子どもがぬいぐるみを持つのはなぜ?

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こんばんは!
心理学研究員の原です。

今回は、乳幼児期の子どもがぬいぐるみを大切に持つのはなぜなのかをテーマに書いていきたいと思います。
ここ最近、アタッチメントと安全基地を書いてきたのでそれに関連付けてご説明できればと考えています。

皆さんは自分にとって大切なぬいぐるみはありますか?
私は、ニワトリのぬいぐるみを大切に持っています。今でもリビングにいます。

乳幼児期の子どもがぬいぐるみを大切にすることを発達心理学観点からは「移行対象」で説明ができます。
移行対象とは、乳幼児がぬいぐるみなどに特別な愛着を寄せるようになる、主に無生物の対象に限定して当てた学術用語です。
移行対象のぬいぐるみなどを持ち始める時期には1歳前後と2歳前後があります。前者を一次性移行対象、後者を二次性移行対象といいます。
ウィニコットによれば、移行対象のぬいぐるみなどを持つことは健常な情緒的・認知的発達に不可欠な役割を担っており、また母親など養育者との分離といったストレスフルな状況に適切に対処することができるようになることがわかっています。

最近、アタッチメントと安全基地をテーマにして養育者を安全基地として子どもは探索行動をすることを述べてきました。安全基地から離れるにつれて何か精神的な安心感を得られたいので移行対象が大切になってきます。

アタッチメント、安全基地と関連づけるなら…
アタッチメントは母親などの養育者との間で形成される精神的な絆であり、これが形成されながら子どもは母親を安全基地として一人で探索行動をとるようになるのですが、不安感を高めすぎず精神的な安心感を得るために移行対象としてぬいぐるみなどを持つ子どもが多くいます。
と説明できます。

探索行動をするときに生じる不安感は子どもによって違いますが、幼児期を過ぎて小学生になっても移行対象となるぬいぐるみなどを持っている場合、アタッチメントの形成や養育環境に問題がある場合が多いので発育・発達に注意が必要です。子どもが成長して児童期に入ってもぬいぐるみを取り上げるなどは精神的な安心感を得られる機会を奪ってしまうので気をつけましょう。

最後まで読んでくださりありがとうございました。




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