【四十九分の一~何故これが?~】

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コラム
 私に限ったことではないだろうと思うが、
 自分自身の自分への評価と他者から見た
 それが大きく異なっていることは良いに
 せよ悪いにせよありがちなことではある。
 また、自身の理想とは違う部分で思わぬ
 評価を受けることもまた然りなのである。
 真に評価してほしいところはスルーされ、
 特に望んでいない部分に灯が当たるのだ。
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 今朝、私の川柳が朝刊一面に掲載された。
 採用はありがたいが、肝心の川柳が私の
 気に入るものでなく、ハガキ一枚につき
 七首までという規程に従って数合わせで
 作ったような作品で、採用されたい本命
 は他にある。それなのに、真剣に作った
 作品がボツで、適当に作った作品は採用。
 川柳の掲載はこれで三度目だが、いつも
 そうだ。受けるのは刺身よりツマなのだ。
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 初回掲載から今日までの足跡をたどると、
 二度目の掲載までに七枚、その後、今日
 までに七枚のハガキを私は投稿している。
 ハガキ一枚につき七首を書いているから、
 採用される確率はちょうど四十九分の一。
 僅か2%強という狭き門だ。それならば、
 なおのこと会心の作だと自分自身納得の
 いく作品を評価されたいと思うが、毎回、
 掲載紙を見る度に、「何故これが?」と
 不可解な気分で喜びや誇らしさも半減だ。
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 嘗て一度だけラジオ番組でも採用された
 ことがあったが、その時も刺身ではなく
 ツマに灯が当たり、どうせならこっちに
 してくれよと複雑な気分になったものだ。
 これで、新聞には、エッセー一回、投稿
 二回、川柳三回とキリの良い採用回数に
 なったので、今後は、ハガキも勿体ない
 ことだし、川柳はラジオへのWeb投稿
 に切り替えるつもりだから、また複雑な
 思いをしないように心の準備をしておく
 としよう。ツマよりも旨い刺身を作って。
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 今回の件、心理学的に言えば、「川柳を
 採用されたい」という大枠での承認欲求
 は満たされたものの、「Aの川柳を採用
 されたい」という更に踏み込んだ欲求は
 満たされず、元々承認欲求のない「Bの
 川柳」が承認されていることになるので、
 本当に承認欲求が満たされたのかという
 ことについては研究の余地がありそうだ。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
近藤流健康川柳.jpg

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