気楽に読んでください、呼吸のおはなし ~その45~

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お読みくださっている皆さん、いつもありがとうございます。今回もヘタクソな文章で申し訳ありませんが、少々お付き合いください。
昨日の終わり際には「二通りの呼吸」などと、何やら思わせ振りなフレーズを書きましたね。
このブログの初期の頃は、本当にしっかりと呼吸の真の姿を描写していた積もりで、それを簡単に再現しますと、通常の呼吸では、息を取り込む時に積極的にエネルギーを使っていて、排出時は寧ろ脱力していてそれほど労力を使っていない、ということでした。
これを第一パターンの呼吸とすると、第二パターンは真逆だと捉えてください。
息を取り込む時に脱力していて労力を使わず、排出する時に積極的にエネルギーを使う、ということになります。
ここで慌てないでくださいね。
あの、俳優さんが考えたダイエットに効く呼吸、あれもめちゃくちゃ積極的に息を吐いてらっしゃいますよね(←ディスりを軽減する狙いの不自然な敬語)。
今僕が説明しようとしてるのは、あんなのとは全然違いますから。
あれはここで言う第一パターンの呼吸に無理やり第二パターンの呼吸を繋げるという不自然なことをやって、恐らく余分な体力を使ってるんだと思います。
それでちょっと横道に逸れますが、歌手の人にもその、不自然な呼吸をやっちゃってる人、結構多いんですよ。
皆さん、ちょっとやってみますか。
第一パターンの呼吸、即ち、皆さんが今している呼吸です。
吸気筋とか横隔膜が働いて、たくさん空気を取り入れた時には結構体がパッツンパッツンに感じたりもするでしょう。そこへ更に追い打ちを掛けるようにもっと吸気の量を多くすることだって意識の持ちようで簡単に出来る筈です。
さて問題はココカラ(←このカタカナ表記は『ココナラ』への敬意を表しています)です。
その張りの強い体でなるべく強く長く息を吐くのです。
健康な人ならば簡単に出来ますよね。
でも、何回も何回も、その呼吸やりたいですか。体はしんどがってませんでしょうか。
それは、縮もうとする自然の摂理に逆らっているから。
もっと言うと、緊張と弛緩の順序に反しているから。
呼吸は、命を支える営みの中でも基本中の基本です。それでも運動の一種である以上、一定のエネルギー消費という矛盾は避けられません。
しかし、その消費は必要最低限に抑えようとするのが体の智慧である筈です。
なので、吸気で緊張を使ったなら呼気では弛緩を、というバランスはとても大切なことになります。
だから、僕達は通常の呼吸で疲れ果てることはありません。
ところが先程ご紹介した矛盾を孕んだパターンでは、緊張から緊張の連続となってしまいます。
これはね、ダイエットならまだ疲れてナンボって面があるから好きな人はやってりゃ良いんでしょうけど、でも歌はね、疲れると損しますよ。
それで、文句ばっかり言ってても仕様が無いんですが。
体はちゃんと、脱力することで息をたくさん取り込む術を備えています。
皆さんの体も、そういう必要性が生じた時には、これまでに何度も何度も既にやってくれてますよ、ホントにきっと何回も何回もです。
それを知らずに、呼吸だ、訓練だ、ってなると、皆さん第一パターンの方ばっかりやっちゃうんですよ。
それで、大事な場面になって体はせっかく第二パターンを繰り出そうとしてるのに、頭で覚えた第一パターンの再現をやっちゃうから、上手く行かなくなる。
そもそも言ってますように、呼吸は “ 訓練 ” なんてしない方が良い。
もし、万が一、百歩も千歩も譲ってどうしても何かしないと気が済まないならば、その、あれですよ、歌とかそういう、表現に於いての話ですよ、そしたらやっぱり、第二パターンの呼吸があること位は知っておくと良いんじゃないでしょうか。
そういうおはなしの、まだ途中です。

つづく
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