糖尿病運動療法の実施率は低いですね

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皆さんはじめましてktmedicalです。

私は糖尿病の運動療法と心臓リハビリを中心に急性期病院で行っている理学療法士です。
他にも日本糖尿病療養指導士、認定理学療法士(代謝)、心臓リハビリテーション指導士の資格も持っております。

糖尿病の運動療法は
研究会にも所属しており最新情報やお得な情報などもご提示できればと思っております。
臨床での失敗談、成功体験、事件などもざっくばらんに面白くお伝えしたいと思います。
患者さんも運動療法を指導する側が普段考えていることを知ることができ面白いかもしれません。

ご興味ある方は是非ご覧ください


臨床で一番疑問に思うのは患者さんに運動指導しますが退院したら本当に自主トレするのかな?と思ってしまいます。

糖尿病の運動療法実施率は35%と薬物・食事療法と比べて最下位なんです。
薬物は78%、食事は37%の実施率で食事療法とは僅差ですね。
ちなみに基本的には食事・運動療法を頑張ってそれでもダメな場合はお薬を飲むというのが一般的な流れとなっていますが、実施率を見る限りでは逆パターンとなっています。



個人的には運動するより食事で好物を我慢するほうがよっぽど辛いと思うのですが、これが現実です。

なぜ、運動療法は実施率が低いのかという疑問なんですが基本的には「忙しい」「めんどくさい」が多く、指導者がいないなどの意見もあるようです。

さらに新型コロナウイルスの蔓延でさらに運動時間は26%も低下しているとういう報告もあります。これは大きな打撃でした。

指導者という点では理学療法士は算定(お金)をとれないので実施しているところは少ないです。糖尿病教室での講義はあるかと思いますが個別指導は少ないのではないでしょうか。社会保障費軽減としては将来的にとても効果はあると思いますが未だ難しい課題ですね。予防とかにも点数が付くと悪用されて荒稼ぎされる可能性がありさらに社会保障費が増える可能性もありますからね。厚生省も腰は重いでしょう。

新型コロナウイルスは5類に移行したことで感染対策は緩和されました。しかし、糖尿病を持病に持つ方は重症化が恐ろしいので感染対策の緩和は決して喜ばしいこととは限りません。マスクをして運動することは息苦しいため運動負荷が増加し疲れやすくなります。この苦しさは運動への意欲をさらに減退させます。なによりマスクがべとつくのが嫌ですよね。

本題に戻りますが
忙しくてめんどくさいと思っている方に「運動しましょうね、10000歩ウォーキングしましょうね、筋トレも少しやりましょうね」と言ってもやらない人は多い思います。実際3割しかやらないですからね。

そこで私は
退院後に運動をやってもらうため、初めに筋肉と糖について説明しています。

①まずは筋肉は体重の何%か知っているか聞いてみてください。
実は体重の50%が筋肉なんです。ここで筋肉の占める割合の多さを知ってもらいます。

②次に筋肉で糖代謝が何%を占めているか聞いてみてください。(恐らくわからないと思うので軽めに聞いてください)
実際は70%が筋肉で代謝されるのですが理学療法士でもこれを知っているのはごくわずかです。70%も筋肉で代謝されていることを知ると少し目の色が変わる人います。


私はこの2点で糖尿病になぜ運動(筋肉)が必要なのか理解してもらってから他の基本的な項目を説明していきます。


あとは将来のフレイル・サルコペニアになってしまう可能性が高いことはお伝えしますがカタカナが入ったものを伝えても「??」となってしまう高齢者も多いので端的に明解説明する技術が必要です。

まずは運動するための心を鍛えるように我々も勉強しないといけないですね。


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