魅力的なキャラクターを作るには? その2

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コラム
前回、魅力的なキャラクターを作るためには、
人間の多面的な部分を意識して描かないと……
という話をしました。

あとでよくよく考えてみたらば、
それはその通りなんだけども、
これはかなり上級者向けの話だったなと思いました。

純文学であればそれを丁寧に描かなければ
いけないけれど、ライトノベルでそれをしっかり
書ききれるかというと……なかなか難しいですよね。

しかし、それを意識しているか意識していないかでは、
出来上がりにやはり違いが出ると思います。

人間は一面的なものではない。
優しい人はただ優しいだけじゃない。
その裏にはいろいろな考えや想いがあるし、
優しくなれないときもある。

そんな風に、ちゃんと人間をとらえて小説を書いていくのと、
最初に作ったキャラ設定どおりに、
そのままなぞらえて書いていくのでは、
キャラクターの「生」感が違ってくると思います。

さて今回は、もう少し初級者向けに、
「キャラクターに厚みを持たせる方法」
書きたいと思います。

キャラクターを作るときに、「どうしてそういう性格なのか」
「なぜその人はそれを目指すのか」「どうしてそういうことをするのか」
という「理由」を、まずは考えることです。

例えば、主人公は内気だとします。
わけもなく内気、生まれたときから内気な性格だった、
それもありでしょう。
そういう部分も実際あると思います。
が、すべての部分について、「もともとそうだった」
とするには無理があります。

ある部分では、「なんらかの過去」「なんらかのきっかけ」
あって、そういう性格になった、ということもあると思います。
家庭環境や、兄弟姉妹、学校での出来事など……。

そういった「裏設定」「人物の背景」を考えていきます。
そういう過去や背景があるのとないのとでは、
人物描写の厚みに雲泥の差が生まれます。

小説の中では、その過去や背景をしっかり書いてもいいし、
なんなら書かなくてもいいです。
ちょっとだけほのめかす、という手もあります。

一つは人物の過去や背景をしっかり考え、
作りこんでいく、それが一つの「厚みを持たせる方法」だと思います。

もう一つは、実際に身近にいる人物をそのキャラに投影させる、です。
これは書いてみてもらえればわかるのですが、
よく知っている人物をイメージしながら描写するのと、
まったく架空の作った人物を描写するのとでは、
具体性にかなり違いが出てきます。

もちろん、身近にいるあの人……を、そのままそのキャラに
する必要はありません。
身近にいるあの人の「一部だけ」を投影すればいいのです。

例えば、内気な人……と設定した時に、
身近にいる「内気だと思った人物」がどんな風だったか、
それを思い出しながら書いていくのです。

その人は、内気というところだけ、キャラ設定が
かぶっているので、そこをイメージに利用するわけですが、
その他は無視します。

そんな風にして、周りにいる人たちのいろんな部分を
小説に活かしていくわけです。
周囲にいる人だけではなく、例えば、推しのアイドルでも
性格やしゃべり方、仕草など、細かく知っているのであれば、
それを投影していってもいいのです。

というわけで、2つほど「キャラに厚みを持たせる方法」を書きました。
「キャラをより魅力的にさせる方法、厚みを持たせる方法」は、
あと2つほどあるのですが、長くなってしまったので、
それは次の機会に書いていきたいと思います。
またまた、続く……。


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