白か黒 ■離婚編_25■

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コラム
デート??
しかも仲間内、みんなのいる前で
「一緒にディズニーランドに行って下さい!」

ここにいる子たちは
私が夫を嫌いで
同居の母親が仕事から帰ると
子供を預けて
不倫している女だとは
思ってもいないのだろう。
その場にはCもいたが
彼女と仲良くやっているようで
「お土産買って来いよー」と
Gに声をかけていた。
特に断る理由もなく
一緒に行く約束を交わした。

久しぶりに
うしろめたさのない外出。
次の土曜日、母の休みが重なり
子供を頼み
私はGの運転する車に乗って
ディズニーランドへ向かった。

バカ夫のことは嫌いだが
子供にせがまれて行ったことがあった。
並んでいる間にグズる子供に
「泣くなら帰るぞ」
余計に泣かす。
抱っこしてやったり
気を紛らわす術もない。
なんでこんな男と一緒に
夢の国にいるのか
疑問で終わった以来、久しぶり。

Gは終始、私をエスコート。
「何に乗りたい?」
「何を食べたい?」
Gの好きなものでいいよと言っても
「今日はいいの!」
この子達と呑む時は
私は常に多く出していた。
なのに今回は全額出してくれた。

アトラクションを決めかねている私に
候補を挙げてくれるG。
何個か乗った後
帰る前の最後のアトラクション。
「もう一度カリブの海賊でもいい?」
そう聞いた私に
Gは「いいよ!行こう!」
満面の笑顔で言った後
手を差し出した。
私はその差し出された手を普通に握った。
するとGは
一旦手をほどき
俗にいう恋人つなぎに切り替えて
私の手を握ってきたのだ。

まだ苗字で呼ばれていた頃。
「〇〇さんは今だけ俺の彼女ね❤」

この日のこの出来事が
私を離婚に向かわせる
キッカケとなったのは間違いなかった。
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