その子は本当に死神だったのか

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最近見た動画です。ある男性が中学生の頃に新聞配達をしていました。夜中に朝刊をある団地の5階に配り終えると下から上に上がってくる足音がしてきました。彼はきっと新聞配達か牛乳配達の人だと思い、顔を合わせて挨拶するのが面倒で、階段の踊り場で影を潜めていたところ、その足音は彼のそばを通ってついさっき新聞を投函した5階の部屋に入っていったそうです。その日、彼は学校から帰ってその団地に行ってみると救急車やパトカーが出動していてあの5階の部屋の住人が飛び降り自殺したそうです。その後、彼は今でいうところの不眠症になってしまい、様々な病院をたらいまわしにされたあげく最終的には拝み屋のおばあさんと一緒に生活していた時期があったそうです。「ボンが見たものはそんなに怖いもんじゃない」そのおばあさんにはそういう類のことを言われたそうです。それから半世紀くらい経って還暦になった彼はコロナにかかりました。幸いにも通報してくれた人がいて彼は命に別条はありませんでした。その通報者は娘さんだと救急隊員の人に聞きましたが、彼には全く心当たりがありません。入院していたある日のこと。それが日中なのか夜なのかは忘れましたが、彼は中学生の頃に聞いたあの足音を聞いて急に怖くなりました。「死神が来た」きっと彼はそう思ったはずです。その足音は彼のところに来て「良かったね」と言ったそうです。それは幼い女の子の声でした。はたしてこの子は本当に死神だったのでしょうか?この怪談のタイトルは死神さんとなっていますが、本当にそうなのでしょうか?その子があの5階の部屋に入っていったのは確かでしょうし、その日にその部屋の住人が飛び降りたのも事実でしょう。しかしながらその部屋の住人とその子の関連性は不明です。そして飛び降りた時刻もその子が部屋に入ってから半日くらい経っています。なのでその子が死神だとは断定しきれないんですね。その子が死神ならばなぜ彼を助けたのでしょうか?その子がどういう気持ちで彼の病室を訪ねたのかはわかりませんが、彼の誤解を解きたいという気持ちだったのかもしれませんし、特にそんなこだわりがないようにも取れるんですね。その子があの部屋に入った動機は住人を助けようとしたんじゃないか?しかしうまくいかなかった。それでその子が心を痛めたんじゃないか?住人の死がこの怪談の伏線になっている気がします。それでその場に居合わせた彼を助けようという気持ちになったんじゃないか?もしかしたらこれがこの怪談の真相なのかもしれません。
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