前回は、ハート形からつなげた「検」という漢字を顔とし、バッジ(検察官章)付のスーツをまとっている検察官のイメージが特徴的な「検察庁」の地図記号の紹介をしました。
次は、天気に関する観測、予報・警報などの情報収集、それらを含む気象に関する情報の作成や発表を行う機関である「気象台」の地図記号について紹介します。
従来は、アルファベット大文字の「T」の形をしたのが特徴的な記号です。 この記号について調べてみると、昔、気象台や測候所で風速をはかるために使われていた「ロビンソン型風速計」の横から見た形が図案化されたのが由来と言われています。
この由来を知ってから改めて従来の地図記号を二度見すると、以下のように疑問に思いました。
「昔気象に関する観測に使っていたのが『ロビンソン風速計』であると理解している人は、今の時代でほとんどいないのでは?」
「Tの形について、時計の英語表記である「TIME」の頭文字から『時計台』と連想する人が少なくともいると思う。」
「気象台は構造の上部が丸形なので、T型マークより簡単なイラストで上側が丸形で下は横長長方形で描いた方が初見の人から覚えやすいと思う。」
「記号の形がT型の他に誰もが分かりやすい形やイメージを思いついた人が今までいなかったのか?」
このように考えた私は、次のように未来の地図記号として表しました。こちらです。
全体的に「気象台」の簡単なイメージで表現しました。上部はパッと見て覚えやすい丸形で、下部はそれを支える2階建ての台という構造です。
これを見れば、「気象台」の地図記号であると分かるような印象を強調していることを考えながら作成しました。
それに加えて、より覚えやすい記号であるように、丸形に可愛さで強調したハート形が含まれている「気象台」の「気」という漢字を導入しました。
さらに訪日客でもこの記号で伝わるように、気象台の英語表記「Meteorological Observatory」から取った「MO」という文字も入れました。
将来、実現できるといいですね。