【無料】自他境界線の曖昧なお子さんのクイズの出し方の話

記事
学び
前回の記事





私はよく送迎バスの添乗員として、お子さんと関わる機会もあったのですが、お子さんとのよくやっていたのが


クイズです


お子さんのだすクイズは拙く、クイズともよべる代物ではないですが、楽しいと思えることを大切にしていました

そんなかで興味深い、これは本人も大変だろうなと感じたクイズの出し方をしたお子さんがいます

「これが自他境界線の曖昧さか」と今でもはっきり覚えています

私にクイズを出したお子さんは、6歳の知的能力の高い男の子でした

お子さんは私にこんなクイズを出したのです

「上の文字は七夕です。この四角の中に入る言葉は何でしょうか?」 と

一瞬なんのことだかわかりませんでしたが、普段からお子さんの特性は知っていたので、すぐに思い至りました

恐らく、彼はテレビのクイズ番組のイメージをそのまま言葉にしている と…
彼は自分ではしっかり問題を出していると思っているのですが、

「相手と自分は同じイメージを持っている」

前提で話を構築するのです。ここになんの悪意もありません

しかし、彼は相手が自分の問題を理解できないことにいら立ちます

相手と会話でコミュニケーションをとりたい気持ちはあれど、相手に受け入れてもらえない状態に陥る

彼を見て、「本当に大変な世界で生きている」と改めて感じました

この時はしっかり彼と会話し、「こういうこと?」と情報を整理しながら会話をし、彼も分かってもらえた気持ちを持ってもらえたようでした。しかし、これが日常的に起こる彼の生活はどのようなものになるのか想像がつきません

ただ、分かったこともあります

彼の他にもこのようなお子さんはたくさんいました。そして、彼、彼女らがこういった

「自他境界線の曖昧さ」

を見せてくれるのは大抵リラックスした時なのです

恐らく日常生活の中で、「自分の言動が他者に受け入れてもらえない経験」を数多く積み重ねているのではないか

と思っています

相手の言葉や表情、周囲の雰囲気から敏感に感じ取り、緊張しながら、身を隠しながら生活している、いわゆる「擬態」です

彼らがリラックスしつつ、学びを得られる環境を、大人はどれほど作れているでしょうか。大人になる道筋を示せてるでしょうか


そんなことをふと考えた送迎バスの中での出来事でした
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す