フィードバックに”評価"は要らない⁉

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ビジネス・マーケティング
こんにちは。
"現役人事のコーチング"をやっていますアサマルです。

皆さんは「フィードバック」という言葉を聞いて、
何を連想されるでしょうか?

多くの企業で、評価伝達のために実施する面談を
「フィードバック面談」と呼んでいることから、
上司から部下へ評価・査定結果を伝えられる場面を
思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。

私自身も、評価フィードバック面談では、
「前期はこれができていて良いと思った」、
「こういう場面でこういう行動が取れなかったのは、よくなかったね」、
といった内容を、査定結果の理由として上司から伝えられています。

でも、実はこういったやりとりは、本来のフィードバックでは
ないとしたら?

特に、フィードバックすることに苦手意識があるマネジャーの方
日常の対話の中で、すぐに実践できる
「部下に気づきを与えるフィードバック」のコツについて、
今日はお話したいと思います。


「フィードバック」の元々の意味は?


フィードバックは、もともと制御工学で使われていた用語で、
出力結果を入力側に戻し、出力値が目標値と一致するように
調整することをいいます。

このことから、求める結果とのずれを生んでいる原因を
行動側に戻すことを、「フィードバックする」というように
なったようです。


フィードバックに”評価”は要らない

要するに、フィードバックは、目指す目標からズレがないか、
ズレているとしたらどんな風にどれくらいズレているか
「事実」の部分にフォーカスして伝えることがポイントです。

マネジャー自身の解釈や評価が差し込まれると、
それはフィードバックというより賞賛や批判になってしまうのです。

冒頭の私自身が受けたフィードバックの例で言うと、
「この場面で、こんな行動が取れなかった」というのがフィードバック、
その先の「だから、良くなかったね」は、マネジャーの評価に当たります。
(ただし、この場は評価伝達の面談なので、趣旨からすると
 この伝え方もOKだと思います。「フィードバック」とは
 少し違うということがお伝えしたかったポイントです。)

ネガティブフィードバックが苦手なマネジャーの方には、
自分が相手を非難しているような感覚になったり、
断罪するような立場になっているようで気が進まないという
理由はないでしょうか?

あくまでも「事実」をニュートラルに伝えることを
心がけることで、少し楽な気持ちでフィードバックが
できるのではと思います。


日常の対話で効果的なフィードバックをするコツ


フィードバックは、目標達成のための軌道修正をするために
必要なものだと思います。

自分の顔は自分で見ることができないように、
自分の行動が客観的にどう見えているかは、他人から伝えてもらわなければ
認識するのは難しいです。

半期ごとに実施されるような評価の面談で、
「実は3か月前のあの行動は・・・だからこの評価になったよ」
など、ドキドキの結果発表のように伝えられても、
タイミングとして遅すぎます。

これでは受けた側も、せっかくの軌道修正のきっかけとして
十分に活かすことができません。

相手の好ましい行動・好ましくない行動が起きている「事実」を
鏡のように、本人に返すこと

例:
「先週お客さんの要望に応えて、わかりやすい資料を提供したので、
 感謝されていたね
今週は2回、納期に遅れていたね

また、その行動に対して、良い・悪いを判断するのではなく、
マネジャー自身がどう感じたか、主観的事実として伝える

例:
「先週お客さんの要望に応えて、より分かりやすい資料を提供したので、
 感謝されていたね。あなたの工夫が認められて、私もうれしかった
「今週は2件、納期に遅れていたね。いつも納期をしっかり管理しているのを見ていたから、私は残念に感じたよ

ここにプラスして、
自分ではどう思う?
その時、何があったの?
と問いかけると、さらに効果的なフィードバックになります。

こんなフィードバック、ぜひ一度部下の方に試してみてください。


アサマルの”現役人事のコーチング”では、
ご自身の部下へのフィードバックに
活用できるコーチからのフィードバックを受けることができます。
興味をお持ちいただいた方は、ぜひお気軽にお試しください。


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