気楽に読んでください、呼吸のおはなし ~その48~

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いつもお読みくださりありがとうございます。
昨日までの様々な記述で、第二パターンの呼吸がどういったものか、そして極普通に身近なものであることが、お分かり頂けたでしょうか。
本当にもっと簡単なことで言いますと、話している時は基本第二パターンの呼吸です。
ただ、その熱意とか、真剣さの度合いなどの条件で、第二パターンと第一パターンの混合比率は変わって来る、そんな風に捉えてください。
スポーツに於いてならば、第二パターン度が高い程、強く、早くなる、話すことならば、相手にインパクトを与えたり深く浸透したりして、より届きやすくなる、そんな感じです。
さて、このように考えますと、必要なその時にその第二パターンの呼吸に変容する、つまりは、正常にエネルギーをアウトプットするには、どうすれば良いかが既にうっすらと見え始めていると思うのですが。
それは、やっぱり元々のこのブログのテーマとか、パートナーの呼吸にアプローチする方法の時に述べたこと、全てにピタッと共通していることです。
即ち、先ず自分を、いつもの自分を、いつもの普通の呼吸を大切にし尊重すること、となります。
例えば昨日の例では好きな人に告白するシーンを持ち出しました。このようなシーンと人前で歌うことはある意味同じ心理状況を作り出します。
ちょっと複雑ですけど思い切ってシンプルに凝縮してしまうと、「自分なんかが」「自分なんて」という劣等感に苛まれることです。
スポーツだって、大勢の聴衆や、強い相手を前にして、同じ気持ちに圧し潰されそうになったりするでしょう。
そう、そんな後ろ向きな心理状態が、第二パターンの呼吸の純度を下げてしまうのです。
なので、そうならない為にも、普段の普通の、安静にしている時の自分の呼吸を、修正したり訂正したりせず、ひたすらにそっと見守り尊重してあげることが本当に重要となって来るのです。
あの、先にお伝えしておきますけど、こんな尤もらしい精神論にも聞こえてしまうようなことだけで、このテーマを終わらせようとはしてませんから、ご安心ください。しかも、これは尤もらしい精神論なんかでは無いことは、これを実践した人になら分かってもらえる、本当の大真面目な提案です。
その上で、自分が満たされている状態、何処からか湧いて来る自信が自分を支えている状態、これを体に問い掛けてみましょう。
そして、呼吸が変容するとは、具体的には体で何が起こっているのでしょうか、そんな観点からも考察を進めてみましょう。
鍵は、背中と下半身、これらの呼吸への関与の度合いです。
そして、パートナーとのワークや丹田探しの回に頻繁に登場した、仙骨と仙腸関節、これらの積極的な働きです。
仙骨と仙腸関節、覚えてくださっていますか、少しでも触ったり温めたりと、馴染んで頂けているでしょうか。
呼吸が変容する時、この部位に明らかな変化が表れるのです。
この部位の柔軟さが、背中へも波及し、下半身の支えるエネルギーにも直結します。
第一パターンの呼吸でも、この部位が柔軟であった方がより充実感を味わえますし、自身の内面の感覚が具体的で濃密なものとなります。
自分を大切にすること、それを呼吸を通じて実感することとは、正にこの濃密な感覚をゆったりと味わうことと言えます。
久し振りに言いますと、雑念と一緒でも全然大丈夫、です。
雑念の大海原の中に、最初はほんの微かな自分の呼吸、ほんの僅かな仙骨の存在が心で見えたならばそれで充分、却ってその生命力の大きさ、底力に気付かせてくれますから。雑念と呼吸の存在感はその時点で大逆転し、雑念は立派な引き立て役に変貌しています。
そのような呼吸の密度を自身の内側に感じた時、それが無理なく暫く続いて確信へと変わった時、体が真新しい提案を投げかけて来ます。
その提案を素直に体現することが、第二パターンの呼吸となります。
その提案とは何か、そんなことを、続けて書いて行こうかと思います。

つづく
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