ワン ナイト ジゴロ あやまち編・・・R15

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PROLOGUE


つれづれなるままに
ひぐらし硯にむかひて
心にうつりゆく
よしなしごとを
そこはかとなく書きつくれば
あやしうこそものぐるほしけれ・・・・

みなさん、ご存知、「徒然草」の
冒頭である。

ただ、文(ふみ)だけを直視すれば
意味などとらえようもないが

文章に力強さを感じてしまうのは
なぜだろう。

わたしの先祖が
この文(ふみ)を手にしたとき
その感動が、DNAとして
わたしの中に、引き継がれているのか

それとも、日本人なら
誰もが心に感動を憶えるような
呪文のような効果があるのか
わたしには分からない

作品自体は、鎌倉末期に
編纂されたものとされているが

当時は社会制度も確立されておらず
ほとんどの日本人は
明日の食べ物にありつくことさえ
ままならぬ状況で

ある意味、すべての日本人が
生きることに精一杯であった時代といえる

義務教育もないので
文字を書ける人でさえ
ほんのひとにぎりであり

ましてや、このような
誰かの心に感動を与えるような
文(ふみ)を書ける感性を持つひとなどは
その存在自体が奇跡であったと言えよう


あ・や・ま・ち 編


オレは、高速に乗っていた

ちょっとした「夜のハイウェイ」
お客さんのところに納品を終えて
会社には戻らずに
帰途につくところだ

ラジオからは
シカゴの、「25 or 6 to 4」
日本では、「長い夜」なんて言われている
1970年代の、曲だけど
オレにとっては大好きなナンバーだ

ボーカルは、ピーターセテラのころだろうか?
CDがあったから、こんど焼いておこう
しばらくは、私のクルマの中を支配しそうだ

時計の針は、午後8時を廻っていた
そういえば、今夜、
家族は誰もいないんだった
金曜日の夜
誰もいない
オレだけの時間
貴重な時間だ


「大将、元気かな?」
俺はひとり呟いた。
「今夜はいつもの店に行く。」
朝から決めていた。

コロナにおける影響で
飲食関係は、営業時間の短縮
もしくは、長期休業を強いられていた
仕方ないとはいえ
人々に与える打撃は
大き過ぎると言えよう

緊急事態宣言が発令されてからも
通常通り営業していたお店もあった
ことの良し悪しは別にして
みんな、生きることに必死なんだから
仕方がないとも言える

比較的、まだ、余裕のあるオレには
何も言う資格がない

オレもいつ何時、どうなるかわからない
「だから、いまを楽しもう。」
素直に、そう思う。


前置きが長くなったが
オレは目的地に向かった

お酒が入るので
クルマは駐車場に停めて
今夜はここに乗り捨てる
一晩でも、500円だ
ちょっと、もったいないが
楽しみの方が、先にたつ

数分、歩いて行き
にぎやかさを取り戻しつつある
繁華街を、通り過ぎ
目的地に辿りついた

扉などはなく
通りから、なかの様子が見えるお店で
なかにはカウンターが並んでいる

オレはこんな造りのお店が好きだ
だいたい、一人で来る
すでに常連さんが集まっていた

顔や名前くらいは知っているが
素性などはほとんど知らない
適度に距離を取って
相手のことは深くは聞かない

こういう場では、暗黙のルールだ
だけど、オレにとっては
本音で話せる人たちだ

みんな、久しぶりだったせいか
場は、盛り上がっていた

こんなオレにも、気軽に声をかけてくれる
お気に入りのレモンサワーを片手に
オレはみんなの話を聞きながら
時々、会話にも参加していた

しかし、うかつにも
酒のペースはあがる
4杯、5杯・・・・。
時には、「コロナ」なんていう
ビールにも手を出して
いささか、調子に乗り過ぎたようだ
空きっ腹にお酒
ちょっと、意識が
朦朧(もうろう)としてきた・・・
しかし、話すことはできる
えらいものだ


オレは・・・・
酔うと・・・・
ナンパするくせがあるんだ

最後までいくことは
ほとんどないが

むかしはメールアドレス
今は、LINE交換をしてしまう

なので、翌日に
見知らぬ人から
LINEが届いているなんてことも
しょっちゅうだ。

今夜もやってしまったようだ

オレは、客のなかのひとり
以前から気になっていた
ショートカットの女の人に
話しかけていた
酔っているのに
クチはまわる
「こんな自分が、ほとほと情けない」

彼女は、20代後半だったらしい
住宅関係の営業をしていて
結婚はしていない

何度か、顔を合わしているが
ここまで話し込んだのは初めてだ

近くで見ると、
やはり美人だ
スタイルはやせ型
ちょっと肩幅が広いかな?
だけど、きらいじゃない

話は盛り上がっていたが
店を出るまで
何を話したかはほとんど
憶えていない

彼女の分は
オレが出したことくらいだ


オレは、多分
帰ろうとしていたはずである

しかし・・・。

入ってしまう・・・

お店から、歩いていけるところに
あるからいけないんだ・・・・

なんて、自分が悪いなんて
おクビにも思わない・・・・。

イルクレイド・・・

また、禁を破ろうとしている・・・。
「女性なんてイイのは、最初だけだぜ。」
自分に言い聞かせてみるが
足は勝手にホテルへと向かう

記憶はないが
一連のことは体が憶えているようだ

ひと通り手続きを済ませて
部屋に入る。

いつもならオレがリードするんだが
今夜はどうも調子が出ない
「なぜだ?」

意識が朦朧(もうろう)としたまま
ベットに、うずくまってしまった

オレは動くことが出来なかった

「酔ったの?」
「いや、効いてきたかな?」
「ふふふ。」

うつ伏せになっていた俺は
無理矢理、仰向けにさせられた
「!」

そして、強烈なチカラで抑えつけられた
「なんだ、この力は?」
彼女か?

「いや、ちがう・・・・」
 彼女ではない・・・
カレだった・・・・

それも、色気たっぷりだ・・・
ショートカットで
やせ型
肌がキレイだ
触れると気持ちが良い
だけど、デリケートゾーンで判別できる
「隆起している・・・。」
「オトコだ。」

ウデは細いのに力はある
声もキレイだ。

こんな男性が存在するのか・・・・

オレに「あっちの気」はないが

「この人なら・・・。」
なんて思ってしまったが
すぐにかき消す

「や、やめ・・・。」
オレは、しゃべることが出来なくなっていた
「グッ・・・。」

力でも勝てない
酔っているからか
ホントに力で勝てないのか
わからない

「クスリ、効いてますね。」
「なに?」

振りほどこうとしたが
まったく抵抗できない

「無駄ですよ。」
彼は不適な笑みを浮かべた

「あなた、素晴らしいですよ。」
「女性にモテるでしょ。」
「顔は男前、
 そして、均整のとれたカラダ。」
「肌も綺麗ですね♪」

「いただきますね、ふふふ。」

オレは抵抗できず
カレのなすがままだった

ソフトなタッチで
あちこちを
まさぐられた

指先に目でもあるかのように・・・。

そして、彼の手の平がオレを包む。

「う、うまい・・・。」
「ダメだ。」

オレは呆気なかった・・・・・。
うかつにも・・・・

お断りしておくが
オレにその気はない

カレのテクが
それを上回ったのだ

男が、オトコを・・・・

オレは今夜、
また違うトビラを開いてしまった
開いてはいけないトビラを・・・。

オレは寝てしまったらしい
朝、起きたら
カレはもういなかった

「おっと」
財布は大丈夫だ
カードや、免許証も取られてない

また、誘いは来るだろうか?
カレはオレのLINEを知っている・・・・。

つれづれなるままに・・・・

夜に駆ける・・・・

沈むように溶けてゆくように
二人だけの空が広がる夜に

「さよなら」だけだった
その一言ですべてが分かった
日が沈み出した空と君の姿
フェンス越しに重なっていた・・・・。

言わずと知れた
YOASOBIの
「夜に駆ける」である。

僕にとって久しぶりの名曲であり
音の選び方
誌の作り方
どれをとっても芸術だと思う

関係のない話を挟んで申し訳ない

続きを楽しんでください

ハニートラップ?編


時は、いったん数時間ほど遡る
ガラス越しに通りの様子を
伺っている一人の女性がいた。

飲み物を飲む時だけマスクを外し
飲んだらまたマスクをする

髪はストレートで
白のセーターに
彼女の美脚が
そのまま浮き出るされるデニム
比較的ラフな出で立ちではある

全体的にやせ型で
微妙に見え隠れする
鎖骨がキレイな女性である

傍(ハタ)から見ていると
ついつい声をかけたくなってしまう
そんな雰囲気を持った女性だ

彼女はひとりの男性を待っていた

察しのいい人は気付いているだろう
彼女は、彼の妻である。

「私の名前は、ひかり。」
「私は彼の妻である。」
髪はいつも後ろで束ねているが
彼に見付かってもバレないように
今夜は髪を下ろしている

マスクをしていれば
よほど、バレないだろう。

今夜は、彼には実家に帰ることにしてある

わたしは、いま
彼の行き付けのお店の
向かいのお店にいる

かれこれ一時間ほど待っている

「彼は必ず来るはずよ。」
「彼の行動なんてお見通しよ。」
「何年、一緒にいると思っているの?」

ワタシは、彼が遊んでいることは
何年も前から知っていた。

「オトコなんてバカね。」
「世の男性は、奥さんのことを騙し通せると思ってるのかしら?」
「女性の嗅覚は鋭いのよ。」
「特に旦那に対してはね。」

彼は誰が見てもイイ男。
女性にモテるのもムリはない。
彼は、彼の武器を容赦なく使い
スマートに遊び散らかしている

彼は、今でも私を求めてはくる
だけど、他で遊んできたモノを
私に使うのはヤメてほしい
だけど、カラダは正直だ
つい応じてしまう

そんなことを考えているうちに
彼は現れた

予想通りだ
そして、いつもここで
何をしているのかも
私は把握している

「しかし、今夜は思い通りにはさせないわよ。」

今夜は私の刺客を送り込んである。
特殊なマッチングアプリで調達してきた。

彼のような人は初めて

彼は、
女性的要素を多く含み
それでいて美人。
声まで透き通っていて
キレイだ。

私も彼に勝つ自信がない

転換とかしたわけではない
こんな存在、奇跡だと思う。

以前から、お店に通わせて
常連にさせていた
お店に行かせても
旦那に会えなかったこともあった

だけど、それだけに
旦那の警戒心も薄れていたと思う。

しかし、無報酬で済むハズはない
彼の要求は金ではなかった・・・・。

今夜、
復讐が終わったら
ワタシは
彼を受け入れなければならない

それも、今夜も含めて
5回である

彼は二刀流である
どちらもイケるらしい

旦那の写真を見せたら
彼は快く引き受けてくれた
彼の好みらしい
サディスティックな目付きで
写真を見ていた

私は、彼に何をされるか
不安ではあったが
それ以上に彼には痛い目にあって欲しかった
それも、これ以上にない屈辱を!


ワタシは向かいのお店から
二人の様子を見ていた

「ふふふ、上手くいってるみたいね。」
会話も弾んでいる

彼はこれまで
同様の案件を
何件もこなしているらしい

ある意味プロである
そして同じような報酬を
求めているらしい

確かに彼と話していても
柔らかさがある

女性を感じる
「素敵だ。」
素直に思う。
旦那もイチコロだろう

そうこうしているウチに
彼らは店を出た

旦那は自分が誘導しているつもりかもしれないが
実は誘導されているのだ

私は会計を済ませて
お店をあとにした

私も、お酒なんて飲めないのに
飲んでしまったから
足取りが怪しい

そんな時、彼からLINEが来た
「305号室」

それでは、私が泊まる部屋は
隣か上か
もしくは下
私は空いている隣を選んだ
彼にLINEする
「306号室」

そして、カメラ付きのドローンを
部屋に置いてもらい
リモコンで私が操作するという流れだ

写真なんて生ぬるい
「彼の屈辱を動画で残してやるのよ!」

私、ドローンの操作には自信があるの
多分、普通の人よりも上手よ。

事が始まれば
ドローンの音なんて
分からないと思うけど
出来るだけ
気付かれないように操作したいわね

「あら、始まったみたい。」

内容は
凄絶だった

男性は、女性がムリにされるのを見て
喜んでいるみたいだけど
どうやら逆もあるみたい

私は開けてはならない扉を
開けてしまったかも知れない

私の心は
言い知れぬ快感に支配されていた

そして・・・・、
旦那は果てた・・・・。

男が
されるのを見るのって
こんなに・・・・。

思わず私は
自分でやりかけていた・・・。

そんなとき
部屋の呼び鈴が鳴った。

「あれ?早いわね、」
「もう来たのかしら。」

私は部屋の鍵を開けた

扉の向こうでは
女性が不適な笑みを浮べて立っていた・・・・。

「ふふふ、彼の言う通りね。」
「可愛いじゃない。」

私はイヤな予感がした
部屋のドアを閉めようとした瞬間
間髪入れず彼女が入ってきた

そして、私は塞がれた
何も言えない状態になった私は
押し倒される

「ダメ!」
言いかけたが、再び塞がれる

うかつにもホテルの部屋着だった私は
あっという間に・・・・。
した〇だけになり
口、耳、首筋、
そして、鎖骨の順に奪われる

彼女は全てが素早い

女性が女性を・・・・。

「こんなこと、あってはならない!」
心のなかで叫ぶが、
時すでに遅し

ふたつの突起も支配され
そして最後の砦も崩された

「ふふ、感度がイイのね。」
さらに動きが加速する・・・・。

「ダメ、」
すでに意識はなかった
「逆らえない・・・・。」

そして、 
  うかつにも
私は、
 果ててしまった・・・・・。

沈むように
 溶けてゆくように・・・・・。
(イクラさんゴメン)

         続く・・・・・・のか?(笑)















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