ここまでマズローの5段階欲求のそれぞれのステージの特性を組織運営の視点から整理してきました。
もう少し理解を深めます。この5段階を大きな2種類に分けます。成長欲求と欠乏欲求です。成長欲求とは自分の成長そのものが目的となります。一方の欠乏欲求は足りないと不満足が生じます。
では5段階をこの二つに分ける時、どこまでが成長欲求と言えるでしょうか?
正解は自己実現欲求だけが成長欲求であり、他の4つはすべて欠乏欲求に分類します。
つまり、従業員の定着に必要な承認欲求を満たすまでは、不満が生じさせないように欲求を満たすための材料を与えなければならないということです。これを怠れば定着率が下がり、採用と教育コストが高くなり、生産効率の悪い組織となってしまいます。
そしてここを突破しなければ、会社(組織)への貢献度の高い自己実現欲求のステージに立つメンバーが育つことは極めて困難になります。