「夕日の自転車」

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小説
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【最高の幸せ】





9歳の時
クリスマスにサンタクロースが
6段ギアの自転車を持ってきた!
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

翌日俺は
この自転車が凄く嬉しくて
早速朝から乗ってみる事にした。

まずは
慣らし運転をする為
当時住んでた団地を1周して
ギアの動きを確かめる。

そして
慣らし運転を終えた俺は
早速遠くまで出かけてみた。
(´∀`*)ウフフ

この時俺は
三郷団地と言う
関東で2番目に大きい団地にいた。

とりあえずこの三郷団地を
軽く1周してこの幸福感を
堪能する事にした。

そして俺は
さっそうと走って行き
この世の全てがバラ色に見え
最高の幸せを味わってしまう。


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【自慢】



昼食時間まで
三郷団地を1周した俺は
少し疲れて昼寝をしてしまった。

そして
夕方3時過ぎに
友達の「小沢孝之」君から電話が来て
遊びに行く事にした。

このとき俺は
「新しい自転車買ったから
見せてあげるよ!」と言い
自慢したくて我慢できない。

その後俺は
待ち合わせ場所の小沢君の家に行き
6段ギアの自転車を自慢しまくった。
(´∀`*)ウフフ

もちろん
小沢君にも乗らせてあげて
最高の優越感を味わった!
ヾ(*´∀`*)ノ

この自転車の凄い所は
ギアもそうなのだけど
それ以上にヘッドライトが
自動車並みに巨大な所だった。

俺は
この巨大なヘッドライトの光を
走行して見せてあげて自慢した!


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【最高速度】





冬休み最後の日
また小沢君と自転車で
遊びに出かける事になった。
(*´▽`*)

そしてまた
小沢君の家で待ち合わせると
なんと!小沢君も
6段ギアの自転車を手に入れてた!

話を聞くと
「お正月のお年玉代わりに
お爺ちゃんが買ってくれた」
そう言って嬉しそうだ。

小沢君も同じ自転車を
手に入れた事もあり
ギアの6段目の最高速度を
お互い味わってみたくなった。

そんな速度を出せる場所は
三郷駅にある
「江戸川土手」しかない。

なので我々は
江戸川土手に行き
最高速度を出してみる事にした。
(*´-∀-)フフフッ

そして
江戸川土手に到着した我々は
早速土手の下にある道に行き
どっちが速いかレースをしてみた。


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【土手下り】





我々は
自分の脚力で出せる
最高速度で走ってみると
物凄くスピードが出せて驚いた!

多分6段ギアの最高速度で
時速40㎞くらい出てた気がする。
ヾ(⌒(ノ゚∀゚)ノおぉぉ♪

そしてまた
門限が近づいてきたので我々は
帰る事にした。

小沢君が土手から帰る時
「道なりに行くと遠回りになるから
土手の急斜面を一直線に下って行こう」
そう言ったので行く事にした。

急斜面を下るのが怖かった俺は
最初小沢君に下ってもらい
本当に無事に行けるのか
確認してもらう事にした。

そして
小沢君が土手を下り始めると
何事もなく無事に下りきった!
(*´∀`*)オォォォ‼

それを見た俺は
「普通に行けるんだ~」と安心し
早速俺も下り始めた。


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【壊した自転車】





土手の急斜面を下り始めた俺は
ブレーキ無しで平気だろうと判断し
そのまま一直線に下りて行った!

しかし下ってる途中で
スピードが出すぎて驚いてしまい
頭が真っ白になってしまう!
ギャァァァァァァー!∑(゚Д゚ノ)ノ

そのままの速度で道路を突っ切り
歩道の縁石にぶつかり
そのまま自転車から投げ出され
空中で1回転した!

そして運よく
歩道の花壇に着陸した俺は
かすり傷程度で済んだ。
ε-(・д・`;)フゥ…

もし着地した所が
コンクリートだったら
恐ろしい事になってたに違いない。

しかし自転車の方を見てみると
なんと!自転車の真ん中のフレームが
くの字に曲がってしまってた!

自転車の所に行って俺は
フレームを直そうとしたが
全くビクともせず
壊したことに猛烈に焦ってしまう。


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【親の気持ち子の気持ち】





しばらくすると
目の前の家のおじさんが出てきて
「凄い落としたけど何があったんだ?」
そう言ってきた。

そこで事情を全部話した俺は
おじさんに修理できないか頼むと
「こんな硬いフレームを直すなんて
さすがに無理だよ」と言われる。

でもこれじゃ帰れないので
おじさんが俺の家に電話して
母親に迎えに来てくれるよう
抒情を話し手配してくれた。

しばらくすると母親が
自家用車で到着し
「怪我大丈夫?!自転車壊れたの?!」
そう言ってきた。

そして母親に俺は
「怪我なんてしてないけど自転車が…」
そう伝えて自転車の方をさしたら
母親が凄い悲鳴を上げてビックリした!
ギャァァァァァァー!∑(゚Д゚ノ)ノ

その自転車を見た母親は
「5万円もしたのに!!」
「10日で壊すなんてー!!」と言い
白目向いて気絶しそうになってた。

このとき俺は
「サンタが持って来たんじゃないんだ」
この現実が解り愕然としてしまった。
(´・д・`)ショボーン

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