霊感がある宇宙人な娘と、憑りつかれた主婦その2

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みなさん、お疲れ様です。

前回の続きから
【私の幼馴染と娘のバイト先の
 40代の石田さん。
 お盆の海をきっかけに様子が
 おかしくなり霊感がある娘が
 帰ってきて】
前回から読んで頂けると
わかりやすいです。

「だって石田さんずっと
 関西弁だったのに急に
 標準語になってるし
 石田さんがいると
 昼時なのにお客さん
 入ってこないで
 石田さんが帰った
 14時過ぎから
 混みだすしランが
 集中してるのに
 耳元でずっと若い
 女の人の声で
 ねぇねぇって
 呼ぶ声がするし・・
 振り向かなかったけど
  霊がついてるよ
 たぶん・・」と言ってきた。

確かに、人気のチェーン店
日曜の昼にガラガラなんて
今まで聞いたことがない。

そのお店でバイトを
始めてから
「おじいさん入って
 きたから水だしたら
 誰も来てないよって
 店長に言われた。」

「おじさんが入ってきて
 壁を通り抜けて行った」

「4人できたお客さん
 なのに水持って行ったら
 3人しかいなかった」とか
恐い事を言い出すようになった。

次の日、めぐみから
「店長が言ってたけど
 昨日ランずっと険しい顔
 してたみたいだけど
 大丈夫?」って連絡が来た。

そりゃぁ、耳元で若い女性に
囁かれてたら険しい顔にも
なっちゃうよなー
ラン可哀相だったな。

結局、石田さんとランは
それ以降会うことはなく
石田さんはめぐみの心配の
ラインも無視し続け
誰とも交流をとらずに
辞めていった。

辞めた日も「お疲れ様です」
一言だけ言い店を出た瞬間に
お店のグループラインを
退会したらしい。

めぐみは5年間
仲良く頑張っていた石田さんの
変貌に最初はショックを受けて
いたが、ありえない言動
ばかりで最後は怒りで
いっぱいだった。

ランは
「お祓いするか
 神社をお参りするだけでも
 元に戻ったりもするから
 神社に行くことを
 祈るしかないね」

「それか、お店の立地が
 原因かもしれないし」

なぜならお店の裏を
少し行くとお墓があるから。

確かにそこで働いている人達
不幸続きが多い。

夫婦仲悪化、離婚
旦那さんが突然死
泥棒に入られる
本業でリストラ

従業員が決して多いわけじゃ
ないのにみんな色々ありすぎる。

ランが
「私が勉強できないのも
 お店のせいかも」
言っていたがそれだけは
絶対に違うだろ!

念の為少しの間
ランにはジップロックに
塩入れて持たせるように
していた。

それから数か月経った頃

めぐみに聞いた話。
【他のパートの主婦が
 石田さんに偶然会う。
 元々細いのにガリガリに
 なっていてずっと店長に
 いじめられて辛かった。
 だから辞めた本当の
 理由は話さない。
 だって私が店長に
 負けたことになるから
 と意味不明なを言って
 商店街のど真ん中で
 泣き始めたらしい】

狭い店でスタッフが
2人っきりになることは
珍しく、店長が石田さんに
意地悪をしている姿なんて
見たことがない。

もしそうなら、
絶対にめぐみに
愚痴ってくるはず。
そういう人だった
みたいだから。

逆に店長が石田さんに
「土日に石田さんが
 いないと困る」
誉め言葉で言ったがそれ以降
避けられてるようになってと
悩んでたらしい。

きっと平日は必要ないって事?
思ってしまったのかもしれない。

そしてそこから数週間。

突然めぐみに石田さんから
ラインが
【ほんとうにごめんなさい。
 今まで通りまた会いたい】
めぐみは今日まで
返信をしていない。

同じころ、ランは駅で
リクルートスーツを着た
石田さんに
「ランちゃーん」
声をかけられ
「これから面接なの」
笑顔で去っていったらしい。

神社にでも行ったのか
お店が原因だったのか
店長が原因だったのか
何もわからないまま
石田さんんは元気に
なったようだ。

最悪な事態も考えられるほど
様子がおかしかった
みたいだから原因が
何であれ元気になって
よかった。

あれから約半年。

石田さんはカレー屋さんを
オープンした。

リクルートスーツ面接から
半年で何故カレー屋開業に
なったのか不思議でならない。

インド人の霊に
憑りつかれたのか。

では~
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