「塾に通うだけ」では、テストの点は上がらない!!②

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【今回のテーマ】

塾選びのときはじっくりと、細かいところまでチェックしてみてほしい!

※全ての学習塾を知っているわけではないので、やり方が異なる教室もあるかと思いますが、私が講師をしていて感じたこと・気づいたことをもとにまとめていきます。

※以前noteやアメブロに投稿した無料記事と同じ内容です。



塾のタイプもいろいろです

 冒頭にも書いたように、私は多くの塾を知っているわけではありません。しかし、ネットで広告を調べたり話を聞いたりすると、本当に様々なタイプがあるようですね。通塾することになるお子様はもちろん、保護者の皆様も、しっかり情報収集したうえで検討する必要があるかと思います。

○集団指導スタイルなのか、個別指導スタイルなのか。
○(上記と関連して)個別の場合、担任制なのか、自学自習タイプなのか。担任制の場合、1対1なのか、1対2なのか。
○どのような教材を使用しているのか。パソコンやタブレットなど使用教材にバリエーションはあるか。
○教室の雰囲気や講師の数や質はどうか。
○塾長はどのような人か。話が通じるか。

 授業料や通いやすさ(距離的な問題)はもちろんですが、上記のような注目ポイントもあるのかなぁと、挙げてみました。 

指導スタイルについて

 特によく確認したほうが良さそうなのが、「個別指導なのか自学自習なのか」という点。「個別指導」と謳っている学習塾でも、実際は「カリキュラムを個別に作成しているだけで、講師がマンツーマンでついて指導してくれるわけではない」ということもあるのです。形式的には自学自習スタイルのような、1対少人数スタイルのような感じでしょうか。それぞれのカリキュラムで問題を解き進めていって、わからないところの解説やそれぞれの単元のポイント・アドバイスを必要に応じて講師に聞く、という流れになるかと。
 「個別指導ってあったからマンツーマンでガッツリ勉強教えてもらえると思っていたのに違うんですか!?」と入塾してから気付いて……なんていうことがないように気をつけてください。パッと見では本当にややこしいので、体験授業や面談の際に、しっかり確認しておきましょう。
 個人的には、自分である程度学習できる子、「教えてもらう」というより、学習時間を確保することがメインの子は、自学自習スタイルの教室でも問題なく力をつけていけるのかな、と考えております。
 逆に苦手科目が多くて、ガッツリ解説してもらいながら勉強したい子、自分で学習を進められない子(すぐ手遊びをしてしまう、居眠りしてしまう、ぼんやりしてしまうなど)は、1対1でガッツリ講師とコミュニケーションを取りながらのほう(担任制)が良いのかなぁと。

使用教材について

 次に、使用教材について。私が勤務した経験のある教室は、教材分析が十分にできているとは思えない状況です。そのため、教材のバリエーションが少なかったり、生徒の現状にあまり合っていないように思えたりすることもあります。また、「その使い方・取り組み方で本当に力がつくのか……?」と疑問に思うこともあります。しかし、1講師が指摘してもなかなか改善してもらえない(予算面や塾長の方針など)ことが多いのが現状です。
 生徒・保護者の皆様には、言われたまま教材を受け取るのではなく、使用する教材や取り組み方の面から、じっくりと検討してみていただきたいのです。

 体験授業と面談のときには、
○通常授業ではどのような教材を使用するのか
○テスト前や受験前にはどのような教材を使用するのか
○教材の使用方法(授業の進め方・宿題の取り組み方)
といったことを、実物を見せてもらいながら説明してもらうように頼んでみると良いでしょう。

 正直、学習塾で使用する教材はサイズも大きいし厚みもあります。勉強嫌いなお子様であれば、その教材を見ただけでモチベーションが下がってしまうかもしれません。また、勉強嫌いではなくても「もらっただけで勉強した気分になってしまう」という子もいるでしょう。
 しかし、実際に入塾したら、渡された教材をフル活用して練習していかなければ、問題に関する知識や技術は身についていきません。当たり前のことですが、魔法や超能力ではないので、「塾に通っているから」「教材をもらったから」といって「勝手に学力が上がる」「テストで高得点がとれる」というわけではないのです。
 その教室で解いていくことになる問題を、コツコツ続けて練習していけそうかどうか、お子様ご本人はもちろん、保護者の皆様にもその目でしっかり確認して、把握してほしいのです。
 もし、教材の内容やレベルがお子様に合いそうになかったら、教室側に相談してみるのも良いかと。習熟度的に現在の学年よりも前の学年の内容から復習したほうが良いのか、文章問題や応用問題を一旦抜きにして基本問題のみを扱ってもらう(基礎固め)のが良いのか……教室側とじっくり話し合いをしてから授業に入れるようにしてみてはいかがでしょうか。

塾長や講師について

 さらに個人的に注目ポイントをピックアップするとしたら、塾長や講師がどういった人柄か、講師の人数は何人くらいいるのかなどのチェックです。
 まず前提として、多くの学習塾は大学生講師(アルバイト)を中心に成り立っていると考えておいて良いでしょう。そのため、講師は数年おきに入れ替わっていきます。優秀な講師が何人も集まっているときもあれば、人手不足でてんてこ舞いな状況になっているときもあるでしょう。
 もし、「マンツーマンでガッツリ指導してほしい」とか「同性の講師にお願いしたい」、「高校の理系の数学や物理を教えてほしい」などなど、講師に対して細かい要望がある際は、人数や質についてもよくチェックしておくのが良いでしょう。
 といっても、こういった項目は体験授業や面談だけでは確認し辛いので難しいですよね……。講師紹介や講師用ファイルなどが視界に入るところにあれば、現時点での講師の人数くらいは知ることができると思うので、見ておくのがオススメですが、ストレートに質問してみるのが1番手っ取り早いでしょう。
 講師があまりにも少ない、頻繁に変わり過ぎているといった様子であれば、「講師にとって定着し辛い何か」があるのかもしれません。お子様に、授業面で不満などがないかどうか(授業の質に影響していないかどうか)定期的に確認したほうが良いでしょう。

 また、塾長がどういった人物か、ということも重要なポイントでしょう。生徒や保護者の声に耳を傾けてくれるか、古い価値観を押し付けてこないか、などなど。
 塾長の中には、
「一方的にガンガン話してきて、こちらが何かを言う隙きを与えない」
「『これ勉強しても将来そんなに使わないけどね』など、生徒の学習意欲を下げかねない発言を平気でする」
「『男の子だから』『女の子だから』といった古い価値観の発言や、『運動部なのに』といったステレオタイプに当てはめたような発言をする(個人差を考慮できていない)」
などなど、個人的にちょっと受け入れ難い考えや言動の人もいます。これらも、体験授業や面談の段階ではわからないことがほとんどでしょう。
 事前にネットの口コミなどで評判がわかれば、そういったものも参考にしてみてください。それすら無いときは、普段の日報(メールやプリントなど)や定期面談、お子様からのお話から判断していただければと。そのためにも、教室からの連絡はこまめにチェックするようにしてみてください。そして、お子様とのコミュニケーション(塾についての情報共有)をよくとっておかれるのが良いでしょう。

※もちろん、年齢によっては「反抗期」で(ご家庭の状況によっては「反抗期」関係なく)コミュニケーションをとるのが難しいこともあるかと思いますが……。

最後に

 いろいろ書き出していきましたが、1番は「生徒本人が楽しく続けられるかどうか」だと思います。楽しくないこと、つまり、「イヤイヤやらされていること」になってしまうと、なかなか力もつき辛いでしょう。言われるがままただノートに書き込むだけ、手を動かすだけの作業になってしまうと、理解する・覚える(定着する)ことは難しくなりますよね。
 学習塾に通う目的にもよりますが、「できるだけ本人が楽しく続けられるように」という視点で上記のポイントをチェックしていただけると良いのではないでしょうか。
 私はまだまだ講師歴が浅いのですが、教室での授業や活動を通して室長、講師、保護者、生徒、そこそこいろいろな人見てきています。そしてこれからもいろいろな人と出会うことになるでしょう。
 駆け出しの講師なりに気づいたことや考えたことを今後もブログにまとめていく予定です。あくまで「私個人の感じたこと・考えまとめ」にはなりますが、この記事や他の投稿が、誰かのお役に立てれば幸いです。

 ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました! 誤字・脱字やわかりづらい箇所などは、見つけ次第修正・編集していきます。
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