暑中お見舞い申し上げます。今日は暑いので少し怖い話をしましょう。
ムッとするメール
仕事上、少しムッとするメールを受け取っても、大抵の場合は何もなかったかのように次のメールが続きます。
逆を考えると、ムッとするようなメールを送ったとき、相手も同じように対処する可能性が高いのです。「言ったところで解決するとも思わない」「言うのがストレス」などといった理由で。
相手がムッとしたとしても指摘されない場合が多い。
これが仕事の世界の怖いところです。
どうしても相手のある仕事は、ギスギスする瞬間があります。ただ、しばらく仕事をしていくと、感情的にならず粛々と進める方がお互いのストレスが少ないことに気づくでしょう。
メールのやり取りを積み重ねていくと、
・この人なら信頼できる
・この人は期待しない方が良い
と、評価は2つに分かれます。
次のケーススタディでは、ムッとするメールの文章をこの人なら信頼できると思われるような伝え方に直していきたいと思います。
ケーススタディ①
急いでいるので早く返信をお願いします。
自分の都合を前面に出している文章です。
もちろん、突然のメールを送りながら「早く返信をよこせ」というのは無理があります。「急いでいるので」という本音(感情)を書かずに、相手に期待する行動を書いてみましょう。
・突然のご連絡で誠に恐れ入りますが、○月○日正午までにご回答いただけますでしょうか。
・タイトなスケジュールで申し訳ありませんが、本日中のご返信をお願いできますでしょうか。
・このメールを確認されましたら、いったん現状をお知らせいただけますでしょうか。
断定表現で終わるのではなく、「いかがでしょうか」とお伺いする表現にしてみました。少し表現が柔らかくなり、文章の性質が良くなったようにも感じませんか?
仮に何かの締切が過ぎていたとしても、相手を追求したい本音(感情)はいったん横に置いておきます。よく似た場面として「やんわり催促する」をテーマに書いた記事はこちらです↓
ケーススタディ②
時間がないので出来ません。
勤めているとしばしば遭遇する、急な差し込みの仕事。時間がないのは当然です。ただ、この伝え方では事実と自分の思いをストレートに伝えすぎています。
誰もが忙しい中で協力しながら進めていくお仕事。
もし言い換えるとしたら...
・今すぐは少し難しいですが、いつ頃までに対応したら良いでしょうか。
・私にはやや難しそうですので、上司と相談した上で改めて回答させてください。
・検討しました結果、今回は○○さんに対応をお願いしたいと思いますがいかがでしょうか?
・対応にお時間をいただきますがよろしいでしょうか?○月○日頃には着手できると思います。
直すポイント
伝え方を直すポイントはこちら。
・返信しながら相談する
・お伺いする表現にする
・相談する時間をもらう
・妥協案を提示する
なるべく感情的にならず、相手の行動を引き出す文章を書くよう意識すると良いはずです。
年を取ったり、立場が上がっていったりすると、注意・指導されることがほぼなくなります。言葉が与える影響を少しでも理解できていれば、自分から発する不用意な発言をいくつも防げることでしょう。
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