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「都会の黒風」
記事小説
【新天地】
10歳の時
埼玉県三郷市から
東京の荒川区に引っ越してきた。
三郷にいた時は
大きな集合団地に住んでて
本屋がたくさんあったり
玩具がたくさんあったりした。
更に
公園や広場もあり
公民館も近くにあって
色々なイベントがあった。
しかし
東京の荒川区に来たら
本屋も1件しかないし
玩具屋も１件しかない。
裏道を探索しても
小さな公園場ポツンとある位で
広場や公民館も無かった。
ε-(ノд`; )ﾌｩ…
遊び場があるとしたら
学校の校庭か
ゲームセンター位しかない。
|ω･`)ｼｮﾎﾞｰﾝ
なので俺は
とりあえず本屋に行き
立ち読みをしたりして
しばらく過ごしてた。
〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓
【新世界】
しかし
こんな事をやってると飽きてしまい
もっと何か遊ぶ事が欲しくて
自転車で遠くまで行く事にした。
そして
最寄り駅を通り過ぎ
道をまっすぐ走って行った。
(*ﾉ∀`*)ｳﾌﾌ♪
でも回りにあるのは
民家ばかりで
子供が遊べるところなんて無く
全然楽しくない。
俺は
それでもそのまま走って行くと
三郷になんて無かった
凄い大きな通りに出てしまった。
この通りの名前は
明治通りと言う場所で
自動車が渋滞するほど走り
もの凄い騒音が鳴り響いてる。
このとき俺は
「さすが東京の日常風景は
人があふれかえって凄い！」
そう思い感動してしまった。
そしてふと
道路の看板を見ると
色々な行き先が矢印で示されてた。
( *ﾟｪﾟ))ﾌﾑﾌﾑ
〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓
【目前の試練】
俺が
道路の行き先案内標識を見ると
見覚えのある地名が載ってた。
その地名は
「上野」と言う場所で
ここならテレビで見た事ある。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°
しかも
上野までの距離を見ると
たった２㎞と書いてあり
いがいに近そうだった。
この距離を見た俺は
「これならすぐ到着しそうだ」
そう感じて行ってみる事にした。
(*´-∀-)ﾌﾌﾌｯ
そして
看板に書いてある上野方面の
方角通り自転車を走らせ
チャリチャリ向かって行った。
すると
凄く急な坂道に出てしまい
ここを上らないと
上野まで行けなさそうだった。
この坂道にも方角表示があり
この看板には
「鶯谷」「不忍池」「上野」
こう書かれてあった。
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【上野公園】
俺は
ここに描かれてた地名も
テレビで見た事があり
しかも上野方面とも書いてある。
どうやら俺は
迷わず上野に来れたようで
この坂の上がゴールだと思った。
ヾ(*´∀｀*)ﾉ
そして俺は
この殺人級にきつい坂道を上ると
坂の途中に鶯谷の改札があった。
何でこんな中途半端な所に
駅があるのか不思議だったが
そのまま坂を上って行った。
その後坂を上りきると
凄く大きな公園に到着し
この中に入る事にした。
(*´Д`*)ｵﾔｵﾔ
でもこの公園は
自転車で入る事が出来ないので
入口に自転車を置き
徒歩で行く事にした。
そこからしばらく歩くと
なんと！上野動物園があり
ここが上野公園だと
やっと知る事が出来た！
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【広大な広さ】
でも俺は
上野動物園に入るお金なんて
当然持って無いので
仕方なく他の場所に向かった。
この上野公園は
とてつもなく道が長くて広く
遥か彼方に
本当に地平線が見える程だった。
この時の俺は
テレビで見た情報しかなく
ここまで広大だと思わなかった。
( ´Д｀)=3 ﾌｩ
でも俺は
この公園の事を知りたくて
更に永遠に歩き続け
やっと出口までたどり着いた。
するとそこには
もの凄い大都会が広がり
俺がニュースで見た事ある
上野の光景が広がってた。
その横には
大きな不忍の池があり
アヒルのボートが浮かんでて
お金が無いけど乗りたかった。
そして目的地に到着した俺は
次に上野探索をしたかったけど
門限の時間が迫ってたので
仕方なく帰る事にした。
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【排ガスまみれ】
帰宅する事にした俺は
また上野公園のこの長い道を
うんざりしながら戻っていた。
ε-(ノд`; )ﾌｩ…
そしてやっと
自転車が置いてる場所に着き
来た道を戻って行った。
来た道は
大通り沿いを来ただけなので
簡単に覚えられて
戻る時に迷子にならなかった。
途中にあった鶯谷の坂は
帰り下り坂なので
非常に楽な走行が出来
気持ち良い爽快感を味わった。
その後家に到着すると
母親が夕飯の支度をしてて
俺を見るなり叫び声を上げた。
ﾋｨｨｯ!!∑(；Д；ﾉ)ﾉ
その訳は
俺の洋服が排気ガスで真っ黒で
顏まで黒ずんでしまって
この見た事ない汚れに驚いてた。
母親にどこ行ったのか聞かれ
俺が「上野」と答えると母親は
「東京で遊ぶとこうなるの？！」
そう言ってショックを受けてた。
