マズローの五段階欲求②

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ビジネス・マーケティング
ご存じの方も多いかと思いますし、部下育成編のテキストでも触れましたが、マズローの五段階欲求の基本を抑えておきます。

下から見ていきます。

生理的欲求は空腹、睡眠など生命維持のための基本的な欲求を言います。さすがにこの研修を受けている方にこの欲求が満たされていないという方はいないでしょう。しかし例えば重いケガや病気の状態になると誰でもこの欲求が脅かされます。そうすると「生きているだけでも良かった。」と思えるような普段では振り向きもしないようなことに幸せを感じたりするようになります。

安全欲求は危険が少ない安定した状態を求める欲求です。生命的には生きることに問題はなくても、例えば暴力やハラスメントに晒されている状況では安全欲求が満たされません。このような状況では人は逃げるか、全力で防御をするか、抵抗するかの行動を選択します。ハラスメントがいけないというのは法的な問題、コンプライアンスの問題だけでなく、組織の人材が普通に働くことができなくなり機能不全に陥るからということでもあります。

社会的欲求は他者と関わり、集団に帰属する欲求で、帰属欲求とも言います。人は元々群れを作る動物であり、一人で生きていくことを苦手とします。集団に属することで安心感や満足感を得ることになります。現代の人間組織においては、「この場にいて良いんだ。」という精神的なポジションを得られるかどうかという点でとらえます。新規採用の人は入社時にはこの社会的欲求(帰属欲求)が満たされていない状態からスタートします。通常の会社(組織)ではこの欲求を満たすことからスタートします。採用時のマネジメントで重視すべき欲求であると考えます。

承認欲求は自分の価値を他者にも認めてもらう欲求です。私たちは社会的欲求が満たされた場所で、他の人から褒めてもらいたいという感情があります。逆はありませんね。公平な基準で評価されることも必要条件です。でたらめな評価ではこの欲求を満たすことはできません。最近の難しいのは、学校やSNSで承認欲求が満たされている人が、会社組織の中ではそれよりも低い状況にあると感じるとそもそも組織に対して承認欲求の充実を感じることができず、離職の動機になってしまいます。承認欲求は人材の定着にとって重要です。


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