連載「霊能者かんなぎの人生」vol.12 霊能家系に生まれても、異端である

記事
占い

連載「霊能者かんなぎの人生」vol.12 霊能家系に生まれても、異端である

なんとなく、人生を書き綴ろうと思った事に対した理由はない。
ただ、同じような思いをしている人がいるならば、そういう人に届けば良い、そう思った。

恋愛してみてもなんだかしっくりこない。
結婚もなんだかどうにも上手くいかない。
良い男なんてこの世にいないんじゃないか、と思うぐらいの目に遭って、普通なんて程遠い苦労をする事になって、
普通に愛されて普通に幸せになって、普通に人生を送る、しかもなんとなく平穏に。
そんな望みは叶うことはないまま今に至る。

さて、宣言どおり恋愛や結婚話を語ろうと思ったのだが、これが結構記憶を辿るのに苦労した。
人生の重きに「恋愛」がない事が原因だと思うのだが、忌々しいものだから封印しているのもあるのかもしれない。

でも忌々しいかと思うと、全てが悪い事ではないし、
それぞれに学びがあったのだから、そこまで忌々しいかと言うとちょっと分からない。
人生、経験値が高い方が良いと思っているから、それすらも糧にしてきた。
だから、全部を否定することは出来ないのだが、あくまで「事例」として書こうかと思っている。


バイト先と家を往復している時に、バイト先で知り合った人が、最初の旦那だった。

その頃のその人はとても紳士に見えたし、優しい人にしか見えていなかった。
何人か、過去に知り合った霊能者さんに言われた事。
「女性で霊能力があって神事を行うという人生の人は、男運がひたすらにない」これを克服できるかもしれないと思った、最初の出会いだった。

いやなんてことはないよ。
18で結婚して20で娘を生んで、それからは結局、とてもつまらないレベルのモラハラ、育児だって何をしてくれたかと言われたら記憶にない。
娘が保育園で熱を出して、私はバイトがあるからと休みの旦那に電話してみたら、「俺、今から海行きたいんだけど。だから無理。」と平気で言うような旦那で、それからヤン車の改造に掛けるお金で家庭に残る金なんてなかった。


その頃はバイト先まで片道三キロ、勾配がきつかったのでもっと長く感じたように思う。
その途中の保育園に娘を送って、バイトして、の往復だった。
また、買ってもらったベビーカーがどうしようもない代物で、タイヤがうまく道に沿わなくて坂を登るのにも勝手にブレーキがかかって大変だったのを覚えている。

まあ、それでも若かったし良いダイエットだと思っていたし、それは良い思い出なのだけれども。

ただとにかく家計を顧みないというか分からない人だったので、なんでお金が無いんだとよく言われたし、私のバイト先のお姉様方にも、私のお金の使い方がおかしいと愚痴っていたので、最後の最後までバイト先のみんなは私が金遣いが荒く、また浮気性の女だと信じていたらしい。

モラハラ旦那はだいたいにして外面が良いものだから、みんな騙されるんだよな。
そんな相談はよくあるよ。

まあ、私も若かったし、月に生活費に3万も使いすぎだなんて言われても
若い頃が遊びすぎていただけで、普通は3万で全てやりくりしなきゃなんだな、なんて信じて、毎日娘の散歩がてら商店街まで数キロ歩いて千円をおろしては買い物をして、なんて毎日を繰り返していた。

バイトをしてからそれをやっていたんだから、ある意味とても健康的だったと思う。

そうこうしているうちに5年が過ぎ、この旦那が何度か浮気をしたのと、
車の改造費に終わりがみえない事に疲れたので、車の免許を取りに行くことにした。離婚の準備だな。

そうして免許を取って数日後、娘の散歩がてらディーラーに行き、値引き交渉をして即決で車を買った。
当時の車なんて今みたいにびっくりするほど高くないものもあったから、それなりである。

「慰謝料代わりだ」と思っていたので、そのローンを払うつもりもなかった。
しかし見かねた父が、車を買ったので離婚を進めると言ったら一括で出してくれて、「いつでも帰ってこい」とだけ言った。

そんなことも気が付かずに旦那は、三角コーナーのネットは洗って再利用しろだの、なんだかんだモラハラ全開で、自分は好きに車をいじり、そうして浮気を繰り返していた。

生活費は3万だったが、旦那が遊ぶお金にいくら使っていたのかは知らない。
バイト代から生活費を出していたし、3万以外のお金がどうなっているのかは知らなかったから。

そうして、旦那にしてみれば青天の霹靂で離婚となったのだが、
あまり細々と書くと旦那の新生活に影響が及ぶので大半を省略させてもらった。

私は初めての車で娘と二人の生活の再出発が切れる事をとても嬉しく思っていた。
なんだか、遠い砂漠にでも旅に出るような、そんなウキウキした気持ちでこれからの未来を楽しみに思ったものだった。

そうして一旦、父の住む横浜に帰ったのだが、そこからまたすぐに福岡に戻る事になる。


そんな私の人生を語る事に意味があるのかはわからない。
ただ、自分がもし、異端だと思っている人がいれば、
また、これから先の話を通して、苦しい人生を歩んでいる人に「ひとりじゃない」と思って貰えれば、と思い、
不定期ながら人生を語らせていただこうと思う。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す