活しないと、ひんぱんな通院には不向きです。
・(おまけ)鍼灸院(総合病院の「漢方診療科」または、中小規模医院・開業医院)
→主に、「鍼灸治療」を中心に行う施設です。鍼灸を単独で行う「鍼灸院」のほか、整体と組み合わせた「鍼灸接骨院」、総合病院の「漢方診療科」などで治療できます。
「メンヘラ(精神系)」というよりも、それらを含めた心身全てに「東洋医学(ツボ)」でアプローチしていきます。
ただし、「鍼灸治療」そのものは残念ながら保険適用外の全額自己負担です。
しかし、ニード(需要)はかなり右肩上がりですので、今後の改革に期待です。
今では、インターネットやSNSなどの普及のおかげで手軽に調べることができるようになりました。
【チェックポイント】
・専門や得意とする分野
(特に、「発達障がい」関係は院名で名乗っていることもあります)
・治療プログラムの内容
(ただし、最近は感染症の不安からプログラムが中止、廃止になったところも多いです)
・専門スタッフの種類と相性
(お医者さん本人はもちろん、看護師、相談員(MSW)、リハビリ関係(作業療法士:OTや言語聴覚士:ST)、公認心理師、臨床心理士、医療事務(窓口担当)など)
(医療関係者は「守秘義務」があります。秘密は固く守ります)
・通院可能かどうか
(ほとんどは定期通院が必要なことが多いため、自宅などから通いやすさも考慮する必要があります)
・予約制かどうか
(ほとんどの病院は「完全予約制」です。事前に確認をしてから向かいましょう。ただし、鍼灸院の場合は「予約不要」のところもありますので、初診の前に連絡を入れて確認をしましょう)
・診療の時間帯、曜日(オフィスアワー)
(医療関係はだいたい午前中(例:9:00~)と午後(例:15:00~)と分かれています。また、定期休診日のほかに「半ドン(午後休診)」、長期休診(連休)などがあります。さらに、お医者さんらの都合による「臨時休診」もあります)
・入院可能かどうか
(いわゆる「町医者」と呼ばれる「精神科/心療内科クリニック(中小規模医院・開業医院)」は入院は不向きです。事前に確認しましょう)
・支払方法
(キャッシュレス(カード払い、スマホ払い)が可能かどうか)
【相談先はどこへ?】
・保健所や精神保健福祉センター
→本人の困りごとはもちろん、家族や友人からの困りごとにも応じます。
・最寄りの病院
→最近は「精神科/心療内科」も右肩上がりの傾向です。ただし、「全国一律」ではありません。また、いくら最寄りでも医療スタッフと相性がいまいちの場合は、「セカンドオピニオン(第二希望)」へ転院してもかまいません。
・職場の産業医など
→大手企業の場合、「産業医」や「産業カウンセラー」を配置されています。
・スクールカウンセラーや校医、保健室教師(養護教師)
→学校へ通っている場合はこちらへ向かうとよいでしょう。最近では、保健室教師(養護教師)が「教員免許(養護)」とは別に「臨床心理士」や「公認心理師」、「SW(相談員)」などの「ダブルライセンス」の教師もいます。
・民間カウンセリング
→ほとんどは有料で、保険適用外の全額自己負担です。
・都道府県立発達障がい支援センター(政令市立発達障がい支援センター)
→「発達障がい」に特化した公的相談支援機関です。ほとんどは「公設民営方式」で、各地の法人へ委託運営されています。
いずれにしても、本人1人では病院や相談先につながらないこともあります。
家族を始め周りの人たちの理解、協力も欠かせません。
さらに言うと、「病院だけが全てではありません」。
ただし、日本の法律が追いついていないがため頼りないのも否めません。
繰り返しで申し訳ないですが、お国は脳みそ研究、心理研究を「国家戦略」として研究を加速してほしいです。
研究を進めるしか日本の法律を追いつかせることはできません。