助手「いつも思うんだけど。」
ワイ「なんですか?」
助手「アナタって理屈っぽいよね。」
ワイ「正論を言っているだけです。」
助手「そう言う人って嫌われやすいよ。」
ワイ「大丈夫です。私はそう思わせない術を会得していますから。」
助手「どう言うこと?」
ワイ「さも相手の主張を聞き入れているように見せて、自分の結論に誘導できるスキルを持ち合わせています。」
助手「さらにイヤな奴だった。」
ワイ「そんなことありませんよ。表面的には物腰柔らかい雰囲気を醸してますから。」
助手「近づきたくないタイプね。」
ワイ「それはそうとスモーカーの肩身が狭い。」
助手「仕方ないじゃない。煙とか周りに迷惑だし。」
ワイ「まるで非国民のような取り扱いです。たくさん国に貢献しているのに。」
助手「税金払ってるって言いたいんでしょ?それスモーカー主張あるあるだよ。」
ワイ「病院のお世話になることもほとんど無いのに。」
助手「禁煙すれば胸を張って生きていけるよ。」
ワイ「なぜ我々はタバコを求めるのか科学的に考えればシンプルです。」
助手「どう言うことよ?」
ワイ「タバコに含まれるニコチンが、体内にある受容体に結合することで効果を発揮するのです。」
助手「理屈っぽくなってきた。」
ワイ「神経には”報酬回路”が存在しています。そこが快感や満足感という作用を起こすのです。」
助手「ニコチンが入るとその作用が起動するって感じね。」
ワイ「ただ本来は別の物質が結合する受容体なんですが、ニコチンが入ることで満足するハードルが上がってしまうってことです。」
助手「難しい話はしないで。」
ワイ「簡単にいうと、『これまで付き合ってた彼女以上に相性のいい人と出会ってしまって、彼女では満足できなくなってしまう』のと同じです。」
助手「例えが最悪ね。」
ワイ「タバコをスモークすることで体内で何が起こっているかをアンダースタンドすることは大切ですよ。」
助手「ルー語になってるよ。」
ワイ「仕組みが分かれば大したことありません。タバコが欲しくなった時は、受容体とニコチンの結合が離れたと思えば良いのですから。」
助手「なのになぜ止められないの?」
ワイ「理屈だけじゃ無いのが世の中です。」
助手「言い訳ね。」
ワイ「こんな私でも受け入れてくれますか?」
助手「煙たい存在だからムリ。」