「心と体の健康入門⑩」~「ストレス・フリー」から「自然治癒力」増強へ~

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(4)「呼吸」「栄養」「運動」「想念」が健康・不健康な「自分」を作る

①「ツボ」と「柔軟性」で簡単健康チェック

手のひらのツボで分かる急性疲労と内臓疲労~押してみて「痛みを感じる」「気持ちがいい」などがあれば自分のツボの目安となります。したがって、東洋医学の教科書に書いてある記述と完全に一致するわけではありませんが、誰でも手軽にできる判断法として便利です。健康な人、身体が柔軟で適応力の高い人はツボを押しても痛がったりはしませんが、体が固い人、柔軟性に欠ける人は「ギャー!」と叫んで転げ回って痛がります。

①まず最初に相手の親指と人差し指の間、カッパの水かきのような部分の奥を、親指と人差し指で「バッチグー!」とつまむように押えます。これはいわゆる「合谷」というツボで、合谷はツボの中でも「万能のツボ」と言われています。これが痛ければ、「疲れ」がたまっている証拠です。ただそれが一時的な疲労なのか、内臓がやられていて慢性的な疲労となっているかは分からないので、次に内臓のツボを押してチェックします。

②手のひらの親指の付け根がこんもりした丘になっていますが、生命線の横を指先から手首側に向けて、一、二、三と三ポイントを順番に押していきます。

③一番指先側のポイントは肝臓・腎臓系のツボです。ここを押して痛がる場合は肝臓・腎臓系がやられていると思われ、具体的には「疲れが取れない」ということがよくあります。いくら寝ても疲れが取れた気がしない、朝起きた時もスッキリしない、といった場合、たいていここを押えると痛みを感じます。

④真ん中のポイントは胃のツボです。胃はストレスを敏感に感じ易い臓器なので、ストレスがたまっていたり、神経質な性格だったりすると、ここのツボをぐっと押えただけで激痛が走ります。小中学生でもここを痛がる子が増えていますので、「受験生活」「勉強生活」の中で相当ストレスがたまっていることがよく分かります。

⑤一番手首側のポイントは腸系のツボです。ここを押して痛いようですと、下痢か便秘かどちらかを起こしていることが多いのです。

⑥この手のひらのツボは足裏のツボとも連動していて、土踏まずのアーチ型の部分をつま先側からかかと側に向けて、順番に一、二、三と三ポイントを順番に押していけば、手のひらのツボと同じことが分かります。

ツボによる遠隔操作で内臓強化~ツボはチェックのみならず、遠隔操作による内臓強化にも使えますので、痛いツボをもんだり、押したりすることで、弱っている内臓に刺激を与え、1週間から2週間かけて徐々に整えていくことができます。ただあまり慢性化していると、1か月ぐらいかかる場合もありますが、遅効性でコントロールすることができます。

「頭の固さ」「心の固さ」は「体の固さ」と連動する~自分の流儀に固執しがちな人、柔軟な対応や変化をその都度、臨機応変にしにくい人は体の柔軟性にも欠けていることが多いものです。すなわち、状況に応じて柔軟にギアチェンジする能力、「状況適応能力」は体の柔軟性と密接に関係しているということです。体が固いと、当然、身体的適応力も下がってくるので、持久力がなかったり、内臓がやられていたり、肩こりが常習化していたりすることもしばしばです。また、体の柔軟性が最も端的に表われるのは「股関節の柔らかさ」で、股関節を柔かくすることはあらゆるスポーツ、武道の基本中の基本です。相撲なども「股割り」が基本で、これをしっかりやらないとケガします。

「インナーマッスル」を鍛える第一歩は「ストレッチ」~体の内側にある筋肉、深層筋「インナーマッスル」を鍛えていくと、転んだり、ケガしたりしにくくなりますが、その鍛え方でも、肩関節や股関節を如何に柔かくしていくかを重視しています。ヨーガでも太極拳でも気功法でも真向法でも、様々な形で「ストレッチ」が取り入れられています。例えば、映画「マトリックス」の撮影をした時、主演のキアヌ・リーブスは毎回二時間のストレッチを課せられたと言いますし、イチロー選手も球場入りするのは常に試合の五時間前で、ストレッチから始まる一連の準備を黙々とこなして、体にスイッチを入れていました。ちなみに中国の京劇や雑技の役者さんなどの体の柔かさは驚異的ですが、そのコツはただ「毎日やること」しかないそうです。逆に言えば、放っておけば体はどんどん固くなっていく、柔軟性を保つには毎日ストレッチをコツコツ続ける以外にないということです。だから、あまり大それた運動、体操になってしまうと、一回やるのにも膨大なエネルギーを要しますから、ジムに通ってノルマのように負荷を課す人ならともかく、自宅で細々とする人なら必要最低限のシンプルな運動だけを心がければいいでしょう。

最もシンプルなストレッチは「開脚前屈」「股割り」「捻腰」~お風呂から上がって体がほぐれている時や、夜寝る前などにやるのが効果的です。
 「開脚前屈」「股割り」のポイントはあごを伸ばして遠くの地点を目指し、背中を決して丸めないこと、呼吸を止めないで、吐く息に意識を置き、動作に反動をつけないことです。また、立ったまま手をひざに当てて支えながら、そのまま腰を落としていく「股割り」「腰割り」であれば、一日中いつでもどこでもできるので、時間と場所の制約を受けません。
 「捻腰」は気功法で言う「スワイショウ」です。これは両手を広げて、でんでん太鼓のように左右にぶーらぶーらと回転させて、腰を捻る動作で、両手を前後に振る動作もあります。これを力を抜いて何度かやっていくと内臓筋がほぐれ、腹にたまったメタボ脂肪が心なしか減った気がし、凝った腰の張りが取れていくのがよく分かります。ちなみに手のひらを下に向けるよりも上に向けた方が、より腰にひねりが入ります。最近は腰を痛めている人も増えてきているので、腰のほぐし方を知っておくことは重要です。
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