悪質ペットショップの実態

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法律・税務・士業全般
こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。

現在でも悪質ブリーダーや悪質ペットショップが存在するため、河原や山林に大量の犬猫の死体が遺棄されるなどのニュースが報じられることがあります。

しかし、動物愛護法が改正されるごとに悪質業者は排除される流れにあるため、今後、悪質業者が生き残る余地は確実に小さくなっていくと思われます。

ところで、悪質ペットショップの実態とはどのようなものか。

前回のブログでも引用しましたが、精力的な取材によりペット流通の闇を暴き出した太田匡彦(おおた まさひこ)氏の著書から引用しておきます。
以下、引用。

「男性が研修生として働いたのは、都内の雑居ビル1階に入居している大型店舗だった。店員は5、6人。常に20、30匹の子犬が販売されているほか、ペットフードなどのペット用品もよく売れる店舗だったという。
研修が始まって3、4日目のことだった。開店前の店の片隅で店長が、生後約6カ月のビーグルの子犬を、生きたままポリ袋に入れているのを目撃した。
そして男性にこう指示したという。
《このコはもう売れないから、そこの冷蔵庫に入れておいて。死んだら、明日のゴミと一緒に出すから》
店長が指さす先に、普段はペットフードなどが入っている大型冷蔵庫があった。
男性が難色を示すと、店長は淡々と説明しだした。
《(生後)半年も経ったらもうアウトだ。えさ代はかかるし、新しい子犬を入れられるはずのスペースがもったいない。
ペットショップというのは、絶えず新しい子犬がいるから活気があって、お客さんが来てくれる。
これができないなら、ペットショップなんてできない。仕事だと思って、やるんだ》
ショックを受けた男性は、専門学校に相談して、研修を中止してもらった。
その後、男性は、このペットショップチェーンが就職先のブラックリストに載っていることを知った。
いまも、このチェーンは関東地方を中心に数十店舗を展開している。」(『犬を殺すのは誰か ペット流通の闇』 AERA記者 太田匡彦(おおた まさひこ)著 朝日文庫 24頁~25頁より)。

以上が、悪質ペットショップの実態の一例です。
なお、太田氏は、上記著書の中で、この悪質ペットショップチェーンの実名を明らかにはしていません。

イオン系列のペットショップなど、生体販売を中止する会社や企業などが増えてきている一方で、このような悪質ペットショップが未だに はびこっていることも事実です。

生体販売の陰で、無駄に命を奪われている犬猫などの動物がいることを思うと、生体販売中止を民間の自主性に任せるのではなく、ドイツなどと同じく、法律で生体販売を禁止すべきと思います。

次回のブログでは、野良猫へのエサやり問題を取り上げます。


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