最近、私は FPS のようなオンラインゲームへの応用を念頭に置いてサッカーの数学について色々調べています。
デイヴィッド・サンプター(著), 千葉 敏生(翻訳). (2017). サッカーマティクス 数学が解明する強豪チーム「勝利の方程式」.: 光文社.
が届いたので最初の方を読んでみると、
サッカーのゴールが決まる事象は定常ポアソン過程に従い、例としてイングランドのプレミアリーグ 2012/13 シーズンのゴールの様子は強度 0.031 /m の定常ポアソン過程でよく説明できる。
といった内容が書いてありました。
つまり、ゴールの直前までのゲームの内容にかかわらず、1 分間に平均 0.031 回のゴールが決まっている。ということです。
前述したように私はゲームへの応用を考えています。
ゲーマーの皆様はこの結果を (ゴールを相手の撃破のように読み換えたとして) このままゲームのプレイ中の様子に当てはめることが出来ると思いますか?
...私は微妙に思います。
押しているときはスコアは伸びやすくなりますし、押されているときは連続して撃破されやすくなるものですよね。
するにせよされるにせよ、撃破の直前の様子に非常に影響を受けていることが想像できます。
これは、プレイヤーが倒れると復帰するまでに時間がかかる (もしくは復帰できない) ことがサッカーとの違いの原因に思えませんか?
この復帰までの時間をうまく表現できないか
近江 崇宏, 野村 俊一. (2019). 点過程の時系列解析.: 共立出版.
を探してみると Hawkes 過程というものが良いモデルになっているように見えました。
機会があれば Hawkes 過程についてもいつか紹介しますが、本日のゲームマティクスはここまでにしたいと思います。
ただ今日の話を鑑みてもサッカーのお話より複雑になりそうなので、どこまでやれるかは未知数ですが。