和歌山市の三墓道の由来となった事件を考察する

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作家の竹内義和さんがある動画で語っていた怪談です。昭和38年か39年の頃、当時小学校高学年だった竹内さんの叔父さんが婚約して奥さんの父親から競売に出されていた中古の一戸建てをプレゼントされました。そこは和歌山市のはずれにある田舎にあり、まずは叔父さんが入居するために実家から掃除に通っていました。そして掃除に通い出して1週間くらい経ったころに叔父さんが家に入ろうとすると家の奥から視線を感じました。しかし家の奥は広い田んぼが広がっているはずです。不審に思いながらも奥に回るとそこには80代から90代くらいの白髪のおばあさんが紫の着物を着て両手に百合の花を抱えていたそうです。「お札を外してください」おばあさんは低い声でそう言うと忽然と消えたそうです。叔父さんはさっそく家でお札を探すのですが、お札は一向に見つかりません。ある日、家に泊まっていると床下からカリカリと何かを引っ搔くような音がしたので、叔父さんが懐中電灯を持って軒下を照らすとそこにはお札がびっしりと貼ってあったそうです。それを全てはがすと次の日の夜にワンピース姿の若い女性が3人も出て、翌朝、義父の所に行って事情を説明すると今度は義父が真相を確かめようと1人で家に泊まると全く同じものを見て恐ろしくなって後日に調べてみると床下から3体の白骨死体が出てきました。恐らく前の所有者が3人の若い女性を殺し、3人は姉妹で、あのおばあさんは母親ではないか?家の庭に3人のお墓が建てられ、叔父さんはそこには住まずに10数年後にそこを訪れると3人のお墓には百合の花が手向けられ、遠くに紫の着物を着たおばあさんの姿が見えたそうですが、年齢的に見てもすでに亡くなっているのではないか?とのことです。これが三墓道の由来となった事件ですが、おばあさんがあの3人姉妹の母親というのは少し無理がある気がします。仮にあの3人姉妹が25歳くらいで亡くなったとすれば、おばあさんは当時50歳前後でしょう。逆算すると30年から40年前の事件になるためワンピースが庶民の女性に普及したのは戦後でしょうから時系列的に合いません。母親ではなく祖母でしょう。義父だって新婚夫婦に築30年から40年の築古の一戸建てを買い与えたりしないはずです。恐らくこの事件が起きたのは昭和35年前後で、あの家は築数年の新古の一戸建てです。では犯人は誰かというと身内だと思います。というのも流しの犯行ではよそ者が田舎で人に怪しまれずに犯行後もあの家に一定期間住み続けるのは極めて難しいからです。お札が軒下にびっしりと貼られていたのは犯人が犯行後もあの家に一定期間住んでいた証拠です。おばあさんがお札の存在を知っていたのは身内の犯行を裏付けているように思えます。都会育ちの人には想像もつかないでしょうが、田舎は意外なほど人の目がうるさいところなんです。なのでよそ者が怪しまれずに犯行後もあの家に一定期間住み続けられたとは思えません。犯人はおばあさんの息子。つまり被害者の父親で動機は近親相姦による痴情のもつれではないでしょうか。おばあさんは事件の真相を知っていたでしょうから、孫娘たちの供養のために奔走しているように感じます。恐らくこれが事件の真相だと思います。
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