本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。
人について考える。
本日のテーマは、
「相手の世界」
です。
「あいつ、フリーワイファイ(Wi-Fi)みたいなやつやな!」
以前、飲食店で働いていた時。一緒に飲みに行った先輩が放った一言です。
「その心は?」
と聞き返してしまいそうな好奇心をぐっと抑えながら、
「え、どういう意味ですか?」
と先輩に聞き返してみる。
彼は面倒くさそうに鼻をかきながら話し始める。
「Free Wi-Fiってどこにでもあるやろ。受信設定ONにしてたら勝手に入ってくんねん」
「そうですね」
Free Wi-Fiとは、公共の場などで補助的に飛ばされているWi-Fiのこと。よく使われているのは、駅や飲食店、ホテルなど。
便利な設備だが、こちらが意図しない状況でもスマホに受信してしまう事がある。
「あのFree Wi-Fi。通信は全然速くないからな。でも、手を挙げてくるやろ!」
「はい」
「仕事もできへんくせに手を挙げんなって思うわ!」
あ、なるほど。
どうやら、勝手に電波が入ってくるFree Wi-Fiを、仕事ができないのに手を挙げてくる後輩に例えているらしい。
なかなか面白い例え。
「じゃあ、どんなWi-Fiが理想的ですか?」
先輩の世界観で会話をすすめてみる。
「どうせ手を挙げるんやったら、やっぱ光やな」
「光?」
「そう、光ファイバー!」
先輩は楽しそうに語りだす。
光は確かに優秀なイメージがある。
「ただ、光は普通の契約よりも割高になりますよ」
僕が伝えた言葉の意味は、
「光は普通の契約よりも割高になりますよ」 = 「仕事ができる人間ほどコストが高くなりますよ」
という意味。
すると、
「大丈夫。マンションのやつやから。団体割引があるで!」
割引??
あ!
「それって責任を分散するって事ですか?」
「そういうことや。飲食はチームで頑張ってなんぼやからな!」
こうして僕と先輩の話は盛り上がったのでした。
追伸
何の話してるの?
と思われる方もいるかもしれません。
ここで皆さんにお伝えしたかったのは、
相手の言葉で、人の世界観を理解するという事です。
例えば、僕が新人に教育をしていた頃。
「飲食店は連携が大切」
と伝えても、なかなか理解できない後輩がいました。
彼が出勤するたびにコミュニケーションをとっていると、高校の時は野球部に所属していた事が分かりました。
「どこ守ってたの?」
「ショートです」
「じゃあ、周りのフォローとかしてたんじゃないの?」
「そうですね」
「飲食もそれと同じ。1人じゃできない」
この時の彼はいつもより深く、僕の言葉を理解してくれました。
人の見ている世界の言葉で表現すると、お互いの気持ちが伝わりやすくなるんですよね。
皆さんは相手の世界観に合わせて言葉を使っていますか?
相手が野球の話をしているのに、サッカーの話で返していませんか?
もしコミュニケーションがうまくいかない方は、相手がどんな世界を見ているのか。考えてから会話した方がうまくいくかもしれません。