レイプサバイバーとしての生き方 前編

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【心のデトックスライン】 にしだみゆです。

私のプロフィールの細かい部分を見てくださったご相談者様が数人いらっしゃったので、私の過去の話を少ししたいと思います。

私は17歳でレイプ被害者になりました。

今日はそのお話を聞いていただこうと思います。

※ 現在この問題で心を痛めているかたに共感していただきたいという思いもありますが、私の体験談が逆にそういったかたの心を傷つけてしまう可能性もあります。前編は事件の概要とトラウマについて書いていますので、特に注意していただきたいです。ご無理をせず、いい意味で「他人事」として捉えられるかたのみ、読み進めてください。

事件の概要

当時アルバイトしていた飲食店から出て、駅に向かっていたところ、車の中から声をかけられ、お店のお客さんだと思って近づいた瞬間、後部座席から降りてきた男性2人に車に押し込まれるかたちで拉致されました。

かなり車を走らせ、山の中まで連れていかれ、おそらく示し合わせていた数台の車が合流し、輪姦されました。

事後、まったくわからない場所で車を降ろされてしまったため、バイトの先輩で車を持っている女性に電話をして迎えに来てもらいました。

当時は携帯電話を持っていなかったので、公衆電話から電話し、電話ボックスの中の住所を見て、場所を伝えました。

事件の直後

先輩は心配して警察に行くよう促してくれましたが、私がなんとなく濁したため、バイト先のオーナーに相談してくれたようです。

オーナーから通報を受けた警察の方が翌日バイト先にやってきて、警察署で話を聞きたいとパトカーに乗せられました。

警察官は優しく丁寧でしたが、未成年がお酒の提供があるお店で終電までのアルバイトをしていることについて注意を受けました。

接待を伴う飲食店ではないため、時間的な問題のみの指摘だったと記憶しています。

そして、ビックリするような指摘がひとつ。

車から降ろされたときに、加害者が私にタクシーを拾うように1万円を渡しました。

これを受け取ってしまったことで、強姦が成立しないかもしれないと言われたのです。

結果的に彼らは捕まらなかったので、成立するもしないもなかったのですが

「じゃあ、私が売春したことになるんですか?」

というと

「示談金をすでに受け取ったと主張される場合がね」

との返答。

現在では、この主張は通りませんし、当時もそんなことが通用していたのかはわかりませんが、これを聞いて、自分が放心状態でお金を受け取ってしまったことを後悔しました。

当然親にも知れることになり、日頃からライブハウスやクラブなどに出入りしていたことについても「そういう軽そうな雰囲気があるから、こういうことになる」と責められました。

翌日、警察からの指導で私はアルバイト先を辞めることになり、オーナーの配慮から病院で検査を受けるように言われました。

後日検査で、妊娠や感染症もなく、安心しましたが、親がレイプ被害者を支援する団体に連絡していたので、自宅でその代表者と面会しました。

とても親身に話を聞いてくれましたが「女性として、被害者として、他の人がこういう目に遭わないように声をあげることが、あなたの救いにもなると思う」と言われました。

当時私にはおつきあいしている彼がいましたが、性交渉はまだでした。

その彼にも話せてないのに、他の人のために声をあげることを考える余裕がありませんでした。

それが、自分のエゴのためにレイプ被害者としての務めを果たさないような気持になり、さらに自分を苦しめました。

結局彼には後日話して、のちには性交渉もありましたが、彼はかなり私に気を遣ってくれて、その気遣いをさせていることに心が痛みました。

トラウマと闘う日々

事件のあった日、私が駅まで向かう道にはアンダーパスがありました。

そこを抜けて外に出た道で声をかけられたのですが、このアンダーパスで何かがあったわけではないのに、しばらくアンダーパスを通ることができなくなりました。

今でもアンダーパスを通るときは、水の中にいるような息苦しさを感じます。

当時は、加害者と同じ車種を見ると、やはり憎悪がよみがえりましたし、しばらく、歩道の車道側を歩けなくなりました。

私は幸い、男性不信にはならずに済みました。

おつきあいする男性が、事件の加害者たちとは全く違うタイプの外見や話し方をする人ばかりだったというのもあるかもしれません。

しかし、加害者たちと同じような風貌の男性を見ると、いい印象は持ちませんでした。

一番自分でショックだったのは、その後何年も経った自分の結婚式の日。

ホテルのスイートルームを予約して、素敵な夜になるはずでした。

彼は窓辺で外の夜景を眺めている私をお姫様抱っこしてベッドに連れて行こうとしたのですが、それが車に押し込められた時の記憶を呼び起こしました。

結婚式や二次会で相当飲んでいたこともあって、思いがけない大きな叫び声をあげてしまいました。

彼は驚いて私をおろしましたが、結婚前にその話を聞いていたので、すぐに察して

「思い出したんだろう。ごめん」

と言いました。

素敵な夜になるはずだったのに、彼に謝らせてしまったことがショックで、涙が止まりませんでした。

長くなりましたので、今日はこの辺で。

次回はいつになるかわかりませんが、なぜ私がその事件にまつわる自己責任という忌まわしい後悔を捨て去ることができたかをお話しようと思います。

こんなディープなお話をした日は今日の1曲はないだろうと思いました?

私の楽しみなのでやらせてください(笑)

さっきお話した私の結婚式の日に流した曲です。

Eric Clapton
Wonderful Tonight

こんな素敵な夜になるはずだったんだよな~(笑)

この曲はエリック・クラプトンが横恋慕の末にゲットした奥様パティに捧げた曲です。

ビートルズのジョージ・ハリスンの元奥様で、のちにエリック・クラプトンと結婚するも、クラプトンの浮気やアルコール依存症などによって離婚。

ふたりが幸せな時代に書かれた曲です。

友人であったジョージの奥様に恋してしまったクラプトン。

「いとしのレイラ」は、まだパティがジョージとの離婚前に、クラプトンがその愛を表明した曲。

それがこちら

Eric Clapton
Layla

なんちゅうバレバレなストレートな表現(笑)

エリック・クラプトンってアルコールや薬物に溺れてしまって、しかも浮気性という困ったちゃんなんですが、こんなことできるから魅力的なんですよね、きっと。

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