泉鏡花「夜叉が池」は、まるで映画を観ているかのようです。
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まぁ、セリフだけで構成される戯曲なので
当たり前と言われればそれまでですが・・・(;^_^A
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第1幕
舞台は、山の麓の村。
仲睦まじい夫婦の百合と晃が
夕餉の支度を始めるとこから物語が始まります。
古式ゆかしいセリフ回しが
とてもいい。
場面がありありと浮かんできます。
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第2幕
夕餉の支度をしている百合。
そこへひとりの僧侶 学円が訪れます。
一昨年来、行方知れずとなっている友人を探し歩いていると言う。
それを聞いた百合の顔色が変わる。
「もう沢山でございます」
とにべもなく言う・・・。
不穏な空気が漂ってきました(;^_^A
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百合と僧侶 学円が話しているところに
晃がやってくる。
彼は言う
「君はここへ来たことで物語の中の人になった。
ボクは、物語そのものになったんだ」
泉鏡花の本領が発揮されていきます・・・。
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晃の話が続く。
「50年来、欠くことなく日に三度
鐘を打ってきた老人が亡くなった」
彼はその老人の代わりになっているのだという。
なぜ彼は、鐘を打たなければならないのか・・・。
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第3幕
夜叉ヶ池に棲む魑魅魍魎が現れる。
彼らは、遠く離れた剣ヶ峰千蛇ヶ池の主からの手紙を持ってきたのです。
夜叉ヶ池の姫 白雪に届けるために。
ここから先は、
極上の幽玄世界エンターテインメントと相成ります。
読んでからのお楽しみ(;^_^A