気楽に読んでください、呼吸のおはなし ~その44~

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今日もお読みくださっている皆さん、いつもありがとうございます。
ちょっと体調崩し気味なので、早目に更新して早く寝ようと思います。
でも内容が疎かにならないように気を付けて。
昨日の内容は自分の本業の核心に関することなので、文章に力が籠っていたのを感じて頂けたのではないでしょうか。
歌が上手くなりたくて発声練習を習ったり、それがきっかけで呼吸とか息を意識し始めたのは僕自身のことでもあります。
結論から申し上げますと、歌を学ばなければいけない、とても大勢の人の前で披露出来るような声や歌の実力とは思えないと自分を評価して、それを改善する為に行う練習は、長い目で見ると全て間違いです。
声が肝心な時にインパクトに欠けたり、長く息が続かない時、それはそれで如実にそのシチュエーションに於ける自分自身の状態、具体的には呼吸を、正直に体は表現してくれていることになります。
そうなんです、それがその時の正常な反応なんです、いいところを見せたいという望みからすると残念な事実ではありますけども。
なので、それらを改善しようとすることは、これほど自己肯定から遠い心掛けは無い、ということです。
実際僕は、余りにも一所懸命に集中して、大切な声や呼吸の " 改善 " に取り組んでしまったことで、却って声や精神的なコンディションに根深い不調をきたすことになりました。
あの当時に本当に僕がやらなければいけなかったこと、それは、そのままの自分で充分、それで良いという真実に気付いて、それを疑わないように、もっともっと自分を大切にすることだったと、今なら鮮明に理解できます。
そういう意味で、やっぱりこのブログの、特に初期の頃にご説明したシンプルな呼吸の本当を知って、可能であれば体験・体感して頂くのが、そのまんま自分の声や表現を育むことになります。何のアレンジも必要ありません。
その時その場で、心身が必要な反応をするかどうか、ひたすらそのギアチェンジを邪魔しないように、呼吸をナチュラルに保護しておいてあげること、それが本当に大切であることは、ここでかなり強調しておきます。
僕のような変わった人の所へ相談に来る方の多くは、不調を直接自分の師に言い難くて、内緒で来る人が多いです。
つまり、二度手間三度手間になってしまって、それだけ時間もお金も余計に掛かってしまっていることになります。
それは非常に勿体無い。
先ずは、本気で自分の今を、今そこで営まれている呼吸を、そのまんまで味わいましょう。
そうすることで、インプットに特化した通常の安静な呼吸が、アウトプット対応のちょっと特殊な呼吸に変容する、そんな素晴らしい事実を自分の中に見出し実体験することが可能となるのです。
そうなんです、呼吸にははっきりと二通りのパターンが用意されているのです。訓練で身に付けたり新たに作ったりするものなどでは当然無くて、元から備わっている二通りの呼吸があります。

つづく
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