大学・大学院「志望理由書」の書き方~これだけはおさえたい3つのポイント~

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 こんにちは、かとうです。例年8月末から10月頃にかけ、多くの方から大学やAO入試や、指定校推薦入試などで用いる「志望理由書」のご相談をいただきます。また大学院入試や大学の編入学試験でも、同様の書類について多くのお問い合わせをいただき添削しております。
 そのなかで、比較的共通してお伝えすることの多い4つのポイントを今回は記事内で公開いたします。ぜひ、ご自身で作成される際の参考になさってください。

ポイント1. 学びたいことは「問い」の形で表現する

 志望理由書では、大学や大学院で学びたいことを中心に記述することになります。しかし多くの初稿を拝見していると、学びたいことがジャンルの列挙に留まっていることが多いです。
 本来、大学や大学院ではそれまでの受動的な学びではなく、個人の関心を自ら追究することが求められます。ですから、「それができるかどうか」という視点で志望理由書も評価されることが多いです。それにあたって、学びたいことは「問い」の形で記述できるところまで、具体的にしておく必要があります。

△教育学について学びたい
◎ICTを活用した授業と、対面授業の効果の違いは何かを学びたい

「○○は~なのか」「○○とは何なのか」といった形で学びたいことを記述しようとすると、どうしてもその分野について何がすでにわかっていて、何がまだ問題になるのかを知らなくてはいけません。そのため、志望学部の教授の論文を読んだり、学問分野の入門書を調べたりといった努力は必要になるでしょう。

ポイント2. 「なぜその大学(院)で学びたいのか」を明確に

 本音をいえば、「学びたい学部がある」「偏差値がちょうどよい」「指定校の枠がある」など、その大学(院)を志望した特別な理由があるわけではない、ということもあると思います。ただし、大学側は「なぜ他大ではなくうちなのか」を厳しく評価しますので、それ相応の理由の準備が必要です。
 もっとも反論の余地がない理由は「学びたい教授がいるから」。志望理由書のなかで名前を挙げる必要まではありませんが、「このような分野を研究している教授がいらっしゃり、そのゼミに所属したい」といった理由が書ければ、その大学で学びたい理由としては非常に明確です。
 また、カリキュラムの特徴を挙げるのもよいでしょう。ただし、それはそのカリキュラムがどの程度ユニークなのかにもよります。多くの人が、「ゼミナール形式の授業がある」「グローバルな環境」などを挙げますが、最近はどの大学でも、そうした環境を準備することには力を入れていますので、あまり効果的なアピールではありません。

 たとえば
 ・一年次から企業でのインターンシップができる
 ・全員が海外留学を経験する
 といった特色あるカリキュラムの場合は、志望理由として取り上げてもよいでしょう。
 ただし、その場合は「そのカリキュラムがある」ことを褒めるだけでなく、「自分がその機会をどう利用して自身の成長につなげたいのか」まで述べるようにしてください。

ポイント3. 卒業後の進路目標は学びたいこととつなげてできるだけ具体的に

 卒業後にどういった仕事をしたいのかも、志望理由書の末尾にそえることが一般的ですが、多くの場合は「まだそんな具体的じゃないよ」と困ってしまうところですね。
 もちろん入学後にいくらでも変わってOKですので、現時点ではそこまで述べてきた「学びたいこと」を活かした進路目標を記載するとよいでしょう。
 具体的な企業名を挙げる必要はありませんが、「業界」や「職種」くらいは限定して述べることができるとよいですね。
 たとえば、
 ・心理学の知見をいかして働く人を支えるため、企業で人事の仕事をしたい
 ・哲学の「答えのない問いを立て、考える」視点をいかしてマーケティングの仕事につきたい
 などです。
 単に「こんな社会人になりたい」というイメージを記述するだけでは、大学に入ることが目的になってしまって、先のことは考えられていない、という評価を受けますので注意してください。

ここまでかなり詳細にノウハウをご紹介いたしましたが、「自分の志望理由書はどんな評価を受けるのか知りたい」「正直、将来の目標が思いつかないのだが一緒に考えてほしい」「自分の文章で、志望理由が明確に伝わっているか不安」といった方には、ぜひ一度添削を受けていただくことをおすすめいたします。様々な学部・学科志望の方に高い評価を受けています。
ぜひお問い合わせください。

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