国家資格キャリアコンサルタント ロープレの質問と口頭試問のテクニック

キャリコンの実技試験って、正解が無いし、養成講座でも満足に教えてもらえなくて、受験生の皆さんは手探りで対策していると思います。

これまで50名以上のロープレ対策をお手伝いしてきたキャリコンNORY独自のノウハウをご紹介したいと思います。

※これまで私のロープレ対策講座を受けたことがある方には、講座内でご紹介した内容となります。

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【ロープレ中の質問に使える！シュロスバーグの4Sモデル】

まずは、シュロスバーグの４Sにの考え方を、独立行政法人労働政策研究・研修機構 『職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査』 からの抜粋で紹介します。

『クライエントが置かれた状況を見定めて、４つのリソース（４Ｓ）を点検し、受け止めるという手順である。まず、今起きている転機がどのような転機かを見定める上では、この転機が予期したものであったのか、予期せぬものであったのか、今は転機の過程の中で、どのような段階にいるのかを尋ねることになる。次に、この転機が役割、人間関係、日常生活、考え方をどの程度変化させるものであるかを見定め、４Ｓを点検する。今がどのような状況で、自分自身としては転機をどのように受け止めているのか、周囲からの支援が十分受けられているのか、転機に際してどのような戦略を持っているのか等を確認する。４つのＳの中で極端に低いものについては、どうしたら強化できるかを検討することが新たな戦略となる。人生は、さまざまな転機の連続であり、これまで経験した転機を振り返り、どうやって乗り越えたのかを４Ｓを用いて改めて考える機会を積極的に提供したい。』

◆４Sを使った効果的な質問例

勤め先が倒産するので、新しい道として税理士を目指したいが自信がない…というクライアント例の場合

①状況：Situation

原因：どうして税理士を目指そうと思ったんですか？

予期：勤め先の倒産は突然のことだったんですか？

期間：いつまでに資格を取らないといけない、などありますか？

体験：いままで〇〇な経験はありましたか？もしあればその時どんな気持ちでしたか？その時はどうしてたんですか？

ストレス：税理士を目指すには○○が難しい、以外で悩まれてることはありますか？

認知：勤め先の倒産は、あなたにとってどういう位置づけですか？（好機なのか？）

②自己：Self

仕事の重要性：あなたに仕事はどんな位置づけですか？今まで経理のお仕事をされてどうでしたか？

仕事と他のバランス：お仕事以外のご家庭についてもご質問していいですか？

変化への対応：勤め先が倒産になって、今後どうしていくご予定ですか？

自信：税理士を目指すあたって、自信はありますか？

人生の意義：税理士になって困った人を助けたいという事ですが、あなたにとっての人生の意義は何ですか？

③支援：Support

良い人間関係：ご家族はなんておっしゃってますか？ご友人は何ておっしゃってますか？

励まし：応援してくれる方はいますか？

情報：税理士試験や、合格後の働き方について何かお調べになってることはありますか？

照会：退職後の経済的支援制度等に関する知識や情報の提供者、税理士に関する情報の提供者はいますか？

キーパーソン：あなたが税理士を目指すに当たり支援してくれる方や、目標にされている方はいますか？

④戦略：Strategies

状況を変える対応：税理士として勤める場合、どうやって探すか決めていますか？資格取得のためにスクールに通う予定はありますか？

認知・意味を変える対応：勤め先の倒産は残念ですが、昔から挑戦してみたかった税理士を目指すためにはいいタイミングだったかもしれませんね。

ストレスを解消する対応：今は不安が多いと思いますが、リラックスするために何かやっていることはありますか？

【㊙口頭試問のテクニック!!】

◆口頭試問で聞かれること

口頭試問では、主に下記の事が聞かれます。5分と時間が決まっているので、各問1分程度でお話できるようにしてください。

①できたこと、できなかったことを教えてください

②クライアントの主訴はなんだと思いますか？

③クライアントの問題点（キャリコンの見立て）は何ですか？

④この後面談が続くとしたらどう展開していきますか？

⑤資格を取ったらどう活かしますか？※JCDAのみ

①できたこと、できなかったことを教えてください

できたところ、できなかったところは「根拠」もセットで伝える必要があります。 根拠は、ロープレの中でのクライアントさんの発言や表情、態度を伝えてください。 

例）

NG：クライアントさんとラポール形成ができたと思います。

OK：○○のお話をしていただけたのと、本当のお気持ちを聞けたのでラポール形成ができたと思います。

OK：お仕事のご状況とクライアントさんのお気持ちについて、かなりの内容をお聞き出来たのですが、ご家族からの支援についてお聞き出来ませんでした。

②主訴は何だと思いますか？

主訴＝クライアントさんが本当に訴えたかったこと。

コツ：いかふふふ