英文レジュメ(英文履歴書)作成のポイント

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ビジネス・マーケティング
外資系企業のポジションへ応募する際に必須な文書。それが英文レジュメ(英文履歴書)です。日本語の履歴書はフォーマットがある程度決まっていますが、英文レジュメは自由度が高く戸惑う方が多いのではないかと思います。

インターネット上に例文レジュメのサンプルは無数にありますが、自分の経歴や応募ポジションに合いそうなものを探すだけでも大変です。この記事では、そうしたサンプルを見ながら英文レジュメを作成することを前提に、知っておくべきポイントをご紹介します。

オンライン・ツールの利用

今では便利になって、オンライン・ツールを利用しながら、英文レジュメを作成することが可能になっています。利点としては、ガイドラインに従って情報を入力していけばある程度のクオリティーのものが作成できることです。項目ごと、ポジションごとにサンプルが整理されていますので、効率的にサンプルを参照することができます。

無料のツールも多く、一度登録すれば過去に作ったものを再利用できます。完成したものは、多くの場合、印刷するだけでなく、PDFやテキストにダウンロードができるので便利です。私のオススメは、resume.comです。無料で利用でき、サンプルも豊富で、自由度が高いものとなっています。


英文履歴書のフォーマット

英文レジュメのフォーマットには、クロノロジカル(時系列)、ファンクショナル(機能別)があり、結論から言うと、クロノロジカル(時系列)がポピュラーで便利です。日本語の職務経歴書と同じフォーマットです。

クロノロジカル(時系列)形式は、職歴を直近ものから古いもを時系列に記載していきます。この形式はレジュメを読む採用側も違和感のないものです。

一方、ファンクショナル(機能別)形式は、職務経歴よりもスキルや能力の説明に重点を置き、経験を説明するのではなく、あなたが持つスキルや能力を説明します。このため、職歴が浅い人(例えば新卒)、標準的でない職歴を持つ人や、キャリアのタイムラインにギャップがある人などに適用できます。

しかし、前述のようにファンクショナルはあまり一般的ではないため、新卒やこれから外資系に就活をする人、職歴が浅い人は、クロノロジカルをベースに、能力やスキルを膨らませて書くのがコツです。

全体的な作成上の注意点

Hiring Manager(採用の責任者、将来の上司)は、レジュメを見ることが本業ではありません。毎日忙しく業務をしながら何十通ものレジュメに目を通さなければなりません。

Hiring Managerがレジュメに目を通す時間は平均して10秒以下だと言われています。できる限り見やすく簡潔にまとめましょう。レジュメをセールスのチラシのように考えて、重要な情報から目立つ場所(上)に記載します。

あなたの目標はまず目に留まることです。(1)レジュメがキレイで読みやすいこと、(2)ジョブ・ディスクリプションに入っているキーワードが散りばめられていること、(3)コンパクトにあなたのセールスポイントがまとまっていること、を意識してください。

レジュメのボリュームはどのくらいが適正でしょうか?新卒や経験が浅い方は、1ページを超える必要はありません。およそ5年以上の経験があれば、2ページぐらいで収めます。3ページ以上にする必要があるのは、CXOレベル、アカデミック・レジュメなどに限られます。Hiring Managerには時間がありません。募集ポジションとまったく関係のない長々としたレジュメは読みたくないのです。

なお、英語の表現ですが、ここが一番難しいところかと思います。 職歴は箇条書きをお勧めしますが、使う動詞に“Led “や “Managed “に加えて、”spear-headed”、”directed”、”steered “などの動詞を混ぜて表現を豊かにします。また、あなたがリーダーであることを示す強い動詞を使うように意識します。

あなたの目標は、書類審査をパスすることです。応募しているポジションに関係のないスキルや責任は省略します。関連性がない職歴(例えば、契約社員で短期の場合など)は省略することも可能です。しかし、空白期間については説明できるように準備しておきましょう。Hiring Managerがあなたのレジュメを一通り眺めて、このポジションで働きたい理由について腑に落ちれば、面接という次のステップにつなげることができます。

Summaryセクションの作り方

Summaryセクションは、広告スペースの1等地です。あなたが応募するポジションに、あなたがもっともふさわしい候補者であることを示すものです。応募ポジションのジョブ・ディスクリプションに合わせて、あなたの経験、能力、業績、スキルなどをまとめます。

いきなり書くのが難しい場合は、先にレジュメの残りの部分を完成させて、最後にこの部分を書いてみましょう。よくある失敗は、自分の経歴を順番に記載して、当たりさわりのない自己PRを埋め込むことです。

書き方のポイントとしては、まずジョブ・ディスクリプションを読み込んで、必要とされるキーワードをハイライトします。最も重要と思われるキーワード(「Preferred」ではなく「Must」のもの)を中心に、あなたの経歴やスキルから書く内容を選別していきます。

3~5センテンスがSummaryセクションのちょうどいい分量です。ここでは、あなたの人生のすべてを集約するのではなく、Hiring Managerが残りのセクションを読んでみたくなるような記載にしましょう。

ObjectiveとSummaryの違い

Objective(目的)は、求職者の求職の目的を記述したもので、応募するポジション名とそれに関連する自分の経歴やスキルを簡潔に記載します。

Objectiveは、求職者の目線になります。新卒や職務経験が浅く、要約しなければならないほどの職務経験がない場合には、Objectiveの方が書きやすいと思います。一方、Objectiveはかなりざっくりした情報であるため、経験者のアピールとしては弱くなります。

経験者はSummaryを用いて採用側の目線で書くことをお勧めします。求職者(あなた)の目線で書いても良いのですが、結局、ジョブ・ディスクリプションに合った人が面接に呼ばれます。採用者の必要とする経験と実績をハイライトして、書類審査にパスすることを目指しましょう。

Experienceセクションの作り方

最新の職業から記載します。

外資系では、ポジションと責任が明確です。どんなポジションでどんな責任範囲を任せられていたか、をResponsibilityとして記載します。職務内容を文章で説明する、箇条書きで要点を見せる、また、両方を併用する、などの方法があります。Hiring Managerはあなたの現職を知りませんので、応募ポジションとの関連性を考えながら、ある程度丁寧に説明します。

Accomplishmentは、与えられたポジションと責任範疇で何を成し遂げたかを説明するものです。できる限り客観的な数値やデータなどを追加し、他の候補者と差別化を図りましょう。売上に責任を持つ営業でなくても数値は示せるはずです。例えば、経理として書類審査プロセスを改善し、書類審査の時間を10%削減した、決算を2日早めた、など。

Skillsのセクション

あなたのスキルをアピールしますが、特にSkillsセクションを設けない方法もあります。Hiring Managerがざっと目を通しただけで、あなたの持っているスキルを把握できるようにします。

スキルのセクションは仕事に関連したスキルを、2〜3語の短いフレーズで列挙し、句読点は使わないようにしましょう。スキルにはソフトスキルとハードスキルがあります。合意形成の能力、部門間の調整能力、プロジェクト管理能力など、ソフトスキルを積極的に盛り込みましょう。

もっとも大切なことは 応募しているポジションのジョブ・ディスクリプションを読んで、業務に必須のスキルを盛り込むことです。多くの外資系企業では、レジュメレビューの効率化のためキーワード・スキャンを実施し、募集ポジションに関連性が薄いレジュメを排除します。私自身、採用にキーワード・スキャンを利用しています(レジュメ作成サービスにも使っています)。

Educationのセクションの作成方法

Hiring Managerは、学歴セクションには1つか2つ、最大3つまで学歴の記載があることを期待します。最終学歴が大学であれば大学だけを記載し、大学院であれば大学及び大学院を記載します。3つの記載があるのは、アカデミックの場合、あるいは、MBAや海外留学など特殊なケースです。

新卒など職歴が浅い場合には、学歴セクションを多めに記載することで、採用に必要な条件を満たしていることをアピールすることができます。GPAを記載する、課外活動を記載する、外国語を記載する、学生生活で達成したこと(できれば応募ポジションに関連すること)を記載します。

Languagesのセクションの作成方法

英語の記載は必須です。Native(母国語)、Fluent(流暢)、Business(ビジネス)、Academic(学んだだけ)、など、どの程度の能力があるかわかるようにしましょう。外資系への応募の場合にはTOEICの点数を入れて客観的に示す場合が多いです。

英語以外に使える言語があれば記載します。外資系企業は、日本にある外国企業ですので、日本語のレベルは特に記載する必要はないかと思います(海外への応募等で日本語を使う場合は必須)。

その他のセクションについて

Qualification(資格)など必要なセクションを追加します。

まとめ

今回、自分で英文レジュメを作成する際に注意すべきポイントをまとめてみました。自分で行う前に、一度はプロに見てもらえばコツもつかめますし、書類通過率もかなり高まります。私自身が採用する側として多くのレジュメを見てきた経験、私自身が外資系企業への転職を成功させてきた実績を元に、ココナラで英文履歴書(レジュメ)の作成サービスを提供しています。単なる履歴書の翻訳だけではなく書類選考を通過する内容を目指しています。


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