離婚まで…40

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私のほうの弁護士さんから連絡がきた。
旦那のほうが弁護士を付けたそうだ。

え……。

けれど私の先生は
「大丈夫、負けはしないから」
と心強い言葉をくれた。

そして、待ちに待った
「離婚裁判」

私は緊張していた。
朝早くから準備をして、裁判所の近くで時間がくるのを待っていた。

裁判所…。

人生で2回目…。

一度目は「父親の相続」のとき…。

まさか二回目があるとは…。

あれから10年…。

10年の間に色々ありすぎたなぁ…
と裁判所を見上げて思った。

「神様」というものを私は信じていなかった。

だから裁判所に着いたときも
「神頼み」
というものはしなかった。
神様がもし、いるとしたら

「なぜ私が生まれてきたのか、神様まで私を憎いのか」
と思っていた。

そんな時間もあっという間に過ぎ…

裁判の時間になった。

私は裁判所から来た手紙を見ながら
部屋を探した。

うろうろしていると裁判所の人から声を掛けられた。
「ここに行きたいんですけど」
というと丁寧に案内してくれた。

そして、記載された部屋に入った。
控室だから一人なのは当たり前だけど心細かった。

少し経ってから私の弁護士さんが入ってきた。
「もうすぐね、大丈夫よ!呼ばれるまで待っててね」

私「はい」

弁護士さんはどこかへ行ってしまった。

トントン!

ドアをノックする音が聞こえた。

ドキっとした。

いよいよか…。

私は「よし!行くぞ!」と気を引き締めた。

裁判が行われる部屋にノックして入った…。

心臓がバクバクしていた。
扉を開けると、私の弁護士さんの反対側に男性が一人、
中央に男性が一人座っていた。

そして、コンコンとノックの音と共に旦那が見えた、と思ったら舅も入ってきそうになったが裁判官から「本人だけの入室となります」と断られていた。
こんなところにまで舅。
ちょっと笑えてきた。

空気は変わり

中央に居る男性が
「えー…それでは離婚裁判を行います」
なんとなくそんな話から始まった裁判

うろ覚えなので細かいことは覚えていません…。

私の弁護士さんは「旦那さんのほうに非がある、これまでの養育費、親権はこちらで取らせていただきます」
と強気だった。

相手の弁護士はただ黙って聞いているだけだった。

中央にいる裁判官が
「相手の申し出はありませんか?」
と聞かれるも相手の弁護士は
「ありません」
と…。
私の弁護士さんが
「そちらに居る息子さんとの面会は月に1度でよろしいですか?」
と言ってくれた。まさか会えるとは思わなかったから嬉しかった。
旦那弁護士は「権利はあるので可能です。それでいいですよね?旦那さん」という問いに旦那は「はい」と答えた。
けれど条件として
「私が旦那の方に出向く」
という形だった。
なんでもいい、会えれば!
長男のことは諦めていたから嬉しかった。
弁護士さんはここまで考えてくれてたのか…。

そして養育費、長男と会う権利をもらった

やった!!!

勝った!!!!

これからは「自由だ!」

心底そう思った。

これからは自分のしたいこと、やりたいこと、全部やろう!

裁判で決まったことはキチンと「法律」の上で決まっているから、これ以上もこれ以下もないだろう。

裁判が終わったあと、深々と先生に頭を下げ、お礼を言った。

「ありがとうございます!長男のことまで本当にありがとうございます!」

先生「これから頑張るのよ!」
と言ってくれた。

そうして裁判所を後にした。

正式な書面は後で家に送られてくるらしい。

アパートに帰り、ホッと一息ついた。

けれどまだドキドキしていた。
これで本当に終わるんだろうか…。

不安がよぎった。



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