小学生から大学受験生まで!新聞の社説を使ったおすすめ小論文学習法

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 こんにちは。本日のトピックは、普段私のお客様にお伝えしている、日ごろからできる新聞社説を利用した小論文・作文練習法です。
 小論文・作文等の実力を早くつけたいなら、人の目による添削とフィードバックを何度も受けていただくのが近道です。しかし添削を依頼するのはコストもかかりますし、添削してもらう機会に合わせて書くだけでは、練習量が足らず本末転倒です。
 そこで、本日はほぼノーコストで、日常学習に取り入れられる新聞社説を活用した小論文・作文練習法と、その効果をご紹介します。
 こちらの学習法は素振りや筋トレのようなもの。それに加えて、過去問などを用いた月1~2回ペースでの添削指導(練習試合)も受けることで、より早く実力を積むことができますので、ぜひご参考になさってください。


基本的な練習法

素材として利用するのは、各新聞にある「社説」です。紙の新聞をご家庭で取られていない場合も、各社の社説はインターネットで無料で公開されていますので、プリントアウトするとよいでしょう。なお、時事問題対策に焦点を絞らない限り、最新の社説を用いる必要はありません。それよりも、書きやすいテーマ、関心のあるテーマのものを選んで書くほうが望ましいです。インターネット(電子)版ですと、バックナンバーが公開されており、キーワードで検索をかけることも可能です。
「社説 医療」「社説 防災」などで検索して素材を選びましょう。

なお、「社説」は「コラム」とは異なります。朝日新聞の「天声人語」など有名なコラムもありますが、今回は社説を使用します。
コラムは随筆に近く、読み物としては面白い一方で、文章の構成や表現が小論文向きではないことがあります。

素材が準備できたら、ノートを一冊用意し、一回につき見開き1ページを使用します。一回のトレーニングの手順は以下の通りです。

0. ノートに新聞の社説を切り抜いて貼る
1.  社説の内容を100字で要約する
2. その後、自分の意見を200字程度で述べる


社説.PNG

社説要約+意見論述の効果

1. 字数感覚が身につく
小論文・作文が入試で出題される場合、制限字数があります。ただ、書き始めて制限字数に足らない、あるいはオーバーしてしまいそうだと気づいても、制限時間内で、何度も書き直している時間はありません。ただ、小論文・作文の得意な人は、初めから「こういう内容で書けば、このくらいの字数になるだろう」という「字数感覚」を体得していて、ほぼ書き直しすることなく制限字数内に収まるような文章を書きます。
「字数感覚」は鍛えれば身についてくるものです。本練習法では100字、200字という様々な小論文・作文のベースとなる字数で文章を書きますので、自然とこうした字数の感覚が身体にしみこんでいきます。

2. 社説は「プロの小論文」である
また、社説はそれ自体が新聞社の力量ある記者の書いたいわば「プロの小論文」です。構成や、意見論述のやり方は毎日読むだけでも大変勉強になるはずです。

3. 社会問題・時事テーマに強くなる
特に時事問題から出題されることが過去問からわかっているAO入試などの対策では、社説を通して時事問題に触れ、それに対して自分の意見を論述する練習は入試対策に直結します。ぜひ社説のなかでわからないワードが出てきたら、調べてメモをしておくようにしてください。

社説の書き写しは意味がない!

小論文の学習を目的に、社説の「書き写し」に取り組む方もいるようですが、単なる作業になってしまうのでおすすめしません。それであれば、内容を理解した上で、自分の言葉でまとめ直す「要約」のほうが効果的です。
要約のコツについては下記の記事も参考にしてください。


公立中高一貫校受検など・小学生におすすめの活用法

小学生の場合は、一般向けの社説が難しく感じられるかと思います。テーマをある程度選び、内容が理解しやすいものに取り組んでみましょう。公立中高一貫校受検の場合、作文の指定字数はおおむね400字程度ですので、100字~200字の字数感覚を養う本トレーニングは非常に有効です。下記におすすめのキーワードを紹介しますので、「社説+○○」で検索し、電子版の記事を閲覧してみてください。
おすすめキーワード:ゴミ問題 温暖化 気候 人口 スポーツ

中学受験の作文対策については、下記ブログにて詳しく紹介しています。


大学受験生におすすめの活用法

大学受験の場合は、志望する学部の特徴にあわせてテーマを絞り込んだ対策をすることが有効です。一般的には、医学部であれば医療・倫理的なテーマ、経済学部であれば経済・少子高齢化などのテーマと、学部と出題されるテーマが結びついていることが多いですが、中には時事問題を中心に出題するなど、特色のある大学・学部もあるので過去問の研究もしておきましょう。
応用的に、社説に目を通す中で、よく意味を理解できていないと感じた語彙について調べたり、同じテーマで複数の新聞社の社説を読み比べ、異なる立場の意見についても理解を深めたりすることも有効です。

いかがでしたでしょうか。ぜひ、作文や小論文の自習トレーニングとして月1~2回の添削指導に合わせて、日常学習に取り入れてみてください。
添削サービスご利用の方はご相談いただければ、あなたの課題にあった練習法もご提案させていただきます。


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