私が考えた桑畑の地図記号

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デザイン・イラスト
 前回は、スマイルの顔した低木をハート形付の「荒」という漢字が囲んだデザインが特徴的な未来の「荒地」の地図記号について紹介しました。

 次は、ほとんどの方があまり馴染みがないですが、カイコ(※見た目が芋虫みたいなもの)の幼虫の餌になる葉っぱをもつ桑を植えつける畑「桑畑」の地図記号について紹介します。

 従来は、アルファベット大文字「Y」の下に右方向に横棒を足したのが特徴で、桑の木を横から見た形を記号化にしたのが由来です。

 しかし、この記号は2013年に廃止されています。調べてみると、戦後による生活の欧米化によって日本人の絹織物の和服を着る機会が減少したことと、輸入生糸の利用や化学繊維の発達による養蚕業の衰退が要因であると考えられます。

 この由来を知ってから、再度従来の記号を見ると以下のような疑問が湧きました。

「形が『ヤシの木』と類似して間違える人がいるのでは?」

「『桑畑』の画像を二度見したが、初見からしてあの記号の形から連想するとは思えないのでは?」

「大人になってからこの記号を見て、『桑畑』の地図記号であると理解できる人がどれぐらいいるのか?ほとんどいないと思うのでは?」

「これ以外で誰が見ても覚えやすい記号があるというアイデアを思いつく人が今までいなかったのか?」

 このように思った私は、次のように未来の地図記号として表現しました。こちらです。

230112桑畑_オリジナル地図記号.png

「桑」という漢字の一部にハート形の桑の実の中に「mulberry」と書いてあるのが特徴的なデザインです。

「mulberry」とは、桑の英語表記で、訪日客が見て実際の地図記号を見て覚えやすいように工夫しました。

 前回の地図記号と同様に、こちらも「かわいらしさ」「かっこよさ」を両方兼ね備えたデザインです。

 漢字の「桑」の「又」に「mulberry」と書いてある3つのハート形の桑の実が配置されているというのが「かわいらしさ」、その一方で漢字全体で筆文字で書いたような書体に「かっこよさ」があり、見る人に印象が残りやすいように表現しました。

 将来このような地図記号が実現すると、「桑畑」とは何なのかと興味を持つ人が出てくるのではないかと期待しています。

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